鶴屋町に出現した「変なビル」・・・横浜駅西口の駅ビル開発を先取り!?
ココがキニナル!
神奈川区鶴屋町に外壁が凸凹したビルが出現。西口の再開発との関係は? どんなお店が入っているの?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
隈研吾氏デザインの「デリス横浜ビル」は、建設中の西口駅ビル利用者を受け止めるべく、開発に先行して開業。中には美食系の高級店がずらり!
ライター:はまれぽ編集部
横浜駅の需要拡大を狙う!
この奇妙な「側溝のふたビル」には、どんなお店が入っているのだろう。
開業初日のビルの入り口に伺うと、1階のコンビニはなかなかの混雑状態!
オープニングセールが開催されており、みるみる人が吸い込まれていく
他の階にはどんなお店があるのかな、と正面エントランスに向かうと、巨大なディスプレイが迎えてくれる。
物珍しさに通行人も足を止めていた
地下1階から7階まで、飲食店がずらり
飲食商業ビルらしく、各階にさまざまなお店が入っている。11月時点ではまだオープンしていない店舗もあるようで、取材時に営業していたのは和食、鉄板焼き、イタリアンの3種類の飲食店。
・・・だが、どこも高級店の気配がぷんぷん漂っている。ビルの入り口に立っていた鉄板焼き店の従業員の方に、メニューを見せてもらった。
「こちらは夜の部のメニューです」
超高級店・・・!
想像していた以上の価格に、一瞬呼吸が止まる。もちろん食べてみたいが、無理なものは無理である。
だが、どうやら「ランチメニューは結構リーズナブル」らしい。その情報を信じて、鉄板焼き「虎幻庭(こげんてい)」さんにお邪魔してみた。
デリス横浜ビルの3階にある
「虎幻庭」は、これまで関内で営業していた店舗をデリス横浜ビルに移転させて、ビル開業と同時にオープンした。初日は関内で営業していた頃からの常連を中心に、お昼のオープン直後からお客さんが途絶えない様子だった。
緊張しながらも、カウンター席に案内される。
店内に堅苦しさはなく、気さくな店長が話しかけてくれた。ちょっと気が楽になる
カウンターの向かいにテーブル席。個室も用意されているようだ
お昼のメニュー。先ほどと比べれば、確かにリーズナブル・・・
清水の舞台から飛び降りるつもりで、平日昼限定の「神戸牛ハンバーグステーキランチ(2800円・税込み)」をオーダー。もちろん、これも目の前の鉄板で焼いてもらえる。
デミグラスソースか和風ソースかと選ぶことができ、熟考の末にデミグラスソースを選択。
「これを焼きますよー!」とタネを見せてもらった
関内にあった移転前のお店は掘りごたつタイプのカウンターで、数人のお客さんが入るとすぐに一杯になってしまった。
デリス横浜ビルに移転した店舗は倍の広さに。だが、関内と鶴屋町では環境もお店の平均単価も違う。「何度か周辺のお店を下見に行きましたよ」と話す店長も、鶴屋町という場所でお店が受け入れられるかは、不安な面もあるようだ。
ランチセットに含まれる「キノコのスープ カプチーノ仕立て」
お待ちかねのハンバーグも到着!
破壊力抜群のうまさ
お箸でいただくハンバーグは外はカリカリながら中はふっくらとしていて、お手本のような焼き加減。封じ込められた肉の旨味とデミグラスソースがマッチして、いくらでも食べることができそう。
添えられた野菜もシャキシャキとした歯ごたえの残る焼き色で、素材の新鮮さが生きている。
ごちそうさまでした!
あっという間に食べ終わってしまった。絶対に無理だが、毎日だって食べたいおいしさだ。
横浜駅西口からの直通を期待
鶴屋町の一角に現れた、高級店が入居する斬新なデザインのビル。大衆的なお店が多いエリアに、どうしてビルが建てられたのだろう。
その答えは周辺の工事状況にある。
ビルの目の前、線路沿いで工事が進行中
この場所には、横浜駅西口で建設中の新たな駅ビルの「駅前棟」と接続する「鶴屋町棟」ができる予定なのだ。ちょうどビルの目の前が、施設のペデストリアンデッキの出口になる。
駅前から歩行者通路がぐいっと伸びる(JR東日本発表資料より)
いまは中心部の賑わいからはちょっと離れているものの、「鶴屋町棟」の商業施設や連絡通路が完成すれば、今後は駅方面から利用者が大量に流れてくる可能性を秘めているのだ。
周辺では再開発が着々と進行中
西口駅ビルは、「駅前棟」も「鶴屋町棟」も2020年に開業する予定。
鶴屋町のイメージとはちょっと違う「デリス横浜ビル」には、新しくなる横浜駅西口の姿を先取りしようという狙いがあったようだ。
取材を終えて
「鶴屋町にできたビルなのに、この高級なラインナップと価格でやっていけるの?」というのが、最初の率直な感想だった。だが、どうやらビルのコンセプトは「駅周辺で供給不足が加速する美食を提供すること」。それは駅の開発と鶴屋町の需要増加を見越した戦略だ。
駅周辺は大きく様変わりする(公式HPより)
「サグラダファミリア」と揶揄されることもある横浜駅の開発工事だが、いよいよその目玉ともいえる駅ビル完成の気配が漂ってきたと言える。そう思うと、少々変わった形のビルも、未来的なデザインに見えてくるかも。
果たして鶴屋町の、そして横浜のランドマークになれるか!?
ー終わりー
取材協力
虎幻庭 YOKOHAMA
住所/神奈川区鶴屋町1-7-1 デリス横浜ビル3階
電話/045-211-8381
営業時間/ランチ:午前11時30分~午後3時、ディナー:午後6時~午後11時
定休日/なし
よこはまいちばんさん
2018年11月09日 14時50分
有名人が手掛けた!と言うダケで多くが絶賛するんだろうが、自分には景観を害しているとしか思えない。「食」の分野も同じだが安易に感化され過ぎでしょ?それに伴って価格も吊り上げられている事例も多々なのに・・・
Kitkatさん
2018年11月07日 12時34分
窓ふきが大変そう。そのうち全体に汚れてきたら昼間どう見えるんだろうかと心配です…。
ホトリコさん
2018年11月07日 12時28分
夜、横須賀線横浜駅ホームから初めて見た時には、またハデなビル建てたなぁ、おい。と呆れたが、外観の光の反射具合がかなり気になっていました。納得です。昼間はまた不思議な外壁(?)の斬新な建物なので、休みの日に早速見に行きます…中のお店は敷居、料金が高そうなのでお金が貯まったらにします。