曙町にある「埋金製麺」、そのスゴい名前の由来とは?
ココがキニナル!
伊勢佐木町にある埋金製麺。名前がすごいので由来が知りたいです。 (駅馬車さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
すごい名前は「埋金製麺(うめがねせいめん)」。オーナーの苗字「埋金(うめがね)」をそのまま使っている老舗製麺所。麺は本格的に、美味かった。
ライター:クドー・シュンサク
地元の親しみある製麺所であった「埋金製麺」
埋金さんから紹介していただいたのは野毛にある「かわべ」というお店。以前、家系の取材でお世話になったお店でもある。
おじゃまします
店を1年ちょっと前にプチリニューアルした、「らぁ麺’s kitchen かわべ」さん。それと時を同じくして、「埋金製麺」の麺を使うことになったという。
オーナーの川邊考徳(かわべたかのり)さんに伺う
それまではラーメン道の師匠にあたる方の繋がりで麺を仕入れていたが、プチリニューアルを機に「埋金製麺」の麺を使うことになった。
その経緯は「懐かしいというか、このあたりが地元だったので、小学生のころの給食も埋金さんの麺を食べていましたし、学校で行く工場見学も埋金製麺さんでしたからね(笑)。せっかくなので、評判もいいことだし、お付き合いさせていただくことにしました」とのこと。
「うちの兄弟もみんな埋金さんに工場見学行ってます(笑)」
そして川邊さんと埋金製麺の娘さんは小学校の同級生とのこと。
必ず一晩寝かせてから卸すという埋金製麺の麺。川邊さんは自店での麺を埋金製麺さんに注文する際、こだわりと試行錯誤を重ね、10回以上の作り直しを経て、現在の麺に辿り着いたという。
その際の埋金さんの対応の良さと迅速さには、とても感心したとのこと。
こだわりの麺、実食させていただくことに
細麺と太麺の2種類を仕入れているということで、その両方を実食させていただくことに。
まずはこちら。
自家製カレーつけ麺(890円)
では
こちら太麺。しっかり、もちりもちりとした麺。その上つるつるとした歯触りは最高。パスタに使用するデュラムセモリナ(穀粉)を配合して作られる麺は、最後までのびにくく、良い食感のままいただける。それと、つけ汁のカレー、コクと旨みと香りが絶品。後味も良く、麺をいくらでもいただける味わい。付け合せのネギとチーズがまた、いい。かなり、美味いです。
続いて辛みそ豚骨ラーメン(790円)
こちらは細麺。太麺よりさらにつるりとした麺のなめらかさが楽しめる。コシと噛んだ時の麺の香りも申し分なし。家系の味とはいえ、品のある豚骨としっかりとしたコクと味わいにぴったりと寄り添う麺。オーソドックスな家系とは一線を画す味わいを楽しめる辛みそ豚骨ラーメン。オリジナリティあふれる麺と、なかなかほかでは味わえない品とコクのあるスープの相性は、モダンな家系とでも言いましょうか。
こいつも、かなり美味いです
いい店、見つけました。
「埋金製麺」のこだわり
時間を少し戻し、再び埋金製麺でのお話。
実際に美味かった
麺のこだわりについて
「発注の内容に合わせて作る。それでも何か注文があるならとことんやる。まあ(笑)、美味いもん作りたいって気持ちは同じだからどこかでひとつになるもんだよ。粉ではね、うちでしか使わないだろうなって粉を使って、麺にひと工夫の良さを足してるよ」とのこと。
その粉がこれ
現在横浜市内の50店舗以上に麺を卸している埋金製麺。野毛の「萬里(ばんり)」や「崎陽軒」のお土産、冷やし中華でお世話になった伊勢佐木の「太源」もその中のお店。現在は娘さんが多くの仕事をこなしているとのこと。
埋金製麺の看板にフリガナをふらないのは「なんて読むんだろうってのもちょっとはあるけどね(笑)。必要ないよ、製麺屋に漢字の説明は(笑)」とのこと。
埋金製麺がほかの製麺所と何が違うのか、最後に聞いてみた。
「こんなに風俗店に囲まれた製麺所は日本でウチだけ(笑)」
取材を終えて
5年前まで、横浜市製麺協会の理事長も務めていた埋金さん。現在72歳なので引退の時期を考えているとも話していた。
それよりなにより、今はお孫さんがかわいくてしょうがないと顔がくしゃくしゃになっていました。
―終わり―
埋金製麺
http://www.yokohama-men.com/umegane/umegane.htm
店舗情報
らぁ麺’s kitchen かわべ
住所/横浜市中区野毛町2-78
電話/045-231-1271
営業時間/火曜~金曜 11:30~24:00、日曜 11:30~20:00
定休日/月曜
ポスポスさん
2017年06月18日 12時46分
苗字マニアの私は楽しく読ませていただきました。
浦舟山荘さん
2014年08月26日 20時14分
ここのラーメンは美味しいですよ。アタシもちょくちょく買いに行ってます。お使い物にも便利だし。大昔はラーメン以外にも、ソバやウドン、餃子・ワンタンの皮、蒸し麺、ソフト麺を製造していました。良質で高級な粉を使用しているので、噛めば噛むほど?味が出て、餃子は皮が命だと納得しました。特に蒸し麺は旨いの一言!野毛の若草、宮川町のみかさの焼きそばは絶品でした。また食べたいな〜。現在はラーメンに絞っての営業、これも時代なのでしょうか。
はにこさん
2014年08月21日 20時39分
同じ苗字の埋金さんが知り合いにいるのですが、電話口などで「うめがね」がどんな漢字か説明する時にやはり「埋蔵金のまい、と、きん」というのが一番伝わりやすいとのことです。苗字って面白いですね。