月に1度? ドクターが無料で治療? 聞きなれない「おもちゃ病院」って何?
ココがキニナル!
そごう横浜店に「おもちゃ病院」という病院があるそうです。どんなおもちゃでも直してくれるのか、どんな方が修理するのか気になります。(黒くてもシロッコさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
壊れたおもちゃを「原則無料」で直してくれる「おもちゃ病院」。直せないものもあるが、おもちゃドクターは小さな思い出と夢をつないでいた。
ライター:クドー・シュンサク
おもちゃドクター治療の現場最前線
少しナゾ? でもないが、ここで「日本おもちゃ病院協会」について少々。
ご紹介
壊れたおもちゃを原則無料で修理し、新しい生命を与えることに価値を見出し、生きがいを感じているボランティアグループで、1996(平成8)年に全国組織化された。現在では会員のおもちゃドクターも1201名(2014年7月11日現在)にのぼり、全国各地でおもちゃ病院活動を展開。
協会では、全国おもちゃ病院の紹介、おもちゃドクターを目指す方への養成講座、助成事業による地方での出前講座開催、おもちゃ修理の技術向上支援など、おもちゃ病院の普及に関する活動全般を支援。
その協会の会長である三浦康夫さん
「部品交換ではなく、治療なんですよ。作業ではなく、“治す”となると気持ちも入るものでして・・・本当に、おもしろい活動なんですよ(笑)」と話す三浦さん。
子どものおもちゃには夢があり、その思い出が大人になってもその人の人格として優しく残るものだと、そのおもちゃを治してあげるのは最高の「趣味」だという。
「自分が充実して楽しい趣味ももちろん良いものですが、この趣味には相手の方々から感謝されるという、本当にうれしい充実をくれる趣味なんです」と三浦さん。
菩薩さまだな
取材日もこれまでに3つのおもちゃを治療した三浦さん。「治した達成感と感謝の声があればいくらでも治せるような気持ちになりますよ。治療は、部品がなければ知恵を絞り、壊れる前と遜色ない状態でお渡しする方法を考える。創作の部分もあります。経験と発想と、喜んでもらえることを考えるとできてしまうんです(笑)」
菩薩
治療に必要な
器具・道具類も
すべて持ち込み治療
最後におもちゃをもってくる方々に三浦さんから1点注意があり、「壊れたら、そのまま持ってきてください。ドクターたちが責任を持って治療します」とのこと。
治療成功率は驚愕の95%超えだという。すごい。
ここでおもちゃ病院にいらした方にインタビュー。
荒田さんご家族
茅ヶ崎からおもちゃ病院にやってきた荒田さんご家族。先輩からお祝いでいただいたおもちゃが動かないので治療に持ってきたとのこと。動かなくてもお子さまは見るだけでも気に入っているので、早く動いた状態で遊ばせてあげたいと思い、雑誌で見かけたおもちゃ病院に来院。治るのが、とても楽しみだと話してくれた。
頼んますドクター
こちらピアノのおもちゃは鍵盤が折れたという症状
針金とボンドを駆使し完治
本当にさまざまである。治療にくるおもちゃには、子どものものだけではなく、古い思い出の品をひっぱり出してきたものや、長きに渡り愛用しているフランス人形などもあるという。
そのすべてがおもちゃ病院では治療可能
最近では、壊れたおもちゃのメーカーに問い合わせても「おもちゃ病院で」と紹介するメーカーが増えてきているくらいおもちゃ病院は業界での信頼を得ている。
思い出の品があればぜひ、おもちゃ病院まで。
受付は15時までです
幼いころにあったら、本当にうれしかった。
そんなおもちゃ病院でした。
取材を終えて
企業が提供するサービスとは違い、利潤はまったくない。だが、おもちゃの思い出や小さな夢のために作業としてではなく、趣味として治療をするおもちゃドクターたち。
なんか、本当に、素敵でした。
―終わり―
わいちゃんさん
2014年09月16日 20時38分
素敵ですね。最近の電化製品や色々な物が修理ではなく使い捨ての時代です。おもちゃのケアもそうですが、ドクター達(高齢者の方々の)心のケアにもなっていると思います。
通りすがりの横浜好きさん
2014年09月14日 16時26分
数年前、そごう上階のカルチャースクールで、おもちゃドクターの講座が開催されていましたね。そちらにはワンシーズン参加したことがあるのですが、修理器具の使い方など勉強になりました。それとは関係ある&まだ講座開催しているのでしょうか?いずれにしろ、大事な思い出を大切にする素敵な取り組みですね。
オロチffさん
2014年09月11日 15時39分
大切な物、ありますもんね。こういう取組は、本当にいいなと思います。