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横浜駅近くにある、働く人の心強い味方「港町診療所」に突撃!

ココがキニナル!

港町診療所が気になります。どんな診療所なのでしょうか?(ymyさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

港町診療所は横浜の港で働く人や一般市民の職業病の診療を目的とし、1979年に設立。港や横浜駅近辺で働く人、外国人まで幅広く来院する医療機関!

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ライター:松宮 史佳

「港町診療所」の所長にインタビュー!

(つづき)



沢田先生に同診療所の特徴を伺う。すると、「複数の科を比較的短時間でまわれること」と答えてくれる。
通常、複数の科がある大きな病院にかかる場合は再度受付し、順番を待たなくてはならないため、半日から丸一日かかってしまうことも少なくない。

しかし「港町診療所」では、ほかの科にかかる場合でも診療所に到着した順番で呼ばれる。大きな病院のように「多数の患者が長時間待ち、混み合っていることは滅多にない」そうだ。とはいえ、午前中は比較的混むので「待ち時間は長めになる傾向がある」とのこと。ただし、産婦人科だけは原則予約制。予約に空きがなければ診察は後日になる。さまざまな科を1日でまわれるので、「休みが取りにくい」という忙しい人には特にありがたいだろう。

また、それぞれの科が連携を取っているので、患者の病状をより的確に診断できるのが強み。それぞれの科の診察室が物理的に近く、医師同士が必要に応じて相談し合いながら
診療している。そのため、「患者さんの病状をより的確に判断できるんです」と沢田先生。

 

内科・整形外科・産婦人科など、それぞれの専門家が勤務している
 

しびれを感じていた人が内科に来た。「これは・・・」と思い、整形外科での診察を勧めたところ、「首の骨がズレていることからくるしびれ」だと判明したことも。また、逆に腰痛で整形外科へ診察に来た人が内科で腎臓に石が見つかった・・・ということは日常茶飯事だという。また、所内には「港町鍼灸院」も完備しており、「西洋医学と東洋医学が協力し、患者さんを診療している」と沢田先生。

と、ここで沢田先生とともに「港町鍼灸院」へ。

 

「港町鍼灸院」の院長である鳥谷部(とやべ)創治先生にもお話しを伺う
 

・・・ちなみに鳥谷部先生は「公益社団法人 全日本鍼灸学会」の理事を務めているという、エライ方なのだ! 突然にもかかわらず、快くお話をしてくださる。同院の患者の年齢層は「ご年配の方が多い」と鳥谷部先生。肩こりや腰痛や更年期障害などの症状で来院する女性が多いそうだ。男性は職業病の治療のために訪れる人が多い。

 

針はディスポーザブル(使い捨て)なので安心!
 

人気のため、予約は1週間先まで埋まってしまうとか
 

鳥谷部先生にお礼を言い、沢田先生の診察室へ。再びお話を伺う。

「港町診療所」は横浜駅からも徒歩7~8分ほどとアクセスがよい。そのため、元・港湾労働者やアスベストによる健康被害を受け、職業病を発症させて来院する人のほか、横浜駅周辺で勤務するオフィス勤めの人も来院する。

風邪などの症状はもちろんだが、「なんとなくだるい」「調子が悪い」という人の診察もよく行っている。沢田先生は“何でも内科”とも呼ばれる「総合内科」を専門的に学んだとのこと。そのため、はっきりとした病名がわからない人の症状を診察し、専門医に引き継ぐという。明確な病名がわからないと来院をためらう人も多い。だが、「そういう方に(港町診療所を)身近に感じてほしいですね」と沢田先生。

 

体の不調を気軽に相談できるので、近隣のオフィスに勤める人も心強い
 

「港町診療所」のもう1つの特徴は外国人の医療にも力を入れていること。英語が堪能な職員の方が勤務している。取材中も問い合わせ電話に英語で答えていた。沢田先生によると、外国人患者は20代から30代の若い人が多いそうだ。外国人患者の割合は全体の2割ほどで「8割が日本人」とのこと。1日の全来院者数は日にもよるが、大体100人ほど。

 

取材時は診察時間外だったためガランとしていたが、通常待合室には多くの人が訪れる
 

次に外国人の治療への取り組みについてお話を伺う。



外国人の治療への取り組み



沢田先生が「港町診療所」に着任した1990年代初頭。医療保険がないため、ギリギリまで痛みや不調を我慢し、症状を悪化させて来院する外国人が多かった。中には虫垂炎(いわゆる盲腸)が破裂しているにもかかわらず、“はうように歩いて来た”という外国人もいたそうだ。また、言葉がうまく通じないため、同診療所に辿り着くまで7軒もの病院に行ったいう外国人もいたとか。

 

受付には日本語・韓国語・英語で書かれた案内が!
 

そこで、「港町診療所」では「日本語をうまく話せない外国人も安心できるように」と通訳や医療関係者、支援団体や神奈川県と協力し、“英語・スペイン語・タイ語・タガログ語・中国語・韓国語”などの医療通訳を派遣する制度を作った。外国人の相談にも応じる活動を行っているため、神奈川県内はもちろん、都内や群馬、茨城などからも外国人患者が訪れるそうだ。

 

 

 

「患者さんから贈られた」というイラン製の布や中国の時計、ビルマのハープ(竪琴)
 

地域の大学病院や民間機関、学校などとも連携。職業病などで来院した外国人患者のためには、企業とも連絡を取り合うことも。外国人患者を診察することにより、神奈川県以外の地域の病院ともネットワークができた。そのネットワークにより得た「病院などの情報は日本人の患者さんにも役立っている」とのこと。



職業病への診療



前述の通り、創業以来、職業病の診療にも積極的に取り組んできた「港町診療所」。所内には元港湾労働者の職業病の一つ、腰痛の治療に使用されるという温熱器や牽引などの設備がある。

 

患部を温めて痛みをやわらげる温熱器
 

牽引は腰痛などの治療に使用
 

ストレスにより胃腸の不調を訴える患者も多い。沢田先生によると、胃カメラを行う方も多いそうだ。実はアメリカ留学時代に胃腸を壊した松宮。帰国時に二度ほど胃カメラを飲んだことがあるのだ。そのため、“胃カメラ=悶絶”という図式があるのだが、緊張しなければ痛くないそう。

 

胃カメラ(左)もリラックスすれば恐くない! 右は超音波
 

レントゲンも完備
 

レントゲン室は“どことなくレコーディング室”のような趣
 

「アスベストによる健康被害かどうか」を診断するには、肺に影が映るためレントゲンを撮ればすぐにわかるそうだ。ほかには、勤務中にケガをしたという人もレントゲンを使用することが多い。

 

「日常の不調や職業病まで、気軽に相談を」と沢田先生
 



取材を終えて



「港町診療所」は元港湾労働者や横浜駅近辺で働く人まで、さまざまな人々が来院する医療機関だった。各科が連携しているので、忙しい人は特に来院しやすいだろう。また、「なんとなく」の不調を気軽に相談できるのも心強いと思った!


―終わり―


港町診療所
住所/横浜市神奈川区金港町7-6
TEL/045-453-3673
http://minatomachi1979.web.fc2.com/
 

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  • 車いすの患者の場合 初めて通院するのに 神奈川駅にはエレベーターはあるのだろうか  そして  歩道橋にもエレベーターはあるのだろうか   通院したことのある方 ぜひ教えて下さい。  辿り着けるか 心配です。

  • westさん、看板はともかく、記事の最後にリンクされてるWebサイトの診療案内にはしっかり産婦人科と書いてありますよ。ただし要予約のようではありますが。

  • 当時は「怪しい病院…」と投稿しましたが、後日急に体調を崩し受診し、まさに仕事が山場の中で治療して頂きました。のちに職員の方々の社会医療に対する熱い志を雑誌で拝見する機会もあり、港町横浜らしい診療所だと本当に頭が下がります。調査もどうもありがとうございました。

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