急階段を駆け上がれ
　

さて、10分ほど体を動かしたら移動
　

5分ほど歩けば
　

白滝不動尊に到着である
　

何ともちょうどいい距離
　

みなさんが談笑するなか「これやばいよ」とうろたえ始める吉田君
　

おおお、吉田君がうろたえるのも無理はない。何という角度そして長さ
　

横にも少しなだらかと言ってもやはり急な階段があるのでそちらから降りて
　

この階段を7回、駆け上がるのだ
　

地図で確認しておくとコースはこんな感じ。駆け上がったら点線の階段で降りる
　

というわけで全員が階段下にそろったら
　

位置について、レディ
　

ゴー。三井さんは時間を計りながら自らもダッシュ

　
シュタタタタ、と軽快に駆け上がっていった三井さんと青木さんのタイムは14秒808。14秒台とはすごい。ほとんど平坦な道を走っているのと変わらない足の動きだった。

などと感心していると「編集長、いきましょうか」という声が。すると「大仏様もいきましょうか」といつもどおり大仏を道連れにする吉田君。
　

よし、わかった。一緒に走ろうじゃないか。レディ
　

ゴー。うおおおおお
　

うおおおおおお
　

うおおお、とか言いながら大仏はこのへんから歩いている

　
走ってみると頂上は立ち止まらなければ見えない。走っている間はただ迫り来る壁のような階段が次々に目の前に現れるだけである。

そして、途中で突然足が上がらなくなってくるのだ。日ごろ座禅を組んでばかりで運動をしない大仏は、無茶したら階段につまずいて転んで前歯を折りそうな気 がして、歩いてしまったが、吉田君は見事、最後まで駆け抜けた。ちなみにタイムは吉田君が19秒069。大仏は24秒919と三井さんのほぼ倍であった。

がんばれ、吉田君

　

続いてコースを左右替えて2本目
　

タイムは吉田君が19秒150
　

大仏はほぼ同じところから歩いて24秒325
　

2本走って吉田君が弱りはじめた
　

しかしまだ2本目。すぐに元気に降りていった

　
とはいえ、このあたりから階段を降りると大腿筋がぷるぷるしてきた。転がり落ちたりしないようにゆっくりと降りていく大仏と吉田君。
　

そして3本目。吉田君は22秒978。大仏は24秒810と安定した記録
　

と、ここでついにどさりと階段に座り込んだ吉田君
　

息も絶え絶えにただ「もうだめだ、だめ」とつぶやくばかり
　

「じゃあ先に降りているよ」と大仏がスタート地点に戻ると4本目がスタート
　

木漏れ日を浴びながら駆け上がっていくみなさん

　
次々とスタートしていくみなさんを見送りながら吉田君の帰りを待っていると、階段上から「編集長、本当に無理ということでパスです」という連絡が。
　

大仏は下にいたので見ていなかったがそのころ吉田君は上でこうだった
　

そのあとも5本目、6本目、7本目と残りすべてのダッシュをパス
　

吉田君の夏は終わった

　
一方、下界で吉田君の帰りを待っていた大仏は、吉田君の道連れで走っていたので4、5、6本目は走らなかったのだが、その間に確実に体力が回復していた。
　

というわけで最後ということで7本目に再び参加
　

我ながらいい走りができている、と思いきややはりほぼ同じところから歩いたが

　
何とここにきて22秒113と2秒以上記録を更新していた。しかし、これは無意識に手すりを利用して体を引き上げるというずるをしていたことによる。

さて、7本の階段ダッシュが終わり、本来はいつも階段の下で最後に集合写真を撮るのだが、今回は吉田君がもう動けないということで階段の上での撮影となった。
　

みなさんありがとうございました。吉田君の顔にも血の気が戻って何より
　

「やあ、終わりましたね」などと言いながら根岸森林公園に戻り
　

今日は解散かな、と思っていたら
　

何やら動きが。そして吉田君が「おいおい、やばいよ」と言いだした
　

何とここで、2ヶ月前に吉田君を真っ白にしたViPRの登場である

吉田君、青空の下で追い込まれる

　

そして再び気持ちのいい公園にやってきた
　

ちなみに「これ結構重いですよ、ちょっと持ってみたら分かります」と言われ
　

気がつくと運ばされていると「大仏だ」という子どもの声が聞こえ
　

この子の視界から消えるまでは人間に変身しないでおこう、と思う一幕もあった
　

そしてワークアウト開始。何をやっているか見えなくなる半眼の大仏は見学
　

2グループに分け交代で休憩しながらさまざまなワークアウト
　

その後もショットガンというビーチフラッグ的にボールを拾うダッシュをして
　

水を飲み
　

「島鬼」というコーンを安全地帯に見立てた鬼ごっこで体を動かし
　

頭を冷やし
　

なんだかんだで最後までやり遂げた吉田君であった
　

そんな吉田君のさまざまなワークアウトを動画でどうぞ
　

最後は再び集合写真。みなさんありがとうございました

取材を終えて

これだけいろいろ体を動かし汗をかいたのに、解散したのは午前11時45分。朝から活動すると1日がこんなに長いんだねえ、などと話しながら帰ろうと公園の外に出ると三井さんの車が目の前に止まり「送っていきますよ」と言ってくれた。

やさしい言葉に甘えて乗せてもらった車内で、痩せられない吉田君の話になると、三井さんが「僕も体重100kg超だったことがあるんですよ」と話してくれた。

われわれが驚くと、レスリング部だった三井さんは怪我をしてやめることになったのだが、食べる量は変わらず、みるみるうちに20kg以上体重が増えたのだそうだ。
　
その後「痩せよう」と決めた三井さん。宅配便のアルバイトで体を動かしながら、食事をぎりぎりまで制限して2ヶ月で40kg痩せたという。その後、コナミ スポーツクラブで働きはじめて「ただ食べない」というダイエットが間違っていたことに気づき、さまざまなトレーニングや栄養学を勉強して現在の方法にたど り着いたのである。
　

現在の三井さんは体重67kg、体脂肪率は4～5％という鋼の肉体である

　
憎めない笑顔で「そうですよねえ、こういうふうに週に1回でも体を動かしてたら痩せるよなあ」と言う吉田君だったが、動かしたい気持ちはないわけではない ものの動かすことはないことを、大仏はもう知っていた。そしてそのふくよかな横顔を眺めながら、大仏は静かに新しいプロジェクトを開始した。

というわけで、吉田君が楽しく体を動かしながら好きなものを好きなだけ食べ、体重100kgを目指す「プッザマハ」が始まります。
　

もうラーメン我慢しなくていいよ吉田君。でも健康には気をつけてね

―終わり―