上星川の街角、シールまみれの「謎アンケート」の正体は?
ココがキニナル!
上星川商店街に、ここ数カ月「上星川にパン屋ができたらいいと思う人はシールを貼ってください」という謎の張り紙が掲示されています。ほかの選択肢もなく何かの調査ではないようですが一体何?(食物繊維さん)
はまれぽ調査結果!
上星川商店街を活性化するプロジェクトの第1歩として美味しいパン屋さんを誘致するため、地域の人の声を聞くことを目的としたアンケートだった!
ライター:大和田 敏子
商店街の歴史、商店会の声は?
アンケート開催側の考えは分かったが、商店主の方々はどのように考えているのだろうか。
上星川商店会会長で、有限会社ハリマ代表取締役の寺坂悦郎(てらさか・えつろう)さんに話を伺った。
商店街で17年、「鮮魚ハリマ」を営む寺坂さん
「詳しい話はまだ聞いてないが、商店会ではパン屋さん誘致などの活動は良いんじゃないかと話している」とのこと。
あらためて、商店会の歴史も伺った。
上星川商店会は1952(昭和27)年に発足した歴史ある商店会だ。かつては捺染工場や自動車部品工場などへの通勤の人たちも多く、大変にぎわいのある商店街だったそうだ。
1991(平成3)年ごろの商店街(提供:上星川商店会)
このころは商店街がメインの通りだったが、2005(平成17)年に、帷子川に新たに橋(光栄橋)ができたことで、駅から商店街を通らなくても反対側に行けるようになった。
そのため、商店街の人通りは、最盛期に比べ4分の1程度になったという。
この橋ができて人の流れが変わった
商店会では、年に2回の売り出しやスタンプ会などを継続しており、オリジナルのエコバック製作を行ったこともあるが、なかなか昔のようにとはいかない状況のようだ。
夏の縁日・カラオケ大会は、10年ほど前まで行われていた(提供:上星川商店会)
「昔はお祭りもあったが、今は若い人がいないので開催されなくなってしまった」とも話す寺坂さんは、商店会の会員の高齢化にも問題を感じている様子だった。
古くから住民に親しまれている「田辺青果店」でも話を伺った
現店主、田辺和彦(たなべ・かずひこ)さんも「祖父の代から70年、店をやっていますが、新しい店を誘致するような活動はやったほうが良いと思う」と話してくれた。
また、食品・雑貨を販売している田中商店の田中晴巳(たなか・はるみ)さんも「商店街にある店の種類が少なくなり残念なので、パン屋さんが出店するのは良いことだと思う」と話す。
続いて創業63年「丸宮薬品」に
実は「丸宮薬品」さんは、パン屋さんの入るビルの建築予定地のオーナーでもある。
店の隣、現在コインパーキングになっている土地が建築予定地
ここです! ※クリックして拡大
話を伺ったのは店主の娘である植松幸枝(うえまつ・さちえ)さん。
「以前は、店の向かいにタバコ屋さんと洋品雑貨店があったが閉店してしまった。後継者がいなくて閉店してしまう店が多い」と話す。
閉店後、丸宮薬品の向かいにはマンションが建った
「身内の間では、10年くらい前から、パン屋さんができたらいいねと話をしていた。荒川さんから、街づくりの話を聞いて協力できたらと思いました」と植松さん。
商店街で話を伺った後、「真心 MAGOKORO」に立ち寄ったところ、先日、上星川町内会、上星川東部町内会の三役の方々の会で、プロジェクトの内容を話し賛同してもらったと聞いた。地元の方々も、上星川商店街に元気になってほしいという気持ちを強く持っていると感じたそうだ。
天野さんらは「上星川商店街の諸先輩方、地域住民の皆さまの協力を得ながら30年後の未来を考え商店街でできる役割を果たしていきたい」と決意をあらたにしたようだ。
取材を終えて
商店街を歩いていると店先で店主とお客さん、お客さん同士が話している声が聞こえてくる・・・。スーパーやコンビニで何の会話もなく買い物ができる、それどころかパソコンやスマホで、指1本で買い物ができる時代。その中にあって、そういう商店街の果たす役割の大切さをあらためて考えさせられた。
今回紹介した上星川での取り組みは、「ヨコハマ市民まち普請(ぶしん)事業」の応募提案にもなっている。コンテストの結果にも期待したい。
―終わり―
〈参考〉
ヨコハマ市民まち普請(ぶしん)事業
http://www.city.yokohama.lg.jp/toshi/chiikimachi/machibushin/
ホトリコさん
2016年06月29日 12時08分
親が川島町に住んでいて、一人暮らし始めるまでは最寄りの駅で、その頃までは帷子川も氾濫していたが駅周辺も、ゲームセンターや、本屋も二件あり、ファストフード店も、かたびら側の近くにはファンシーショップ(後にコンビニに変わった)もあったりして、深夜でもそこそこにぎやかだったな。あと、出入口が駅側とロータリー側に有ったために(?)閉店になった「相州そば」もあったな。
bubukaさん
2016年06月29日 11時12分
デカいスーパーやコンビニは便利だけど無機質でつまらない。呑み屋もチェーン店より個人経営店のほうが味があるし人と人のつながりが楽しい。昔は商店街も楽しかったけど今はどんどん減っている。ブームは繰り返すのだから商店街復活は来るんじゃないかと思う。上星川の試みはとても楽しみ。がんばって商店街復活してほしい。
マッサンさん
2016年06月28日 07時40分
街にひょこっとお店ができると活気づく。いいことだと思う。街ゆく人々や住民やお客は結構好き勝手なことを言ってみたりする。「○○屋さんがあったらいい。」それを間(ま)に受けて出店したものの……。なんか理想と現実がちらっと垣間見えてしまいました。