休日に行ってみたい場所。はま旅vol.11「野島公園編」
ココがキニナル!
横浜市内全駅下車の「はま旅」第11回は、横浜の海・・・と言っても、横浜らしいおしゃれスポットではなく「野島公園駅」。漁港あり、横浜市唯一の自然海岸ありののどかな場所。
ライター:吉田 忍
旧伊藤博文別邸で明治の生活を見る
野島公園を入って左に「旧伊藤博文金沢別邸」があり、入場無料で見学できる。財団法人横浜みどりの協会 事業部事業課 所長の渋谷光男さんに、案内していただいた。
2本の松が門柱のように出迎えてくれる
残っていた図面に基づき、荒れていた別邸が再築されている。伊藤博文存命のころからあったであろう老松も多い。
とても実直そうで、この建物をとても誇りに思われているように感じた渋谷所長
牡丹園となっている庭を案内していただいた。4月末~5月初旬には見事な牡丹を楽しめる。
海が見える客間。座って景色を眺め、近代日本の礎を築いた博文公を想う
毎月第2土・日曜日にはこの部屋でお茶会が催される。ねりきりと抹茶のセットが500円でいただけるとのこと。
写真ではうまくお伝えできないが、気泡が入っていて、微妙に風景がゆがむ
ガラスは建築当時のものが使われており、ベルギー製の手吹きのもの。現代の、あることに気づかないほどのガラスとはひと味違う、このガラス越しの風景。実に趣がある。
当時を再現された風呂とトイレ(左上の写真)
煙突が湯船を通っていて、その熱で沸かすという風呂。
トイレは当時皇太子であった大正天皇をお迎えするため、漆塗りになっている。
牡丹園入口近くにある石灯籠
そのまま残っている石灯籠。
伊東博文が船でこの別邸にやって来る時に歓迎の意を込めて灯台代わりに灯を点したという。
野島公園をのんびり散策する
野島の掩体壕(えんたいごう)。第二次大戦中に戦闘機を空襲から守るために作られた大きなトンネルで、戦闘機100機を格納する予定だったが、実際に使用されることなく終戦になった。
入ることはできないが、大きなトンネルが残っている
野島公園には横浜市に唯一残る自然海岸がある。ちょっとびっくりするほど狭いけれど、横浜市でここだけの自然海岸なのだ。
お世辞にもきれいとはいえない・・・
ヨシの群生も見られる
あとがき
珍しい彩雲から始まった「野島公園駅」周辺散歩。見事な天然鯛に出会い、安くてうまいアナゴ丼を食し、伊藤博文公の別荘でくつろぎ、第二次大戦の頃に思いを馳せ、残された自然に心を癒す。
野島公園には、山あり海ありで、キャンプ施設もある。金沢漁港で魚を仕入れてきてバーベキューを楽しむのもいい。
野島公園駅周辺散歩、今度の休日にぜひおすすめしたい。
最後に伊藤博文別邸付近に自生するハマヒルガオの写真をどうぞ。
■今回のはま旅 「野島公園駅」周辺
・「忠彦丸」 横浜市金沢区海の公園9番地 金沢漁港内
・「カリビアン」 横浜市金沢区平潟町22-3 村上ビル2F
・「旧伊藤博文別邸」 横浜市金沢区野島町24 野島公園内
― 終わり ―
hiroyuki _ kondoさん
2011年06月22日 14時53分
良く取材されて、分かりやすかったです。そして行きたいと感じた。