ランドマークタワーのエレベーターが日本最速なのはなぜ?
ココがキニナル!
横浜ランドマークタワーの日本一速いエレベーターの裏側が見てみたい!あんなに速いエレベーターはどんな仕組みで動いているのか、速さのための工夫があるのかとても気になります(だいすきよこはまさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
日本最速のエレベーターの裏側を一挙公開!「カゴ」の角を丸くして空気抵抗を減らし速さを確保。スピードが出せるのは「止める技術」が優れているから
ライター:桐生 由美子
エレベーターの裏側大公開!
日本最速のエレベーターの裏側はどうなっているの? 大きなモーターって? ドームのような形状ってどんななの・・・? キニナルにキニナルがどんどんプラスされてきた。
そこで通常のメンテナンスも担当しているという、青木さんと山田さんの指示のもと、エレベーターの裏側を見せていただくことになった。
まずはオフィス棟にあるエレベーターの巻上機から見学。
オフィス棟のエレベーターの巻上機の高さは1メートルくらい
板に見えるがよく見るとカゴを引き上げる10本のワイヤー
次に日本一の速さを誇るエレベーターの巻上機がある最上階へ向かうため、展望フロアへ昇るエレベーターホールへ。
エレベーターホールには展望フロアに向かうエレベーターの模型が!
展望フロアがある69階よりもっと上の70階から、迷路のような通路を歩き、もう3階分階段を上がる。扉を開けると、「ウィーンウィーン」という大きな音と熱風が吹き出してくる!
69階の展望フロアから関係者以外立ち入り禁止のドアを開け・・・
70階へと続く階段を上り・・・
もう1階上の階へ上り・・・
たどり着いたドアの向こうに・・・
奥へ入っていくと目の前にドーンと現れたのが、日本最速の昇りと世界最速の下りのエレベーターを操る巻上機3台。
・・・とその前に、「・・・翔け上がれ!」のコメント欄に投稿されていたキニナルをひとつ解決。
「調査、お疲れさまです。写真では69階の先にまだ階段が続いてますよね。どこまで続くのか気になります。再調査をお願いします。」
の結果がここで明らかに!
はまれぽ調査結果!
「70階からもう3階分裏の階段を上った、PH(ペントハウス)3階が最上階だった!」
さて、本題に戻って、巻上機3台を見学!
“ザ・巻上機トリオ”!
筆者身長170cm。確かに200cmくらいありそう
横幅もあってどっしり構えるその“物体”は、最速エレベーターを持ち上げているというだけの貫禄がある。
エレベーターが動くと奥の方でワイヤーが巻かれる音がする・・・
裏をのぞくとワイヤーがぎっしりと巻きついている!
巻き方にも注意が必要らしい・・・
これが「日本最速エレベーターの裏側」だ!
巻上機をじっくりと見学をしたあとは、展望フロアに昇るエレベーターの途中階へ移動。
まずはエレベーターのカゴの中を見学するためエレベーターを停止。何度も乗ったことがあるエレベーターだが、じっくり見たことはなかった。
エレベーターのドアを開けた状態で停止
天井は宇宙をイメージ
足元の隙間に落とし物をする人もいるのだとか
非常救出口は上ではなく横に設置されている
ここで青木さんと山田さんに、メンテナンス時と同じようにカゴの上部が見られる位置でカゴを停止していただき、いざオープン!
カゴを途中まで下げた状態でオープン
カゴの上。正面にワイヤー、その奥にあるのはカゴ内エアコンの室外機
速さと乗り心地に大きく影響している、角のとれた“新幹線のような滑らかな形状”がコレ!
「なぜか」恐る恐る上をのぞきこむと・・・
吸い込まれそう!何本ものワイヤーに吊られていることがわかる
最上階にある巻上機で、ワイヤーを巻き上げてカゴを昇降。それを補助するようにガイドレールを設置することで、振動や騒音を抑え、より安全を確保する構造になっているのがわかる。
徒歩約24分、エレベーター約40秒!
エレベーターが速い理由もわかった。裏側もしっかり見せてもらった。最後に「日本最速のエレベーター」に乗りこんで、その速さと乗り心地のよさを体感!
<YouTubeにリンクしています>
ライター松宮&編集長吉田が、約24分かけて歩いて上ったランドマークタワー。日本一速いエレベーターで昇れば、たったの40秒! そして裏側の構造を頭に思い浮かべながら乗るエレベーターは、速さと乗り心地のよさに安心感が加わってより快適だった。
取材を終えて
最後に、定期的なメンテナンスを月1~2回行っているという山田さんと青木さんに、これまでエレベーターに関するトラブルはなかったか聞いてみた。
「機器の不良で動かなくなったことは、おかげさまでありません」と山田さん。
しかし「酔っぱらった方が暴れて扉を蹴ってしまって、動かなくなったことはありました。あと、カゴと扉の間に物を落としてしまう人もいますね。おばあちゃんの形見の指輪を落としたから探してほしいという人もいました。あのときは半日くらい探して、翌日も探して、結局みつかりませんでした。なんとか探してあげたかったんですけど…」という。
カゴと扉の間には数センチの隙間がある。落ちてしまえば小さな物はみつからないし、携帯電話はバラバラに壊れてしまう。乗り降りの際は注意しよう!
取材終了後、展望フロア「スカイガーデン」からの風景を撮影
―終わり―
狐猫さん
2014年04月30日 12時37分
最新の話題で、日立が分速1200mを設置するらしいですね。場所は中国広州市で2016年利用開始予定の530m高層ビル「広州周大福金融中心」だそうです。地上1階から95階までの440mを約45秒で昇るらしいです。よくよく考えると怖いほど速いです。しかし降りはどれ位なんでしょうね?
あまえびさん
2014年04月30日 09時27分
記事を読むと2014年完成の「上海タワー」に設置されるエレベーター(これも三菱電機製)が分速1080メートルの新記録のように見えますが、既にドバイの「ブルジュ・ハリファ」に分速1080メートルのエレベーター(これはアメリカのオーチス社製)が設置されているようです。
soraさん
2014年04月29日 18時08分
地震時やトラブル時の安全装置など安全面に関して もっと知りたかった・・・。扉のないフロア階に非常停止した時 隣り合うエレベーターが同じ高さに停止して 壁面を開けて板を渡して乗り移ると聞いたが 実際に見たかった。