港北区の通称「おじさん公園」にいる楽器を持った謎のおじさんの銅像の正体は?
ココがキニナル!
港北区太尾小学校入り口横のベンチにサックス(?)を持ったおじさんの銅像が座っています。あれは既製品なんでしょうか?それともこの地に縁のあるミュージシャンなの?(山下公園のカモメさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
この地に縁もなく既製品でもない「カーネル・サンダースギリギリの男を作りたかった」という意図で作られた「プリーズ・リクエスト」という作品
ライター:クドー・シュンサク
カーネル・サンダースギリギリの男?
JR関内駅から徒歩で8分ほど、横浜市文化観光局文化振興課のある関内新井ビル6階に到着。
おじさんの諸々聞かせてください
話を伺ったのは横浜市文化観光局文化振興課の係長中嶋さんと同課中山さん。
「横浜彫刻展報告書」をもとに話を伺うと、プリーズ・リクエストは、1989年開催の横浜ビエンナーレ出品作品で、設置場所は横浜美術館前。同年10月26日に審査会が行われ入賞が決定。その後1990(平成2)年2月に太尾堤緑道に設置作業を開始。3月に除幕式となった。
なぜ港北区の太尾堤緑道に設置場所にしたのかは不明とのこと
参加者268名、335点もの出品の中の入賞8作。そのうち7作を太尾堤緑道、1作を横浜アリーナ敷地内へと設置された。
「プリーズ・リクエスト」制作当時の作者の黒川晃彦氏
「隣に人が座った時が完成」という制作意図で作られた「プリーズ・リクエスト」。つまり、ベンチも含め作品。公園という日常空間に、非日常的な野外彫刻を置きたい、というのもコンセプトのひとつ。人々がこのベンチに座ると、日常がはたまた非日常の空間になるかもしれない、というところに作者の興味がある、とのこと。
どうですかね
どうでしょうか
どうしてもキニナった作品コンセプトがひとつ。
「間違えば、ケンタッキー・フライドチキンの人形と同じになりかねないギリギリのところを追ってみたかった」という作者黒川さんの狙い。
ちょっとわからなくもない
現在は多摩美術大学の教授でもある黒川さん。
制作期間は3か月。素材はブロンズ・木・アルミで大きさは縦100×横180×高さ130cm。処女作として“人物とベンチを組み合わせた”「プリーズ・リクエスト」を発表し、以降「楽器と人」をテーマに多くの作品を生み出しているという。
重さは250kg
ヌーの成獣と同じ重さのサックスおじさん。黒川さんに問い合わせをしたところ、そんなサックスおじさんがこの地に縁のあるミュージシャンかどうかについて「イメージの産物なので違う」とのこと。
そして黒川さんは「しかし全国に兄弟がおりますので、同様にかわいがっていただければ幸いです」とのこと。
サックスおじさんのご兄弟はコチラで。
太尾堤緑道にはこのように作品が並ぶ
サックスおじさんと別れた後に、公園近くで遊んでいる子供連れのお母さんに「プリーズ・リクエスト」の存在について聞いてみると「おじさんですか? なんか・・・かわいくて好きです。ここの公園はみんな『おじさん公園』と呼んでますよ(笑)」と話してくれた。
なんだか楽しい気分になれたサックスおじさん
お近くにお寄りに際は横に座って作品を完成させてみてください。
取材を終えて
彫刻や銅像といった芸術作品の中で、前衛的なものやメッセージ性の強いもの、あるいは世界観を繊細に描いたものなど作風は作品の数だけある。
今回のサックスおじさんは、そういった作風や種といった括りではなく、存在と親しみと鑑賞する人との距離が近い、それこそ日常のやわらかい雰囲気を味わえる作品のように感じた。
ちなみにサックスおじさんのお腹、わらびもちくらい冷たかったです。
―終わり―
omaomaさん
2014年02月05日 17時04分
わー。wらったー!!おなかーwwwwwwwwww
とうげさん
2014年01月27日 21時01分
お腹に顔をつけているのが面白いです。腹の中はどんな音が聞こえたのでしょうかそれとボケていますがストリートビューで見る事が出来ました。
濱マイクさん
2014年01月27日 20時31分
みうらじゅんの勝手に観光協会に良く出てきますね。全国に色々有ったはず。