新興住宅地の住民に話を伺う

　

全体的に洋風な街並みだ
　

山の斜面に面した住宅地
　

橋の近くに住む若い女性に伺うと「この橋で道路が突き当りになっているため、車が入ってこないので、子どもたちが道路上で遊べていいです」とコメントしてくれた。

　

新興住宅地のはずれ
　

投稿の橋との接続する場所
　

また橋の近くに住む女性Aさんに伺うと「この高台には100軒ほどの住宅が建っています。橋に関しては、宅地を造成する際にこの橋を造ったのです。ほかの道は細い道や坂道が多く不便なため、公園の広い周回道路から橋を利用すれば簡単に重機が造成地に入れられるためです。私たちは7年前にここに移り住みましたが、その時から橋はこの状態でした」

「市の橋梁課とこの新興住宅地の自治会は橋を道路として通したいようですが、私たちとしては、家の前を車が通ってうるさくなりそうなので、通してほしくないです。ここに移転する前に都市計画道路について調べましたが、その時は計画決定されておらず、都市計画道路としては載っていない橋でした。その後2001（平成13）年に道路にすることが決定したようです」

　

新興住宅地内の消防器具置場
　

「しかし災害用にはこの橋は必要のようです。この辺りは細い道路や坂道が多いため、一応自治会には小さな消防車がありますが、利用しづらいかもしれません。また橋の隣りに住む人に聞くと『橋が出来てしまったら、窓を開けると橋を通る人が見え、それを考えると嫌だ』と言っていました」とのことだった。

　

この住宅地の災害時のためにも橋の開通が必要だという
　

次に車で帰宅した中年男性に伺うと「私たちが入居する時は、橋が市道になると聞いていました。その時は正式な決定ではなかったようですが、そういった雰囲気があったため入居しました。しかし今はこの状態ですから『話が違う』という気持ちです」

「コスト的には新たに道路を作るより、橋の形にするほうが安上がりのようです。今から10数年前には、市から道路建設に関する説明書を見せてもらい、そのころは『用地買収を進めます』という話をしていました。『2～3年後に完成する』と言っていましたが、10年以上前から音沙汰なしです。橋の建設のための予算はついているはずなのに、なぜあのままなのか分かりません」という。

　

新興住宅地の車利用者は不便な道を使っているという
　

公園の周回道路以外の道を利用できれば、橋を作る必要性はなくなるように思えたので、住人が利用している道路事情について伺うと「ここの住人は車の利用者が多いです。横浜駅までは約2kmあり、この住宅地の道を下って行くと、約1km先に浅間下交差点がある大きな道路に出れるので、車があると便利です」とのこと。

「しかし問題になっているのは、今利用している道は消防車のような大型の緊急車両が通れない細い道のため、この橋が完成しないと災害時は危ない状態にある、といえることです。そのためにあの橋が必要なのです」と答えてくれた。

　

一方通行の道
　

急カーブの道
　

消防車などの大型車両は利用しづらいだろう
　

すれ違うのが困難な道もある
　

三ツ沢公園の周回道路から新興住宅地へ行く道は橋以外にもあるが、細く曲がりくねった道であるうえに、一方通行路などの規制があり使用しづらい。また大型車両にとっても通りづらい道といえる。

　

新興住宅地と周回道路をつなぐ道
　

通行制限の標識
　

車両の通行を規制する標識
　

新興住宅地（青枠）の周囲の道路は細い道路が多い（オレンジ線）。青線は橋
　

橋は「三ツ沢391」として表示されている
　

この橋は道路にするために着工されていないが、行政地図情報システムの認定路線図によると、「三ツ沢391」として表示され、道路計画に入っている。