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横浜港のハブ化はどこまで進んでいるのか!?

ココがキニナル!

横浜港のハブ化計画は今どうなっているんだろう?取材してください。(Ryo.ACさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

南本牧ふ頭に400メートル超のコンテナ船が2隻同時に着岸できる岸壁を整備中で、来年度には半分完成する見込み。荷主企業の誘致活動も行っている。

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ライター:橘 アリー

シンボルタワーの先に新ふ頭を作る!?



ハブ化にあたって、ハード面でもう一つの目玉となるのが、本牧ふ頭のD突堤の先に、新規ふ頭を作る計画だ。
 


地図で確認すると、青で囲んだ箇所になる


計画の詳細については、平成26年度の横浜港港湾計画によって決められていくので、現時点ではまだ、具体的な内容は未定という。

しかし、今年11月に計画に関するパブリックコメントを実施。市民の意見を取り入れて来年3月に市の港湾審議会に諮(はか)る。
その上で、計画に問題がなければ、来年度中に国の交通政策審議会に計画を提出する。

この流れがスムーズに進めば、D突堤の先を埋め立てて、新たなふ頭が建設できる。埋め立てには、横浜市内の公共事業工事で発生する建設残土を受け入れて使用しているそうだ。

しかし、建設する場合でも、事前環境アセスメントや埋め立て申請の手続きに加え、住民説明会や漁業関係者との調整などの手続きがあり、着工を初めても5年以上はかかる見通しだという。

D突堤には「海づり公園」があるが、公園は残す予定とのこと。新ふ頭は、シンボルタワーの海側に延ばしていく計画という。
 


のどかな雰囲気の海づり公園も、新規埠頭ができると様子も変わるのだろうか


整備面の現状について分かったところで、整備後に国際競争力を高めるための具体的な施作についてお話しを伺った。



ソフト面では?



現状の貿易高が、横浜港のハブ化が完成することにより、どれくらい伸びる見込みがあるのか? また、その見込み達成までには、どの程度の期間を想定しているのか。
ソフト面のポイントである横浜港への企業や新航路の誘致計画について、港湾経営部誘致推進課でお話しを伺った。
 


対応して下さった担当係長の田村さん


田村担当係長によると「(横浜港を含む)京浜港の総合的な計画において、横浜港は2030年に570~670 TEUを目標貨物量として掲げています。貿易高については荷物の内容によって変動するので、数値の想定はありません」との説明。

ちなみに「TEU」は「20フィートコンテナ換算」という意味で、1TEUの最大積荷荷重は約2万1600kgとされる。

具体的な誘致政策は、国内外にその対象が及び、平成25年度は「『アジア輸入貨物増加促進補助』『コンテナバージ集荷補助』『横浜港鉄道集荷補助制度』などの集荷補助制度を活用し、国内外の船会社や荷主企業に対して、ふ頭への誘致活動を行っています」との回答だった。
 


ふ頭会社を誘致できれば、さらに多くのコンテナが集まる(港湾局資料より)


それぞれの制度の内容は下の表の通りである。
 


※クリックして拡大


かつては「東洋一」と言われた商港・横浜港も現在は釜山港に貨物が集中するなど、貿易高でも大きく水を開けられて、国際海上輸送におけるシェアが低下している。

横浜港埠頭公社と東京港埠頭の資料では、国内の港に限ってみると、2010(平成22)年における横浜港でのコンテナ取扱数は、日本の海運全体の2割強。これは、東京港の3割弱に次ぐ第2位となる。また、海上輸出入貨物量は国内の約25%で、名古屋港の約36%に次いで、こちらも第2位の数字である。

このように、横浜港の貨物取扱の国内シェアは3割に満たない。しかし、国際コンテナ戦略港湾の政策では、近隣の東京港と川崎港と連携した「京浜港」として国際競争力を強めていきたい考えだ。

そのために、上記の各種制度を充実させて集荷力の強化を図ることや、ふ頭会社の法人税減額など戦略的な港湾経営を打ち出すことが日本経済を物流の面から成長へ導く鍵となりそうだ。



取材を終えて



150数年前までは小さな入り海だった横浜の海。
そんな小さな入り海が、今では世界の中心的な港に変わろうとしている。横浜の港がこの先どのように変わって行くのか、これからも見届けて行きたい。


―終わり―
 

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  • 記事は冒頭「ハブ化の必要性」に問いかけながら結論を出さずに終わっていると思う。ハブとは各方面から集約されたモノがある場所に集約されて再分散する事。つまり基幹航路から来た海運物流が集約され国内や周辺国に再分散される拠点として強化する必要があるという事。横浜港の基幹航路は過去20年で減少しアジアの新興港に移っており少ないパイを東京港と競合している状態。基幹航路を失う事は貿易拠点を他国に委ねる事となり物流コスト増加や価格決定権を失う等で日本経済の競争力低下や一般家庭の食費高騰まで長中期的影響が懸念されるという事がポイントだろう。横浜のコンテナ取扱量はシンガポールや上海の10分の一まで落ちている。埠頭公社の民営化、公営・埠頭会社の二元管理からメガターミナル化、所要時間短縮、24時間通関、新港埠頭の客船埠頭整備、客船・コンテナ誘致、埠頭の稼働率、横浜環状道路等、深慮して調査して欲しいと思いました。

  • 世界の中心的?中国やシンガポールと比べて規模が全く違うことは公開情報をちょっと調べればわかると思いますが・・・。せっかく取材までされているのに、もったいないです。

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