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かつて兵器を研究していた「陸軍登戸研究所」はどんなところ?

ココがキニナル!

かつて存在した「陸軍登戸研究所」では、「怪力光線」なる兵器が研究されていたそうです。あまり知られていない研究所だと思いますので、ぜひ詳しく調べていただければ嬉しいです。(maniaさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

旧陸軍の秘密戦に関する兵器などの研究開発や製造を行った登戸研究所。今では、資料館として一般公開され、平和教育の場になっている。

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ライター:吉澤 由美子

市民による活動がきっかけでできた資料館



戦後すぐ、登戸研究所の資料は多くが処分されてしまったが、地域の歴史を調べていた市民や高校生たちによって、登戸研究所で働いていた元所員の証言や手記などが集まりだし、それをきっかけに研究所で行われていたことが少しずつわかりはじめる。


900ページもの文書はタイピストの方が保管していたもの


そうした市民による活動の成果や関係者の熱意を受けて、明治大学は歴史教育・平和教育・科学教育のための施設として「明治大学平和教育登戸研究所資料館」を2010年に開館。


解体されてしまった研究施設の部材も一部保管されている


資料館は一般開放され、すでに2万人近い来館者を集めている。



キャンパスに残されたもの



資料館以外にも、キャンパスにはいくつかの史跡が残されている。

案内してくださったのは、登戸研究所の保存活動をされてきた森田忠正さん。


森田さんは稲田郷土史会の会員。貴重な資料を見せてくださった


資料館の裏手には、弾薬庫が残っている。


弾薬庫のドアと窓。こちらは立ち入り禁止


図書館近くと食堂館入口には、研究所時代に設置された消火栓があった。


正面には陸軍のマーク、星形が見える


当時創建された神社も残されている。


知恵の神を祀る弥心神社(やごころじんじゃ/現在は生田神社)


さらに、正門横には、巨大な動物慰霊碑がある。


この大きさを不思議がる人も


神社と慰霊碑を建てた資金は、登戸研究所で作られた毒物が他の研究機関や部隊に渡り、そこで行われた人体実験で上がった成果に対する褒賞で賄われた。


慰霊碑の裏に「陸軍登戸研究所」の文字


そのため、この石碑はそうした実験で犠牲になった方々の慰霊を人知れず行うためのものではという説があると森田さん。登戸研究所は今なお、解明できない闇を抱えているのだ。



取材を終えて



この資料館は、研究開発が場合によって世界平和を脅かす可能性もあることを教える平和教育の場。理系キャンパスの中にこうした施設や史跡があることは、意義深い。

第三科に関わったことで戦後の長い期間、世の中に偽札が現れるたびに警察から尋問を受けるなど辛い経験をされた方も多いとのこと。

今も「家族に迷惑をかけることにつながる」と口を閉ざす人もいる。

戦争が終わって半世紀以上が過ぎても、語ることができないほど深く傷ついた方がいる。それこそが、戦争の恐ろしさを如実に物語っているような気がした。


※資料館内部を含め、キャンパス内の画像は特別な許可をいただいて撮影しております。


― 終わり―


※資料館は明治大学生田キャンパス内にあります。一般に開放された資料館以外の建物への立ち入りはできません。建物以外の場所でも、授業などに支障のないよう配慮しながら見学しましょう。

明治大学平和教育登戸研究所資料館
住所:〒214-8751 川崎市多摩区東三田1-1-1 明治大学生田キャンパス36号棟内
TEL:044-934-7993
開館時間:水曜~土曜 10:00~16:00
※明治大学の夏季・冬季休業期間、7月・1月の定期試験期間及び12月~2月の入試実施に伴う入構制限期間等は、大学の事情により閉館することがあります。
アクセス:小田急線「向ヶ丘遊園駅」北口から小田急バス「明大正門前」行きに乗車し、終点で下車
http://www.meiji.ac.jp/noborito/index.html

登戸研究所 保存の会
http://www.geocities.jp/noboritokenkyujo/
※保存の会では、毎月第3土曜日に定例見学会を行っています。
明治大学平和教育登戸研究所資料館を含めた登戸研究所の史跡を案内する内容です。
 

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  • 「戦争が終わって半世紀以上が過ぎても、語ることができないほど深く傷ついた方がいる。それこそが、戦争の恐ろしさを如実に物語っているような気がした。」という感想には、同感します。

  • 「登戸になぜ研究所が作られたのかの解説」の写真が小さいため、肝心の解説内容が判読できません。拡大表示の写真データを添えていただけると助かります。

  •  知人のお父さんが怪力光線開発に携わっていて聞いた話では、終戦までの研究成果は1m先の戸板1枚を倒したのと、1m先の鶏がビックリして飛び上がった程度でした。 怪力光線の正体は「マイクロ波」と呼ばれる電波。つまり電波を直接の殺傷兵器として研究していました。電波を直接の殺傷兵器として開発に成功した例は今もありません。唯一、電磁波の一種である放射線を二次的な殺傷・阻止手段として使う核兵器が怪力光線の流れの一つにあると言えましょう。 怪力光線を開発した当人は既に亡くなってしまい、知人も亡くなってしまい、登戸研究所関連の資料が残されていたのかは今となっては解らないのが惜しいです。

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