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横浜銘菓「ありあけハーバー」、復活劇の背景は?

ココがキニナル!

横浜銘菓、有明のハーバー、一時食べられなかったけどどうやって復活したの?(fragile dancerさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

不動産投機に失敗して倒産したが、元有明社員やプレシアの藤木会長のアツい思いにより復活した!!

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ライター:松宮 史佳

横浜を愛するアツい男、あらわる

(続き)

しかし、当時のハーバーのレシピは持ち出すことが出来なかったため、レシピは一切存在せず、製造担当者の「長年の知識」や「職人の勘」を頼りに再現されたので、ハーバーの味はかんたんに作れるものではなかった。

また、昔のハーバーをそのまま再現するのではなく、「より良いものを作りたい」という思いから、以前“ロイヤルハーバー”として販売されていた“栗のつぶ入り”ハーバーを“普通のハーバー”とすることに。

そして、「新しい船出を祝す」という意味を込めてパッケージも一新。
以前、パッケージに描かれた気球に人は乗っていなかったが、「幸福の使者」として女性を乗せることにした。
 


倒産前のデザインを使用した復刻版パッケージ。確かに、気球に人は乗っていない


こうして半年以上もの試行錯誤を繰り返し、味とパッケージが新しくなった、“進化版ハーバー”がついに誕生!
 


「新しい船出を祝す」という意味で作られたパッケージ。「幸福の使者」が気球に乗っている




復活の時



「進化版ハーバー」は誕生したものの、一度倒産した会社の商品を置いてくれるお店がなく、森さんは「これからやっていけるだろうか」と思ったとか。

若干の不安を抱えながらも、2001年4月26日に横浜松坂屋でハーバーが復活。
そこには長蛇の列が!森さんや藤木会長は自ら店頭に立ち、ハーバーを販売した。
 


復活劇は新聞でも取り上げられた


新聞やTVでハーバーの復活を知った多くのお客さんが連日来店し、ついには品物が足りなくなるほどに。

そこで急遽、工場から品物を運んでくると、品物を見たお客さんから拍手が沸き起こるなど、店内は熱気に溢れたという。
笑顔でハーバーを買うお客さんを見て「これならやっていける」と森さんと藤木会長は確信したそうだ。



地域に密着した“横浜ブランド”としてやっていきたい

劇的な復活から10年たった今は順調なのだろうか?
ハーバーファンとしては、また倒産!?なんてことがあったら心配なので、経営状態も含め、現在の状況を聞いてみた。

―今の経営状態は順調なんでしょうか?
藤木会長はとてもオープンで、常に会社の経営状態がわかりますし、今は製菓に専念しているので大丈夫です(笑)

―以前、ハーバーは東京でも購入できたと思うんですが…。
以前は神奈川県以外でもハーバーを販売していたんです。今でも東京のお店などから引き合いがありますが、今は手を広げずに“横浜に来たら買える”という「横浜の銘菓」としてやっていきたいと思っています。
 


横浜の銘菓として進化し続けるハーバー!


―昔のハーバーファンから“味が変わった”と言われることは?
やはり「前と味が違う」というお客様はいらっしゃいますね。ただ、「昔のものをそのまま出すのではなく、今の時代に合ったより進化したものを作ろう」と思ったのでマイナーチェンジをしています。

パッケージは今も進化中で、復活当初は気球に女性が乗ったパッケージだったんですが、2009年3月から横浜開港150周年を記念して、イラストレーターの柳原氏が描いた船のデザインに変更されたんです。
 


現在ハーバーで使用されているパッケージ


―倒産前と今とで大きく変わったところはどこですか?
会社の理念がしっかりしたところですね。“どこでも売ればいい”というのではなく、「横浜で売るんだ」という姿勢がはっきりしました。それと従業員も然りですが、“お客様を一番大切にする”ということです。

現在のありあけには藤木会長を筆頭に「横浜が好き!」という方々が集まっているそうだ。
常に、会社の理念を共有するべく、毎朝アツい朝礼があるという。

このアツい方々がいる限り、ありあけは安泰に違いない!



取材を終えて



子供のころから大好きだったハーバーを取材できて感無量。
取材中、ハーバーを愛している人々が集結し、「有明からありあけへの復活劇」のくだりは聞いていて胸がアツくなった。

あの“アツい男”、プレシアの藤木会長にもぜひ話を伺いたかったが、多忙のため取材できなかったのは残念だった。
 


神奈川自慢の野菜とフルーツを使用したハーバーも


ハーバーの味やパッケージなどを「マイナーチェンジしながら常に進化している」というお話も興味深かった。
いつまでも思い出の味、ハーバーを作り続けてほしい!


―終わり―
 

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  • 新聞記事が紹介されていますが、掲載新聞名と日付も書いてくれると資料としての価値が高まると思います。

  • ハーバーと言えばヒロコ・グレース。会長の顔写真デッカくてビックリです。

  • 去年横浜に引越ししてきてコンビニにハーバーが置いてあり、思わず大きな声で[あ、ハーバーだ!!]と叫んでしまったわたしです。それ以来、実家への手土産はハーバーになりました。復活してくれて嬉しい!ハーバー大好き!

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