コレなんて読む?市内の難読地名をご紹介!第3弾
ココがキニナル!
横浜市は難読地名が非常に多い地域。大豆戸と北&東山田以外にも山ほどあります。ぜひシリーズであちこちの難読地名の由来を調べて!(スさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
難読地名シリーズ第3弾は、これまでにコメントでもらった地名を含む、野庭町、汲沢町、笹下の3ヵ所を調査!
ライター:田中 大輔
お城があった!? 間宮氏にまつわる地名!?
今回のラストとなる難読地名は、再び港南区に戻る。
こちらもコメントでいただいた難読地名
もちろん“ささした”じゃ問題にはならない。正しくは“ささげ”である。
特別な読み方をしているわけではないのだが、和製漢字、いわゆる国字で訓読みしかない“ささ”に対して、音読みである“げ”が続くから違和感を覚えるのだろう。
7丁目まであるかなり広い町で、町内を大岡川の源流である笹下川や、笹下釜利谷道路、環状2号線が通っている。
市街地を通る笹下川は、あまりキレイとは言えなかった
「環2笹下」とはなんともザックリとした名前
『横浜の町名(第3版)』(横浜市民局刊)によれば、初出は町内にある東福寺というお寺の梵鐘に刻まれていた“笹下”の文字。1592(文禄元)年に鋳造されたという古い鐘だ。
その鐘を見るため、さっそく東福寺を訪ねてみた。
住宅街の中にある立派なお寺
境内には立派な鐘楼とともに鐘があるが、これが元祖“笹下”を記した由緒ある鐘なのだろうか。
本堂の脇には鐘楼がある。コレに“笹下”の文字が!?
住職のお母様に話を伺ったところ、実は現在ある鐘は戦後に造られたものとのこと。 “笹下”の初出とされる鐘は、戦争中に徴発を受けて国に持って行かれてしまったんだそうだ。
現在の鐘にも“笹下”の文字はあるが、これは昭和30年に造られたもの
鐘楼の方は400年も前に作られたものだそうで、同じころに作られたという山門とともに歴史を刻んでいる。
鐘楼と合わせて、建築を学ぶ学生が調査に来たという山門
さて、実物こそ見られなかったものの、戦国時代が終わりを告げた後の1592年から“笹下”という地名があったことになるが、由来はどうなのだろうか。
引き続き『横浜の町名(第3版)』を読むと、2つの説が紹介されている。
一つは、もともとは“佐々木”という地名だったものが“笹下”に転訛したという説。
もう一つは、『武州久良岐郡地名考』の著者である武内廣吉氏の説で、間宮氏がここに築城した際に先祖の発祥地である近江国篠筍(ささき)郷の地名をこの辺りに付け、それが後に“笹下”になったというものだ。
笹下町の一角。この町内にお城があったというのは本当だろうか!?
このお城とそれを建てた間宮氏については、港南区の公式サイトに『港南区の民話』として紹介されている。
築城したのは間宮豊前守信元だったとされ、城は“篠笥城(ささげじょう。佐々木城とも)”呼ばれたそうだ。いくつかの遺構らしきものが見受けられるそうで、それなりの信憑性はありそうだが、詳しい調査が行われる前に隣接する洋光台の開発が始まってしまい、その波に飲まれてしまったんだそうだ。
また、間宮氏の先祖は佐々木氏と言われているので、この辺りの絡みを考えれば、いずれにしても間宮氏との関連があると考えるのが自然という印象を受けた。
まだまだ難読地名募集中!
3か所の難読地名を紹介した第3弾、楽しんでいただけただろうか。
今回分からなかった野庭町や汲沢町の由来について知っている人がいれば、ぜひご連絡いただきたい。
また、引き続き市内の難読地名を取り上げていく予定なので、「これはどうだ!?」という地名をご存知の方はどんどんコメントを寄せてほしい。
―終わり―
トプ・ガバチョさん
2014年03月31日 06時53分
>知らない人がどう読むか、読めるか、の記事ではないのでしょうか?おっしゃることには概ね同意しますが、肝腎なことを見落とされているようです。このような「難読」ものは、「多くの人が知らない」読み方を紹介していることに意味があります。その点からして、横浜市民の集まるこのサイトで、高校や中学等の名に使われたり、主要道路や駅名にもなったりした地名の読みは、やはり「多くの人が知っている」話になります。ただ、私も「汲沢」を「ぐみさわ」と覚えていたり、以前あった「六角橋」の正式名が「ろくかくばし」とは知らず、ほぉ~!となりました(^∇^)このシリーズは、難読と言うだけでなく、地名の由来も教えてくれるので、その点でも大変ためになりますね。
りらっくまにあさん
2013年02月03日 03時13分
この記事に対し「何が難読なの?」と思われる方は、難読とは言っても知ってれば読めるのは当たり前の話で、知らない人がどう読むか、読めるか、の記事ではないのでしょうか?知ってて当たり前ばかりではないと思うのですが。
はにこさん
2013年02月03日 00時37分
今回紹介された記事はかつての高校名や中学校の名称としても採用されているので、難読とは思えませんでした…。