検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

  • 36年ぶりに完全復活「横浜銀蝿 40th」。オリジナルメンバーで再結成!
  • 神奈川県内の横浜家系ラーメン店がどこにあるか地図からすぐわかる!横浜の観光情報「よこはまっぷ」
  • イベント開催、店舗オープン、新商品発売などリリース情報を配信したい方へ
  • はまれぽ.comにあなたのお店・会社を無料で掲載しませんか?

京急杉田駅近く、道を緑に塗ってアピールしている謎の私道、なぜこんなことになってしまった?

ココがキニナル!

京急杉田駅近くに、道路の半分だけ緑に塗られて「私道」を強調している場所が。ここまで強調しているのは何か理由がある?地権者が路駐しても違反切符は切られない?(イルカさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

中田と苗字を書いているのは地権者へのリスペクト。緑を選んだのは眼に良いから! この道路で違反切符を切られるかどうかは・・・お巡りさん次第!

  • LINE
  • はてな

ライター:人見 静馬

インタビューへ!

アポイントを取り、日を改めてインタビュー。
道路を塗ったM氏は、店舗2階にいらっしゃるらしいとのこと。店舗脇の階段を昇り、過去レンタルスペースをしていたという場所へ赴く。
 


入口
 

自作らしき水槽にはメダカが泳ぐ
 

自作の傘立て


そこで待ち受けてたM氏は、良く言えば実直そう、悪く言えば頑固そうな老人であった。残念ながらご本人の意向によりお名前とお顔を出すことはできないが、中々に精悍な雰囲気を持った方である。ご近所のご意見番――そんな言葉も浮かんでくる。

勧められるままに椅子へ腰をおろし、しばし室内を観察する。現在2階は営業していないとのことで、さまざまな物が置かれたりしていたが、雑然と物置扱いされているといった印象は受けなかった。さまざまな絵が飾られていたり、やはりメダカの泳ぐ水槽が置いてあったりと、M氏の生活スペースの一部として使われているのかもしれない。
 


色々飾ってある
 

ご自分で描かれた富士




開始

15分ほどしかお時間をいただけないとのことで、急いでインタビュー開始。
お話によれば、そこは50年ほど前には、道路ではなかったらしい。しかし道もそう多くない時代、通ることができれば近所の小学校への通学路として最適なそこを役所が放っておかなかったということらしい。そうして道として解放されたのだと、そういった経緯だという。道路が中心で二等分されているのも、元々道ではなかったので、中心を境に地権者が違うからなのだ。
 


確かに学校が近い


もしかしたら、この辺りはそういった話が多いのかもしれない。どうも、元々田んぼが多かった場所に街を作ったために私道が多いらしいのである。納得。

さて、なぜ二等分に塗ってあったのかの理由は分かった。しかし、そもそもどうして道路に色を塗ったのか、その理由が分からない。道が二等分されていようが地権者が違おうが、そこを通る人間には関係のない話である。どうして過度にアピールをしているのか。

それはズバリ!
「元の、アスファルトの色剥き出しの茶色い道路が気に食わなかったから」
緑の理由は!
「緑は眼に良いから」
だそうである。
あまり深い意味はないらしい。

元々M氏は故郷愛媛でペンキ屋を営んでおり、今でも何かを塗るのが好きなのだそうだ。絵や塗装とメダカが趣味なのだという。確かに自作の絵や水槽が多く置いてあった。
そんなM氏は、今度は道をグレーに塗るか煉瓦敷きの道にするという野望を持っているらしい。
 


杉田商店街の煉瓦敷き。おそらく、こうしたいのだろう


15分、と自ら区切られておきながらも、時間を気にする素振りを見せず必要以上の情報を与えてくれるM氏。最大の疑問も筆者の質問からではなくM氏のおしゃべりから氷解(ひょうかい)した。
中田さんの名前を、中田さんに了承のうえ書いたのは、「地権者に対するリスペクト」からなのだそうだ。お話から、良好な関係を築かれているのが感じ取れた。
だが。

ここで気付くことが。筆者と同行した編集部・山岸、この両名と、M氏の「中田」の呼び方が異なっているのだ。筆者らは「ナカダ」さん。なにせ道路にそう書いているのである。しかしM氏は「ナカタ」さんと呼ぶ。
「ナカダさん?」「ナ、カ、タ」
はて。道路はご自分でペイントされたのでは? 
 


ナカダだよな・・・


ローマ字分かりますか? とは聞けなかった。が、そこもM氏が問わずして答えてくれた。楽は楽だがインタビュアー殺しな方である。
曰く、私道ゆえ、道の舗装は土地を借りている人間がしなければならない。そしてこの道は、M氏ともう一人借り主がいたのだという。当然M氏が舗装したのは、自分が借りている所まで。そこから先は、現在は転居してしまった方が舗装したらしい。
 


これがその継ぎ目。左側が、M氏が借りている土地
 

ここもM氏が善意で(善意で・・・)塗ったらしいのだが、実は、その時は中田(NAKATA)と書いたらしいのだ。もう一ヶ所、ご自分が借りている土地にもその表記を。KEEP OUTの黄色テープのように、同じ言葉が連続してプリントされている道を目指したのだろうか。
 


既に消えかけてしまっている


しかしある時、ガス管か水道管かの工事が入り、1回舗装が壊されてしまったのだという。そして工事終わりに業者が道を復元する際、表記を誤ってしまい、中田(NAKADA)になってしまったらしい。以降、そのままに。

うーん。正直、神経質なのか鷹揚なのか分からない話である・・・。

因みに。
投稿者の「私道について法律上の規則はわからないのですが、地権者が路駐しても違反切符は切られない?」との質問に対しての返答。
「一般交通の用に供するその他の場所」であれば、私道とはいえ道路交通法が適用されるようである(道路交通法第2条、道路法第2条、道路運送法第2条)。つまり、私道でも普段から道路として使われているような所では駐禁が発生するということなのだ。道路交通法なのだから、地権者にも当然有効だろう。

ただし、各私道が「一般交通の用に供するその他の場所」に該当するかどうかの判断は、素人につけられるものではない。今回ご紹介した私道にしても同様である。要するに、駐車違反を取られるかどうかは取り締まるお巡りさん次第ということである。
まぁ、どうあれ路上駐車をしないというのが賢明なのだろう。



取材を終えて

インタビューを終えて外に出ると、編集部・山岸がポツリと言った。
「緑の道は通ってはダメということになっているんですかね?」
どういうことだろう? そんなことM氏は言っていなかったし、常識で考えてそんな主張を、1日100人は通る歩行者に徹底して行ける訳がない。どうして山岸がそんなことを言いだしたのか、意識して観察してみる。

なるほど、である。
そこを通る人は皆、緑の部分を避けるようにして行き来していたのである。これには驚いた。筆者らが観察していたその時の偶々なのだろうか、或いは、緑に塗られたそこが、人間の無意識に何か訴えかけているのだろうか。
 


気付けば筆者も緑を避けて歩いている・・・


考えてみれば、そこの道は私道だということで勝手に車を停められてばかりいた過去が有るらしい。駐車場を作ってから全くなくなったとM氏は言っていたが、有料の駐車場を幾ら作ったところで、そもそも人の迷惑を顧みないドライバーがそこを使ってくれるものなのだろうか? 
 
話が飛躍するかもしれないが、ペイントに何某かの効果があったとは考えられないだろうか? 気まぐれで塗られたそれは、偶然にも心理的な作用を引き起こすものだった――さすがにトンデモ理論が過ぎるだろうか。
是非、心理学者の意見を聞いてみたいものである。
 

この記事どうだった?

  • LINE
  • はてな
コメントする
  • 先日は、ありがとうございました。ここの店の者ですが、日頃より道路に色を付けていることによって、不快に感じている方がいらっしゃったら、申し訳ないなと思っておりました。経緯を知っていただく機会をいただきまして、投稿者の方、記者の方に感謝しております。独自の目線での取材と記事に、今後も期待しております。

  • 調査いただきありがとうございました。場所がわかりづらく申し訳ありません、よく通る場所だったものでつい。緑は目にいい!ようやく緑の理由がわかりました、次回は是非レンガのペイントに挑戦していただきたいです。

  • 私もこのライターさん好きです賛否両論あるけど、個性があっていいじゃないですか♪そんなに目くじらたてるほどではないと思いまーす応援してます

もっと見る

おすすめ記事

東横フラワー緑道の横浜・反町間の高島山トンネルの謎を解明!

さまざまな場面で最大限の便宜を図る、港北区日吉の不動産屋さん「エス・ケーホーム株式会社」

  • PR

高級住宅街、山手の住宅では道路側に洗濯物を干せない?

白楽の地にて24年。「信頼と信用、約束は必ず守る」を大切にする「株式会社ユナイト」

  • PR

JR横浜駅で駅員さんがアナウンスする謎の言葉「コロコロY車掌」とは?

40年以上続く経験豊富で頼れる社会保険労務士事務所「社会保険労務士法人 横浜中央コンサルティング」

  • PR

平沼橋のガスタンクは街中にあるけれど大丈夫なの?

人間力を重視し将来に役立つ力を育てる年中~小学生のサッカースクール。仲間と楽しみながら基礎技術向上!

  • PR

こんな記事も読まれてます

横浜市のHPがアクセス集中で避難準備情報を閲覧できず! 運用面に課題!

亀の剥製の捨て方をシュールに動画で伝える横浜市一般廃棄物許可業協同組合の「ごみ男くん」とは?

飛び降り防止? 新横浜駅ホームにある中途半端な謎のハシゴの正体とは?

横浜市西区のマンションで施工ミス? 傾いているといわれた住友不動産のマンションの住民の現状は?

蒔田駅周辺の林立するビル群は新興宗教の施設って本当か、潜入取材!

横浜駅で終電を逃した!どこまでなら始発を待つより歩いた方が早い?(東急東横線編)

戦争遺跡である京急線の「旧平沼駅」は復活するのか?

JR横浜駅で駅員さんがアナウンスする謎の言葉「コロコロY車掌」とは?

新着記事