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「事業化」へ前進! あざみ野―新百合ヶ丘の地下鉄延伸計画はどうなっている?

ココがキニナル!

市営地下鉄の延伸計画が具体化してきたようです。どのような計画で延伸されるのか、延伸によって何が変わるのか(タイサンさん、なべっちさん、浜っ子五代目さん、miyukidさん、おまさん)

はまれぽ調査結果!

まだ決定ではないが、事業化へ向け調査が始まった。事業化の判断時期は未定だが、川崎市との連携を取りながら計画は進行中!

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ライター:田中 大輔

費用は横浜市が全額負担、ではない!?



ところで、この計画の路線、市では「高速鉄道3号線」の延伸計画と呼んでいるし、運輸政策審議会答申(平成12年1月)では「横浜3号線」という呼称が用いられているという。
どういうことかというと、実はこの路線が市営地下鉄の路線になるという決定はまだなされていないのだそうだ。

「現実的にほかの事業者がやるというのは考えにくいですが、現時点では事業化の判断ができていないので事業者も未定です」というわけで、正式な書類には「市営地下鉄」や「ブルーライン」という名前は登場しない。
 


順当にいけば、新路線にもこの電車が走ることになるはず

 
まぁ、恐らくは交通局が事業者となりブルーラインの一部になるだろう。
先日、交通局の職員と話をした際にも「計画が決まればウチの現場部隊が頑張りますよ」とその気満々で言っていたし、あくまで基本は交通局だ。もしほかの事業者が入って、あざみ野駅で乗り換えが必要になってしまえば計画そのものが変わってきてしまうのだから、当然と言えば当然。

1300億円から1500億円かかるとされる大事業において、国からの補助を受けられるかどうかは大きな要素になる。
横浜市交通局が事業者になれば公営交通の路線となるから、国からの補助も確実に受けることができる。

また、自治体の費用負担については、「横浜市と川崎市で、それぞれ適切に負担することになります」と村田さん。
 


新百合ヶ丘駅があるのは川崎市内。横浜だけでは完成しえない計画だ

 
つまり、すべてを横浜市で負担するわけではなく、川崎市にも負担をお願いするという格好だ。
となると、川崎市といかにいい関係を築いていくかは大きな課題。

國本課長も「今は川崎市との連携がなにより大切」と話す。今回の調査でも、川崎市域でのボーリング調査や空中写真測量の図化をお願いしているそうで、川崎市の協力なくしてはこの事業は前に進まないのである。



川崎市はこの計画に乗り気?



では、当の川崎市はどう考えているのか。
川崎市側の担当部署であるまちづくり局交通政策室を訪ね、松本課長補佐と辻係長に話しを聞いた。
 


川崎市はどう考える?

 
おふたりによれば、基本的には「協力する」という方向で考えているそうだ。

川崎市が2013(平成25)年4月に発表した「川崎市総合都市交通計画」では、3段階ある中で最も優先度の低い「C」にランクされたこの計画だが、協力する気がないわけではなく「工事主体が我々ではないので、スキームや費用が固まっていない」という理由があったからなんだそうだ。

「その辺りが固まってくれば、“10年以内に完了”が前提のAは無理ですが、“10年以内に着手”のBに上げる可能性もあります」とおふたりは言う。
 


鉄道ネットワーク形成事業の取組時期(「川崎市総合都市交通計画」より)

 
新百合ヶ丘から横浜方面へのアクセス向上や、新百合ヶ丘駅のターミナル性アップは川崎市にとってもメリットになる。
つまり、川崎市としては「やるかやらないか」というよりも、「どうやっていくか」というスタンスで横浜市との協議を進めているというわけだ。

ただ、壁になり得るのは費用面だ。
「地方補助金という形で負担することになるだろう」という辻係長。事業費が決まっていない現状では正確な額は分からないが、全体の28%が地方補助金の上限となる。

仮に総事業費が1500億円だった場合、420億円。これを横浜市と川崎市で分担して払う格好にあるのだから、どうしたって大きな金額になることは間違いがない。
 


費用は莫大なものになる

 
かつ、地下鉄の収入は事業者に入るため、川崎市が直接儲けられるお金は存在しない。
数百億円になるかもしれない負担額を、いわゆる経済効果のみで回収しなければならないとなると、ほいほいと出すわけにいかないのも当然だ。

現時点では確定的なことは言えないそうで、今回の基礎調査でもどういう形で川崎市が協力するかは協議中だそうだ。
それでも、「川崎市でも必要性は認めていますし、反対するという立場ではありません」と前向きにとらえている。費用面を中心に横浜側とどう折り合いをつけていくかがカギになりそうだ。



取材を終えて



現在の状況をまとめると、延伸に向けて具体的な動きとして調査が始まったが、事業化は今のところ未定。
事業化するにせよ、しないにせよ、その判断がくだされる時期もまだ先のことになる。
ただ、國本課長が「もちろん、我々は事業化したいと思っています」というように、調査の先にある事業化決定に向かっているはずだ。

そこに行き着くためにはもちろん課題もあるが、それでも今回の調査開始は大きな一歩と言えるだろう。事業化に向けた動きは、会議室だけでなく現場にもその舞台を広げ始めたのだ。


―終わり―
 

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コメントする
  • 『「川崎縦貫鉄道」(小田急多摩線 新百合ヶ丘駅と京急大師線 川崎駅 乗り入れ)が、計画断念』( http://hamarepo.com/story.php?story_id=4353 )になったので、コチラの計画も見直しになると思います。延期 かな?

  • 運転免許試験場やがんセンター、ズーラシアのアクセス考えたら優先順位がわかるだろう?

  • どうせ造るならスピード感もって行程に着手して欲しいものです。 市民も期待していると思います。

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