本牧のソウルフード! 四角いピザを食べられる店が増えているって本当?
ココがキニナル!
本牧の名物とも言える四角いピザ。この四角いピザを出している店が、最近、増えているというウワサを耳にしました。何か理由があるのでしょうか?おすすめのピザの紹介もお願いします(ykmrcさん)
はまれぽ調査結果!
本牧IG発信の「四角いピザをメニューに」という趣旨に賛同した飲食店が、各店舗オリジナルのピザを提供。2017年6月末時点で23店舗が参加
ライター:大和田 敏子
隠れ家フレンチ「KIKUCHI(キクチ)」。厳選食材のピザ
まずは、IGから程近い、本牧2丁目の住宅街にある店へ。
爽やかな外観の一軒家レストラン「KIKUCHI」
オーナーシェフの菊地高夫(きくち・たかお)さんに話を伺った
1996(平成8)年オープンの「KIKUCHI」は、ソムリエ資格を持つ奥さまと二人三脚で営む店。使用する食材には強いこだわりがあり、菊地さん自ら各地に食材を仕入れに出向くそうだ。良い野菜や魚介、肉を求めて、鎌倉はもちろん時には北海道など地方の生産者と交渉し取り寄せることも少なくないという。
メニュー名に生産者の名前が入っている!
料理はフレンチが基本だが、パスタやカレー、和風サラダなどもあり、バラエティーに富んでいる。菊地さんは和食店に務めた経験もあり、フグ調理師の免許を持っているため、冬にはフグ料理も楽しめる。
「良質な素材の味を生かしたシンプルな料理を、ワインと一緒に気楽に楽しんでもらえたら」と話す。
ワインの良い作り手を訪ねてフランスにも出向く。希少なワインも置いているとか
夜だけの営業で昼間はシャッターが閉まっているため、地元でも知らない人がいるという、まさに隠れ家的な店。お客さんの年齢層は高め。最近はインターネットで知って遠方から来る人や記念日などにちょっと頑張って来る若い人もいるとか。
結婚パーティーや結納の顔合わせなどに使われることも多い
IGの八木さんとは20年来の付き合いという菊地さん。「本牧には、昔はレストランもたくさんあったが、どんどんさびしくなってきてしまった。八木さんから話を聞いて、本牧を盛り上げていくために、この企画に協力したいと思った」と話す。
取材時には、こだわりの食材で作った四角いピザを用意してくれた。
夏野菜のピザ(手前)、生ハムとバジルのピザ
夏野菜のピザには、当日仕入れたズッキーニやラディッシュなど鎌倉野菜をたっぷり乗せて焼き上げた。
こちらは「4種のチーズピザ」
同店はチーズの種類も豊富。フランスから直送で仕入れたチーズも多く15種類ほどのバリエーションが常にそろっている。その中からグリエール、ゴルゴンゾーラ、モッツァレラ、パルミジャーノレッジャーノなどピザに合うものを選んで使っているという。
魚介類をたっぷり乗せた「オホーツクピザ」
網走のホタテやゴールデンキングクラブ、さらには、カキのオイル漬けをトッピング。こちらは、サロマ湖の漁師さんから直接届く新鮮なカキをお店でオイル漬けしたこだわりの品だ。本当に贅沢なピザ!
4種のチーズピザとオホーツクピザをいただいた
とろとろのチーズと薄いピザ生地との相性抜群!
「新鮮なシーフードをしっかり味わえて、おいしい!!」
「うちの店の本牧ピザは、その日の食材やワインに応じて、お客様それぞれの好みに合わせて提案させてもらおうと考えています」と菊地さん。
来店してからの対応も可能だが、事前予約がオススメだ。
お値段は食材によるが、1300円~1800円での提供。厳選食材で自分好みのピザが食べられるとは、ホントに楽しみだ!
創作和食「横浜 月(よこはま つき)」。日本酒に合うピザ!?
次に向かったのは横浜駅西口から徒歩5分ほどの「横浜 月」。
個性的な外観。どんな店なのだろうと興味がわく
料理長の米山健一郎(よねやま・けんいちろう)さんに話を伺った
同店は2003(平成15)年にオープン。落ち着いて食事を楽しんでもらえるようにと随所に工夫を施し、さまざまなタイプの個室が用意されている。
和風のシックな雰囲気で、間仕切りができるスペース
大胆に赤を使った個性的な個室
竹の庭が見える個室もある
和食ベースの創作料理店で、一般的な和食店とは多少異なったユニークなメニューも多い。
トマトミルフィーユ、オリーブオイル、トリュフと和食らしくない文字も
米山さんは15年ほど前から本牧に住んでおり、IGのお客さんでもあるそう。
「IGのピザは美味しくて大好きなので、以前から、ウチの店でも生地を使ってみたいと思っていましたが、予算的に難しいかなとあきらめていました」と米山さんは話す。
ところが今回、八木さんから四角いピザの店増加の計画を聞き、あらためて、「四角いピザを出してよ!」と話を持ちかけられたという。
「丸いピザの方が価格は抑えられますが、美味しくて安心感のあるIGのピザを出せるチャンスだと思い、多少価格をアップして四角いピザへの変更を決めました」と米山さん。
さらには、「オススメのメニューの方には『本牧ピザ』と書いています。そこから四角いピザの理由や本牧の歴史などに話が広がり、会話が弾むとうれしいですね」とも。長年、親しんできた四角いピザへの思い入れが伝わってきた。
以前のメニューにあった「月風ピザ(1500円)」は丸かった
四角くなって生まれ変わった「月風ピザ(1700円)」
ソースは、八丁味噌に近い味の黒い桜味噌と鴨のひき肉を合わせている。濃いチーズの味に負けないうえに相性がよい味噌を使っているのがポイント。
チーズはゴルゴンゾーラ、モッツアレラ、パルメザン、プロセスチーズの4種類
ハチミツをかけていただく
みそソースのピザを食べたのは初めてだが、和風のテイストでありながら、さまざまな味のバランスや変化を楽しめるピザの良さを生かした美味しさに感動!
「これ、絶対、日本酒に合う!」
お客さんからの評判もとても良く、1日平均10枚前後、週末は20枚出る日もあるという。
季節ごとにソースやトッピングを変えていく予定で、今はシイタケを使ったものを開発中とか。今後、どんなピザが登場するのか、とても楽しみだ。
取材を終えて
飲食店のジャンルを問わず、四角いピザを出そうという発想はユニーク。今まで食べたことのないようなピザに出会うことができ、ピザの可能性の広がりを感じた。寿司店や中華店など、ピザと無縁と思われる店のピザも、ぜひ食べてみたくなった。
計画に対するIG八木さんの熱意とそれに賛同し、期待に応えようとする参加店側の気持ちが伝わってくる取材でもあった。まずは、四角いピザが本牧名物として確固たるものになり、街に賑わいが戻ることを期待したい。そして、横浜全体のピザ事情にも、今後どのように影響を及ぼしていくのか楽しみだ。
―終わり―
〈店舗情報〉
IG(Italian Garden/イタリアンガーデン)
住所/横浜市中区本牧町1-106-2
電話/045-623-6901
営業時間/19:00~翌3:00
定休日/日曜日(三連休挟む日曜日は営業)、第3月曜日
「本牧ピザ.com」
http://www.honmokupizza.com/
KIKUCHI(キクチ)
住所/横浜市中区本牧町2-312
電話/045-622-6650
営業時間/17:00~21:00(L.O.)
定休日/不定休(お店にお問い合わせください)
横浜 月(よこはまつき)
住所/横浜市西区南幸2-5-1
電話/045-311-7213
営業時間/17:00~24:00(L.O.23:00)
定休日/日曜日
じばわんさん
2017年07月10日 12時36分
都橋商店街のスリーショットというお店のピザも四角だったような。
ブラックポッシーさん
2017年07月10日 01時55分
本牧のピザが四角いのは、戦後の貧しい時代にウェイターが丸いピザを四角に切ってつまみ食いしたからって、昔よく法螺を吹いたのを思い出した
DJ UNAGIさん
2017年07月09日 13時32分
いい記事ですね♬ピザが食べたくなったので今晩はピザにします(^^)