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ラーメン屋なのに魚!? 瀬戸内直送の新鮮な魚が食べられる戸塚にある「瀬戸内ラーメン」に突撃!

ココがキニナル!

戸塚区平戸2丁目に瀬戸内ラーメン店があります。瀬戸内直送の新鮮魚と書かれた張り紙がみえます。ラーメン屋で魚とは?キニナル(のりさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

魚を出すようになったのは、「酒のつまみがほしい」という客の要望があったから。新鮮な魚は瀬戸内で漁師をする店主の兄から送られてくる。

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ライター:秋山 千花

新鮮な刺身は実家の瀬戸内から直送


 


続いて、昔話をしながらさばいてくれたホウボウの刺身が登場


タイにも似たその身はプリプリでまさに新鮮そのものといった感じ。
おっちゃんらしい(?)フランクな盛りつけながらも・・・
 


ん? レモンの香り?

 
「よくわかったね!」と明かされたその隠し味は、タレに絞ったレモン汁。これがまた淡白ながらもコクのあるホウボウの刺身によく合う! ざっくばらんに見えながらも、美味しい魚をより美味しく食べさせようというちょっとした心遣いが嬉しい。キニナルお値段はというと?
 


「適当だ」と予想通りの回答

 
「たっ・・・例えば、この刺身だといくらくらいなんですか?」と無理矢理値段をつけてもらうと、「う〜ん、普通1300円くらい取られると思うけど、うちだと500円くらいかな」とおっちゃんの「適当」はとってもリーズナブル。先にいただいたスープに至っては、「あれはサービスだ」という気前のよさ。
 


何やらいい匂いと思っていたら干物が登場

 
干物はエソという魚で、高級かまぼこに利用されたりするらしい。こちらもお値段は500円くらい。
 


もちろん干物もお手製。ご近所のノラ猫ちゃんたちも興味津々

 
「本当は明日くらいがちょうどいいんだけどね」という一夜干しの干物。いえいえ、ほどよく身がしまってホクホクでとっても美味! 何と言ってもその塩加減が絶妙。この塩加減・・・
 


まさしく・・・酒のつまみですね!

 
さては、「おっちゃん相当のんべいですね?」と聞くと、「飲むね、言っちゃ悪いけど大好きだ」と即答。そんなおっちゃんを慕って夜な夜な集まってくる常連客たちもまた相当な「のんべい」ぞろいらしく、「ここに来て、みんなで酒飲んで、バカ言って。それが一番のストレス解消だ」と満点の笑顔。
 


店の片隅には常連たちが空けたとおぼしき焼酎のボトル

 
この店で魚を出し始めたのは、今の営業スタイルになった10数年前から。それ以前は、ラーメンや炒飯などを出す食事メインのいわゆる「中華飯店」だったが、のんべいな常連客から「酒のつまみがほしい!」という要望があがり、ならば地元・瀬戸内の美味しい魚を食べてもらおうと始めたそう。
 


魚はすべて瀬戸内海から直送

 
「兄貴が家を継いで漁師をやってるから、漁に出ると新鮮な魚を送ってきてくれるんだよ」とおっちゃん。「ラーメン屋なのに魚?」なんてことは、酒飲みにとってはまったくの愚問。ようは「美味しいお酒が飲めればいいんです!」というのがおっちゃんのスタイルのよう。

魚の種類も季節によって様々で、春にはスズキやタイ、ヒラメ、サワラなどが楽しめる。ただ穫れたての新鮮魚故、いつ店を訪れても必ずあるというわけではない。さらに言えば、数に限りがあるため、なかなか注文に答えられないことも多いという。
 


チャーシューは酒飲み好みのしっかり味



ならば、何か他にオススメはないかと壁に貼られたメニューを見ると・・・
 


カルビ焼き700円!?

 
しかし、おっちゃん「今はめんどくせぇからやってない」とばっさり。んじゃあ、炒飯とかは・・・
 


「前はやってたけど、もうご飯炊くのが面倒くさくって」

 
えっと・・・

じゃあ・・・オススメのラーメンを・・・
 


店名は「瀬戸内」だが、看板メニューは「九州ラーメンだ」とのこと

 
店名は実家のある瀬戸内にちなんでオープン当時からずっと「瀬戸内ラーメン」。
メニューには「醤油ラーメン」もあるが、現在は仕込みの時間もなかなかとれないため、何種ものスープを用意することが難しく「九州ラーメン」がメイン。「醤油ラーメン」は日によって気まぐれで作っているらしい。

九州ラーメンとおっちゃんとの関係は・・・?
「特にない」とのことで、瀬戸内なのに「九州ラーメン」なのは、単におっちゃんが「好きだから」という理由。
 
では、九州ラーメンをお願いします!
 


「熱いからね」と出てきた九州豚骨ラーメン(550円)、でかい!
 

それではいただきます!

 
と、麺を持ち上げたそのタイミングでおっちゃんより一言。
「まあ、あれだ。麺はたいしたことない」
えっ・・・!!

ならばチャーシューを・・・
 


ん? これはかなり美味しいぞ!

 
「酒飲みに合わせてるからな、ちょっとしょっぱいかな」と心配顔のおっちゃん。2週間くらいタレに漬け込んで作るという自家製の味は、確かにしっかりとした味わい。でも、ちょっと甘みのきいたその味がまたいい感じ。もう、これさえあれば一晩飲み明かせる気がするほど筆者好み。

で、スープの方はというと、あっさり豚骨味。スープの味を壊さない程度に乗せられた紅ショウガがほどよいアクセント。
 
この量、この味で550円はかなり安い気がするのだが、おっちゃんが主張するに「ラーメンはあくまでもラーメン。500〜600円で食えなきゃおかしいよ」とのこと。昨今、小麦の値が上がっていると聞くが、値段は以前からずっと据え置き。「その分、焼酎1杯余計に飲んでくれたらいい」と、せこさのないおおらかなスタイルが男らしい。
 


う〜ん・・・このスープ・・・

 
「それでおじや作ると美味しいよ」とおっちゃん。そうそう、それだよそれ!

でも、確かご飯はないはずじゃ・・・?

聞けば、常連たちはみんな真空パックのライスを自分で持ってくるんだとか。なんだか家飲みみたいで楽しそう。時には店を飛び出して、みんなで湯沢あたりまで飲んだくれ旅行に出ることもあるらしい。店をやっていてよかったことは?と聞くと、もちろんたくさんの友達ができたこと。「みんな長い付き合いだよ」と暖かい笑顔。
 


お腹はいっぱいだけど、居心地のよさについつい長居

 
昼に夜にと一日中大忙しの毎日。でも、「バブルの頃に飽きるほど遊んだからな」と、おっちゃんはそれをまったく苦にも感じないかのような余裕の表情。
 
「いつまでラーメン屋をやるの?」と聞くと、「生きてるうちはやるよ。話しがてらやる。それが一番いいもん」とおっちゃん。

「ここに来て、バカ言って・・・」そんな常連客たちがいるから、おっちゃんはいつもここで待っている。商売っけはまったく感じられない店ながらも、美味しい魚やお手製のチャーシューを勧めるその姿には、自分の大好きなものを食べてほしいという本当の意味でのもてなしの思いが感じられた。



取材を終えて



初対面の年長者に失礼とは思いながらも、あえて「網江さん」ではなく「おっちゃん」と呼ばせていただいたのは、おっちゃんが「おっちゃん」という響きにふさわしい、ゆる〜く気さくな人柄だったから。
 
また近くを訪れた際にはふらりとおっちゃんに会いに行こう。たぶん、「誰だっけ?」とあっさり忘れられていそうな気はするが、それでもやっぱり憎めないその笑顔できっと迎えてくれることだろう。
 


身体大事にしてね!



―終わり―

瀬戸内ラーメン
住所/神奈川県横浜市戸塚区平戸2丁目15-44
営業時間/だいたい17:00〜20:00
定休日/日曜日・祭日
 

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  • 素晴らしくゆるい一貫した受け答え。この人こそが本物の『ゆるキャラ』なのでは?と思いました。

  • 以前気になって入りましたが、確かに麺は美味しくなかったです。それと何故か近所の人達が薬の相談に来ているのが印象的でした。

  • 1号線を通るたび、気にはなっていたが、入った事がなかった。ざっくばらんな店長みたいだし、いってみよう(^.^)

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