横浜駅でのビッグイシューの販売場所はどう決まる?
ココがキニナル!
横浜駅でビッグイシューを販売している方が二人いますが、人通りを考えるともっといい場所があるように思います。横浜市が許可を出していないということなのでしょうか。(サムライさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
ビッグイシューは移動販売という形態を取っているので許可は必要ない。人通りや警察、警備員とのさまざまな駆け引きで販売場所を決めていた。
ライター:枚田 貴人
横浜駅西口と東口に立つ2人の販売者に直撃
(つづき)
さあ、次は東口に行こう。
東口を出てすぐのところにある横浜中央郵便局の近くに販売者の井手さんはいた。
西口よりも人通りが少なく、屋根も無いところで販売している
「一部ください!」
再び300円で細野晴臣さんが表紙の167号ゲット!
そしてここでもインタビューを行った。
―以前はなにを?
「物乞いを。路上で正座して、お皿を置いてやってたんです。その時にビッグイシューを教えてくれた人がいて」
井手さんのビッグイシューID
―いつから販売を?
「(2010年)12月の始めです」
―収入はどれぐらい?
「一カ月10万前後です」
―この場所を選んだ理由は?
「人通りあるからここでやりなよって仕入れ元の『さなぎ達』っていうNPOの方がおっしゃるので」
NPO法人「さなぎ達」とは、ホームレスの自立支援を行っている団体である。また、ビッグイシューの横浜事務所となっており、ビッグイシュー販売のコーディネーター、仕入れ元にもなっている。
―ほかの場所に移るということは考えてない?
「東口のお客さんによくしてもらってるので」
―雨の日はたてない?
「たまに関内駅の南口とかやることもあるんですけど、屋根があっても雨の日だと売れないんで。雨が降ったら、僕は他の仕事を探しにいく」
―今後の計画は?
「仕事を見つけようと思ったら、多分あるとは思います。その前に自分が甘かった部分を鍛えたいなというところがあるので、やってます」
ほかに販売できそうなところは、この「きた西口」ぐらいだろうか
実際の現場で分かったこと
以上の二人が横浜駅西口と東口のビッグイシュー販売者だ。
読者からの投稿にあったように人通りだけを考えると別の場所の方が良さそうに思える。
しかし、その分通行の妨げになり注意を受け、最悪の場合販売できないようになる可能性も上がる。
また面白いことに、人通りが極端に多いと、まぎれてしまって販売部数はあまり伸びないのだそうだ。
東口は屋外という難点はあるものの、人の流れと見通しの良さがちょうどよく、売り場としてはベストだと井手さんは言っていた。
反対に、西口ダイヤモンド地下街入口は難しい場所だ。
道路は警察官、建物はガードマン、駅は駅員と、かなり厳しくそれぞれの持ち場から注意をしに来る。
Kさんはなるべく目立たないように気を使っていた。
取材を終えて
Kさん(62歳)は、気ままな暮らしがいいと言っていた。本音なのか、見栄を張ってそう言ったのか。
どちらでもいい。他人にそう言ってみせることが、Kさんの男の矜持(きょうじ)だ。
それとは対照的に井手さんは現在45,000円のアパートで暮らし、ビッグイシュー販売で生計を立てている。
社会復帰するのだという強い信念のもと活動しており、「あとは仕事を見つければ卒業だ」と言っていたのが印象的だった。
面白い宣伝文句とともに元気に販売をしている井手さん
ホームレスの社会復帰を支援するビッグイシューの事業に肯定的な見方をする人は多い。
社会全体がこの事業を応援することが、ホームレスのいない社会につながるのであれば、特別に販売許可を出すなどの支援があっても良いかもしれない。
はまれぽ読者の方は、どう感じただろうか。ご意見や感想などあれば、お寄せ頂きたい。
― 終わり ―
三日坊主さん
2015年07月13日 13時44分
東口の方の方はたまに桜木町でも売っておられないですかね?
マウムさん
2012年08月20日 10時19分
私は東口の方から時々購入しています。元気がよく、目を合わせて挨拶してくれるので、買うならこの方から買おうと思ってます
たろーkdnさん
2012年01月09日 10時59分
やってることが社会貢献のようなもので、警察が自らから取り締まるのはちょっと良い感じはしませんね。この問題は、うやむやにしてしまった方が、うまくいく気がします。