検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

  • 36年ぶりに完全復活「横浜銀蝿 40th」。オリジナルメンバーで再結成!
  • 神奈川県内の横浜家系ラーメン店がどこにあるか地図からすぐわかる!横浜の観光情報「よこはまっぷ」
  • イベント開催、店舗オープン、新商品発売などリリース情報を配信したい方へ
  • はまれぽ.comにあなたのお店・会社を無料で掲載しませんか?

横浜市内で「セグウェイ」に乗れるのか? みなとみらいはセグウェイ特区構想地区だったってホント?

ココがキニナル!

横浜市内でセグウェイ体験できる場所とお値段は?(はっちんさん)みなとみらいがセグウェイ特区と聞いたことがありますが実際はどう?また一般ピープルも乗れる(たこさん)

はまれぽ調査結果!

横浜市内では道交法がネックとなり、セグウェイの導入は進んでいない模様。乗車ができる最も近いスポットは、埼玉県の森林公園内で、150分8000円

  • LINE
  • はてな

ライター:河野 哲弥

車いすが元祖? 「セグウェイ」の誕生秘話



さて、そんな「セグウェイ」を考え出したのは、アメリカの発明家、ディーン・ケーメン氏。彼はもともと、建物内を自由に行き来できる、高機能車いすを開発していたそうだ。
ところが米政府から認可が降りなかったため、汎用(はんよう)性の高いシティコミューター(小型乗用車)に、その技術を生かすことにした。これが2003(平成15)年に発売開始となった「セグウェイ」である。しかし、5000ドルという価格もあって、当初は販売台数が伸びなかったようだ。
  


基本モデル(82万5000円)のほかワイドタイヤ装備のオフロード基本モデル(87万5000円)も 
 

さらに、芝用モデルや、ゴルフ向けモデルが登場


そんな中で起きたのが、「9.11」のようなアメリカ同時多発テロ。
崩れ落ちる世界貿易センタービルの姿を目の当たりにした警察官は、身に危険を感じ、その多くが辞職していったそうだ。
大塚さんによれば、「残った警官ひとり当たりの持ち回り区域は、当然広がることになりますよね。そこで『セグウェイ』に注目が集まったのです」とのこと。

中東諸国との危機感が高まり、ガソリンの価格が高騰したことも、パトカー離れに拍車をかけた。さらに、「『セグウェイ』には、会話が生まれやすいという特性があります。警官と市民の間にコミュニケーションが生まれれば、そのこと自体が防犯抑止効果につながるんですよ。見られているという意識もあるので、乗り手のモチベーションも高まりますしね」と大塚さん。
 


利用目的のひとつに「警備」を掲げる、同社パンフレット


一方、ヨーロッパ諸国では、多少描写が違うようだ。通勤で使うマイカーを都市部の外で乗り換える「パーク・アンド・ライド」が定着した国では、LRTや自転車に並ぶ有力な移動手段として、「セグウェイ」が注目されることになった。

では、肝心の日本はどうなのだろう。
投稿にあったように、公道では見かけないが、一部の施設では「セグウェイ」を導入しているところもある。
例えば「金沢動物園」では、スタッフに限定して、広い園内の移動や警備などに使用しているという。
 


「金沢動物園」の様子、一般者の利用はできない


この点について大塚さんは、「文化とセットになった海外と異なり、日本では『商品』という位置づけなんです。ですから、“ブレーキがついていない”など道交法の規制をクリアしていない『商品』なんて、認められるはずがないだろうと。そういう発想なので、普及が難しい状況にあります」と話す。

残念ながらこの国の官公庁は、文化を創ろうという気概よりも、許認可権を優先しているようだ。

横浜市内で「セグウェイ」を走らせるべく申請した「みなとみらい特区」の話にしても、当時の中田市長は積極的で、山下公園地区の観光ツアーや、伊勢佐木町周辺のパトロールを想定していたそうだ。また、同社も横浜市より誘致を受けてこの場所に設立した。

ところが肝心の神奈川県警が、首を縦に振らなかったそうだ。市もそれ以上の関与はできないのだろう。縦割り行政のひずみが、こんなところにも見え隠れしている。

ただし、理解や関心を示す県警がないわけではなかった。その一例がつくば市。まだ実験段階だが、すでに市内での実証実験が始まっている。
 


商業施設内を進む「セグウェイ」、つくば市の様子


今後、つくば市のような市町村は、増えていかないのだろうか。
この点について大塚さんは、「私たちのようなメーカーが声を大にしても、営利目的と思われる可能性があります。それよりも、今は世論の盛り上がりに期待したいですね。一度乗車していただければ、その楽しさと可能性が実感できるはずですから」と話す。
 


自然にこみ上げる笑顔、「セグウェイ・スマイル」と呼ばれているそうだ


残念ながら、公道での利用には、まだまだ時間がかかりそう。
しかし同社では、「セグウェイ」を販売する一方で、公園内での体験ツアーも企画しているという。
 


北海道が無理なら、埼玉県で「初セグ」



現在、一般の利用者でも気軽に利用できる施設は、国内に約10ヶ所ある。このうち、同社が直接てがけているのは、北海道にある「函館大沼プリンスホテル」内と、埼玉県にある「国営武蔵丘陵森林公園」内。横浜から比較的近い後者の場合、レッスン60分と園内ツアー90分、合計150分のツアーで、料金は8000円。詳しくは、セグウェイジャパンか、同園の公式サイトを参照のこと。
 


神奈川県からの利用も多いという、森林公園のツアー
 

また、セグウェイを使ったゴルフコースも存在する。茨城県にある「アジア下館カントリー倶楽部」と「アジア取手カントリー倶楽部」なら、食事とコース料金を含んで平日7500円(土日祝、1万500円)。価格だけを比べるなら、森林公園よりもリーズナブルといえる。

大塚さんは、「現状では、交通量の激しい都市部より、地方の方が導入しやすい傾向にあります。特に公園などの施設では、ゆっくりしたスピードでしか見えないものもあるでしょうし、自然に対する関心や理解促進にも役立つのでは」と熱を込める。
 


肝心の横浜、今後の見込みは?



横浜市内での利用は、あきらめた方がいいのだろうか。
実は、「横浜・八景島シーパラダイス」で2013(平成25)年、セグウェイガイドツアーの実証実験が行われたことをご存じだろうか。横浜市からの要請により参加者を一般公募したところ、27人の予定に対し945人が申し込み、「セグウェイ」への関心がいかに高いかを示す結果となった。
 


利用シーンはさまざまに考えられる
 

その一方で、クリアしなければならない課題も多い


今後同社では、まちづくりといった観点や、交通弱者の支援といった面からもアプローチを考えていると話す。そのとき大きな力になるのが「市民の声」。自分たちの手で、県警がもはや「商品」とは言い切れないようなムーブメントを起こしていけば、行政も無視できなくなってくるだろう。

かつてブレーキの付いていない自転車を規制したように、道交法を厳守する意義も、一方ではある。しかしもう一方で、先進国の多くが導入した実績を、日本だけが認めていないという理不尽さも感じる。
「セグウェイ」の語源は、「セグメンテーション(分類・特化)された移動方法」にあるそうだ。この名前に、ヒントになりそうな何かが、隠れていそうなのだが。
 

―おわり―
 
◆セグウェイジャパン株式会社
http://www.segway-japan.net/index.html
 

この記事どうだった?

  • LINE
  • はてな
コメントする
  • 私は山梨県内のテーマパークで一度乗ったことがあります。今までにない操縦感覚が斬新で、得難い経験をしました。何より立ったまま操縦するので、慣れてくると緩やかに後方に流れていく風景を楽しむことができました。ただし、やはりブレーキがない(減速&停止は後方荷重が必要)ので、急を要する減速のときに無意識にブレーキを探してしまいました。今後仮に公道走行の認可が下りたとしても、自動車免許制度に匹敵するものが必要なのではないでしょうか。

  • わざわざ行政を動かしてまでやらなくていいと思います。せっかく景色の良い所なんだから、のんびり散歩したりサイクリングで良いでしょ?電気も使わないし。行政は肝腎な事をちゃんとして下さい。

  • 乗ってはみたいですが、セグウェイ社長が、セグウェイに乗ってバランス崩して川に転落して亡くなってますよね。安全性には不安は残ります。

もっと見る

おすすめ記事

海岸通りにある隠れ家バーはどんな雰囲気?

法律のプロ(将棋も?)三浦修弁護士に、知っておくと便利な法律を教えてもらった

  • PR

みなとみらい地区にできた自転車が通行可能な歩道、今後増えてい

40年以上続く経験豊富で頼れる社会保険労務士事務所「社会保険労務士法人 横浜中央コンサルティング」

  • PR

ブルーラインとグリーンライン、駅名の文字表記が違う理由は?

腐りにくいウッドデッキが大人気。快適さは実績と安心が保証。ウッドデッキ専門会社「ウッディ企画」

  • PR

横浜市営地下鉄の全席優先席はこれからどうなる?

誰もが必ず経験する相続問題。相談するなら、真摯に依頼者と向き合う「本牧司法書士行政書士事務所」

  • PR

こんな記事も読まれてます

商売繁盛を願う南区真金町・金比羅大鷲神社の「酉の市」、11月5日の「一の酉」の様子をレポート!

【ニュース】みなとみらいの二大商業施設で「W★SALE」!

日野川の源流はどこにある?

本牧ふ頭で見つかった「ヒアリ」、その後は?

足元が洪水のよう!? 横浜市がオススメしていた謎の公衆トイレ「さわやかトイレ」の謎に迫る!

戸塚区の山谷交差点から延びる桜木東戸塚線が開通しない理由とは?

みなとみらいを走る「セグウェイ」と「ウィングレット」。乗って違いを確かめてきた

ブルーラインとグリーンライン、駅名の文字表記が違う理由は?

新着記事