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【横浜の名建築】ブラフ18番館

ココがキニナル!

横浜にある数多くの名建築を詳しくレポートするこのシリーズ。第24回は、『ブラフ18番館』横浜山手のイラリア山庭園にあるこの洋館は、解体によって建てられたいきさつが判明した興味深い建物だった。

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ライター:吉澤 由美子

外観の鮮やかな緑 内装のやわらかな緑

(続き)

奥のサロンはお客様をおもてなしする場所。旧玄関から一番近い部屋だ。
 


居留地に家具を納入していた横浜家具を復刻したテーブルと椅子家具


サロンにあるピアノは、100年くらい前に作られた。松本ピアノという、当時日本を代表する3大楽器メーカーの会社が作ったもので、今もその音色のファンは多い。

このピアノを使ったサロンコンサートが毎週土曜日に行われている。

旧玄関や廊下も含め、あらゆる場所に窓がある。気候のよい時期には、窓を開ければ館の中を風が吹き抜ける。



文化を紹介する2階には、くつろぎスペースも

階段には震災前の古い部材が使われているらしい。外観や内装はほとんど古さを感じさせないが、階段のあたりには歴史の重みが漂っている。採光と通風、住みやすさの基本を押さえた機能的な設計だ。
 


コンパクトにまとまった手すりや親柱。階段の踊場にも窓


2階には、廊下をはさんで談話室、閲覧室、展示室。

談話室と閲覧室には、1階のサロンとリビングと同じ場所に暖炉がある。ブラフ18番館の暖炉は木製で彫刻が施されたもの。
 


木製の暖炉はとても珍しいのだとか。暖炉の部材も震災前のものが使われている


展示室には数々の椅子が並んでいる。ここは、ゆっくり座って一休みできるスペース。駅から急な坂を登ってくると、こんな心遣いがとてもありがたい。
 


展示室には世界の人形が飾られている


クリスマスデコレーションは世界の文化を紹介するためのもの。ブラフ18番館は、フランスのクリスマスがテーマ。閲覧室ではリヨン市の文化を紹介する展示が行われていた。
 


横浜から生糸を輸入して作った絹織物はリヨン名物

普段も資料館としての要素が大きく、図書やビデオといった山手の歴史に関する資料の展示は、いつもは2階で、今回のような場合はギャラリーで行われている。



取材を終えて



「ボランティアの方々が寄せてくださる温かい思いが、ブラフ18番館を一層魅力的にしていると思っています」案内してくださった天野館長の言葉だ。

10年間以上にわたって毎朝草むしりに来てくださる方もいる。普段のフラワーアレンジなどの飾りつけや、サロンで演奏する方々もボランティア。
 


この館の白と緑を基調とした内装にピンクのグラデーションが映える


スタッフやボランティアが愛情を込めて手入れしているのは、今まで紹介してきた山手の洋館すべてに言えること。だから、異国情緒やアンティークというだけでは語れない魅力が山手の洋館には漂っている。
 


解体によってその歴史が判明したこの館は、関東大震災で壊れた洋館の部材、いわば瓦礫を利用して建てられた。その建物が今も人々に愛されて残っていることに感慨を覚える。

親しみ深く、温かい雰囲気は、建物自体の魅力にスタッフやボランティアの方々の気持や心配りが加わって、陽光とともにブラフ18番館の中にあふれていた。


― 終わり―


ブラフ18番館 公式サイト
http://www2.yamate-seiyoukan.org/seiyoukan_details/Bluff


ブラフ18番館
住所:横浜市中区山手町16
TEL:045-662-6318
開館時間:9:30~17:00(7、8月は18:00まで)
休館日:第2水曜日(祝日の場合は翌日) 年末年始(12/29~1/3)
入場料:無料

2012年も2月ごろに、山手の洋館などで横浜山手芸術祭が行われ、その期間にはコンサートやレクチャー、ワークショップなど、さまざまなイベントが予定されています。
 

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  • ここの桜は残念ながら山桜でピンクではなく、白い桜です。

  • 先月、娘の美術鑑賞会にブラフ18番館にいきました。急いでいたので、娘の展示だけ見て帰ってきてしまいましたが、こんな素敵なサロンがあったのですね!今度ゆっくり行ってみます。

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