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「こだまでしょうか」の金子みすゞ展ってどんな内容?

ココがキニナル!

ACのCM「こだまでしょうか」で話題になった金子みすゞの展示会が横浜そごうで開かれているようですが、どんな内容なんですか?(平伏さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

みすゞの生い立ちを追いながら、多くの詩に触れられます。出てくる時にはきっと、やさしい気持ちになれるはず!

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ライター:ワカバヤシヒロアキ

「こだまでしょうか いいえ 誰でも」

震災以降、幾度となく流されたACのCMで使用されたこのフレーズ。
「こだまでしょうか」というこの詩が収められた詩集に注文が殺到したというニュースは記憶に新しい。

しかし、この詩を誰が書いたかについてはあまり知られていない。
この詩を書いた人物は「金子みすゞ」という女性で、1903年に山口県長門市で生まれ、26歳で服毒自殺(原因は家庭環境のもつれと言われている)により命を落とすまでに、実に512編もの詩を綴ったとされている。



「金子みすゞ展」に行ってみよう!

いま改めて注目されている金子みすゞの展覧会、『金子みすゞ展 ~みんなちがって、みんないい。』がそごう横浜店内、そごう美術館で開催されている。

同展覧会は、そんなみすゞの生い立ちを追う形でパネルが展示され、実際の作品も数多くあり、直筆がそのまま残った詩も展示されているようだ。
 


そごう美術館の正面口


平日の午後1時であったが、たくさんの人で賑わっていた。
40代以上の女性が多いという印象で、友達同士や一人で来ている人が多く見られる。
 


入口から賑わいを見せていた
※一般は撮影禁止。写真は美術館の許可を得て撮影しております(以下の写真も同様)


館内は、実際の作品も数多くあり、直筆がそのまま残った詩も展示されていた。
 


少女時代のパネル、みすゞは本名をテルという


そもそも、みすゞ作品が世に触れたのは、文学者である矢崎節夫氏の度重なる研究があったからである。
中でも、512編の作品が書かれた「遺稿手帳」の発見は大きな成果だと言われ、そこに数多の名作が眠っていた。
 


遺稿手帳の実物があり、「こだまでしょうか」もここに記されている


館内を回る際、入口で貸し出されている音声ガイド(500円)を是非活用してもらいたい。
矢崎氏本人による解説や、みすゞの恩師である大島ヒデ先生の肉声まで聞くことができる貴重なサービスだ。
 


パネルに書かれた番号を押すだけの簡単操作だ


館内中盤には、詩のスライドショーや再現されたみすゞの書斎など、パネル以外にも楽しめるスペースが用意されている。
 


スライドショーは椅子に座って眺められる


後半になると、みすゞ作品に感銘を受けた著名人たちのパネルが並んでいた。
みすゞの作品が、いかに多くの人に影響を与えたのかがわかる。
 


「こだまでしょうか」の原文も




金子みすゞ作品の魅力とは



みすゞ作品には、必ず「はっ」とする部分がある。
例えば『大漁』という詩には、「浜では漁師が喚起を上げ、海の中で魚たちは命の弔いをする」という内容が書かれており、世の道理にある裏側に気付かされた。
 


横浜市内から来たという親子


出口にいた親子に感想を聞けば、
「一言で言うのは難しい。ただ、見えないものまで見ている部分に感動しました」と答えてくれた。

いまの日本人は、震災を通じて命の尊さやこれからの被災地の事など、自身がどう考え、どんな行動をすれば良いのか様々な思想をめぐらせている状態である。みすゞ作品の中には、少なくともそれを考える上での指針が示されているように思う。
 
喜びの裏には悲しみもある。ただ、悲しみの中にも希望や幸せがある。これこそが、みすゞ作品の真髄であり、日々生活していると忘れてしまいがちな「親身になる」という気持ちこそが、みすゞの軸となっている。こういったメッセージが、人の心に「相手にやさしくする気持ち」を芽生えさせているのかもしれない。

みすゞ作品に触れることで、自分が気付いていないやさしさを発見してみてはいかがだろうか。

 
― 終わり ―



◆金子みすゞ展 ~みんなちがって、みんないい。 
横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店6階
045-465-5515

6月5日(日)まで無休
開館時間:午前10時~午後8時
入館料:大人800円、大学・高校生600円、中学生以下無料
 

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