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横浜では流れることのない防災無線が緑区中山町で流れている? 『ふるさと』のメロディの正体は?

ココがキニナル!

緑区中山周辺で5時になると「ふるさと」の音楽が流れています。去年までは全くなかったのに、いつから流れ始めて、どこから流れていて、何のために流しているのかとても気になります。(キョウさん/Zoo3さん)

はまれぽ調査結果!

中山町の自治会が2014年から独自に行っている防災無線による放送。音楽は機器の状態チェックと子どもたちへ帰宅を促すために流している。

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ライター:福原 麻実

中山町が手がける、そのほかの取り組み



規模の大きな中山町だが、住民間の関わりは密だ。

毎月27日には理事会を、5月には年1回の総会を開くだけでなく、餅つき、防災訓練、スポーツフェスティバル、食事会、中山町まつりなどイベントも多く開催している。
「祭は老若男女が参加して1日中楽しんで、スポーツフェスティバルも1000人規模」と相原さんが教えてくださった。
 


運動会も大規模(フリー素材)

 
災害に備えて、何かほかにしていることを尋ねると「備蓄」との答えが返ってきた。
お米や水を3日分確保しているのだという。平凡といえば平凡だが、何度も繰り返すように住民の人数が多いと、保管や古くなった際の廃棄もなかなかに困難になるはずだ。
 


備蓄した物資は古くなるとどうするのだろう?(フリー素材)

 
そう考えていた筆者だったが、これらの備蓄には賞味期限があるが、消費期限の前にスポーツフェスティバルなどの景品にするという。なるほど、景品用に新たに何かを買う費用も手間もかからず、各家庭も実用的なものが景品だと助かりそうだ。

防災以外での今後の取り組みについて尋ねると、防犯カメラを設置する予定だという。
1台で30万円、それを10~20台設置するのだと。これについては、区から1台あたり8万円の助成が下りるそうだ。この助成額は商店街地域よりも少ない金額なので、今後もう少し交渉したいと語ってくださった。
 


確かに盗難や痴漢対策の防犯カメラは、住宅街にも必要だろう(フリー素材)

 
住民たちが自分たちの手で互いを守るというのは「ほかに誰もしてくれないから」という、必要に駆られての行為かもしれない。しかし何度も話し合い、自分たちで行動するのは理想的なコミュニティの姿だろうとも思う。

「向こう三軒両隣」という言葉があるが、その精神が生きている町。
「ふるさと」が流れるのは、中山町の住民の結束の結果と言えるだろう。



横浜市総務局危機管理室の見解



370万もの人口を抱える横浜市。緊急時の情報発信はどんな形でされるのだろうか。防災無線について3年前の取材時から、何か変わったところはあるだろうか。

横浜市総務局危機管理室の小林さんにお話をうかがったところ「3年前からは特に変更点はありません」とのこと。

情報発信の方法について確認すると、Twitter、防災情報Eメールなどで行われているという。インターネットやメールでの配信は聞き逃しもないし、英語にも対応している。さらにコストも低く抑えられる。しかし端末を持たない人や子どもに情報が伝わらない。

防災無線という「音声」での情報共有の方法を併用することの効果は大きいのではないだろうか。
 


携帯・スマートフォンを持ち歩く人には良い方法ではあるけれど・・・

 
横浜市ウェブサイトの「市民の声」を確認する限り、防災無線の設置に関しては、市民からも要望があり、それに対し横浜市は「本市の地形は起伏が激しく電波や音声が伝わりにくいため効率的な設備の配置が難しいことや、住宅の密閉化が進み、屋外の放送が聞こえない可能性が高いこと等の理由から、市内全域への導入はしておりません」

「災害時の情報伝達手段の整備・活用などについて、調査・検討を進めており、その結果を今後の対策に活用していく予定です」と回答している。



取材を終えて

横浜市は災害時の情報発信のために、何もしていないわけではない。しかしまだまだ不足で、この3年でほとんど何も変わっていないのはあまりにも残念だ。

現状に不安を抱き、自分たちの身を自分たちで守ろうと考える地域の存在は当然ともいえる。
中山町のケースは地域の取り組みとして魅力的で、全市でこのようにできるのが理想だと思うが、人口が少なくて費用が潤沢にない、住民がノウハウを持たない、住民同士の関わりが薄いなどの理由で難しいのが実情である。

そういった地域に対して行政はどうするのか?
そして今回の中山町のように「成し遂げた」地域に対しても「自分たちでできるのだから」と行政が何もしないままではいけないのではないか?

「緊急時のための取り組みに、市が手を貸してくれないのはいかがなものか」と考えさせられた取材であった。


―終わり―
 

参考URL
横浜市「市民の声」の公表http://cgi.city.yokohama.jp/shimin/kouchou/search/toppage.cgi
中山町ホームページ http://www.nakayama-town.com/
 
 
 

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  • 記事は「全市でこのようにできるのが理想」と締めているが、住民はもっと多様な意見が混在していると思う。音量に対する考えもことなれば、全地域、全市に監視カメラをくまなく設置することに対する考えも異るでしょう。監視カメラの画像や映像管理も大変であるし、行政諸官庁に迅速に伝達するシステムの構築も大変だろう。費用は地域の住民が自治会費や納税によって負担するわけで、けしてタダではない。様々な意見をまとめるのだけでも合意形成までに短期間でできるものから、長期にわたり合意形成が困難な地域もあるでしょう。横浜市が全地域やればいいという単純なものではないと思う。もっとメリット、デメリットなどマクロな視点から描ければ記事はもっと課題提起に繋がったと思う。

  • 市がやらないせいだけど、自分達でやってのけちゃうって凄いですね。記者さんが交渉したのかもしれないけど、ちゃんとやってるという意識があればこそこういう取材を歓迎できるんだと思う。ズーラシアも四季の森も近くて駅もそこそこ便利だし、ちょっと中山っていいなって思いました。

  • 長者町にも防災無線のスピーカーありますね。先日のチリ地震の津波注意報でサイレンと共に放送が入り驚きました。

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