消滅可能性都市、三浦市はどうする? 2週間お試しで三浦市に泊まれる「トライアルステイ」とは?
ココがキニナル!
2週間で500円程度でお試し移住ができる三浦市の「トライアルステイ」。空家を利用し移住のお試しをする制度のようだが、東洋大学が関係している。どんな物件で、制度の狙いなどがキニナル。(まさしさん)
はまれぽ調査結果!
空家を2週間貸し出し! 利用料は退去時返金額を含め4万円。東洋大学、東京R不動産と人口減少問題に直面している三浦市の新たな取り組み。
ライター:やまだ ひさえ
三浦市を思う存分楽しめるトライアルステイ先
参加者の募集などを担当している東京R不動産の松田東子(まつだ・はるこ)さんに、提供された空家のことを聞いてみた。
東京R不動産、松田さん
東京R不動産は、これまでに千葉県いすみ市でもトライアルステイを行っており、実際に移住した人もいる。その経験と照らし合わせても三浦市での空家の提供件数は悪くなく、市民の空家問題に対する意識の高さを感じたという。
三浦海岸は、約10kmにわたり続く海岸線が楽しいエリア。
弧を描くように海岸線が伸びている
海岸線に面して駐車場と遊歩道がある
朝と夕方には、ジョギングやウォーキング、犬の散歩を楽しむ人が多い。
三浦海岸一帯には畑も多い
農業は、三浦を代表する産業。冬にはダイコン、夏にはスイカが一面に実る。
小網代は、三浦市の西側、相模湾に面した一帯で、貴重な生態系を有する小網代の森に隣接した地域だ。
手つかずの自然を残す小網代の森(提供:神奈川県庁)
トレッキングコースも整備され、ガイド付きの観察会なども行われている。
そして三浦を代表する観光地が、三崎だ。
漁業の街・三浦市の顔、三崎魚市場(提供:三浦市役所)
世界中からマグロが水揚げされる(提供:三浦市役所)
マグロ商品がそろっている「うらり」
大型漁船と城ヶ島大橋。三崎を代表する風景だ
今回、三浦市は、トライアルステイのために7軒の物件を用意している。使われていない民家や別荘が中心だ。
何年も住んでいない家もあるためクリーニングをしたり、私物が置いてあったり、提供者との最終調整のためになど、取材段階では物件を見せてもらうことはできなかったが、可能な限り紹介してもらった。
三崎の商店街の中にある古民家。魚市場や「うらり」まで歩いて行ける場所にあるので、三崎の海の幸を堪能できる。1階、2階ともに和室がある日本家屋だ。
古き良き三崎の歴史を感じさせる古民家(提供:三浦市役所)
ガラス窓も凝っている(提供:三浦市役所)
家の前から城ヶ島大橋を見ることができる
三崎の高台にある平屋。広さは2LDK。高台にあり周囲の風景が抜群だ。三浦半島の西側にあるので美しい夕日を見ることができる。
生活しやすい平屋物件(提供:三浦市役所)
家の前に広がる絶景(提供:三浦市役所)
小網代の森近くにあるゲストハウスとして建てられた2階建ての家。玄関、リビングが2階にあり眺望を楽しめるようになっている。
貴重な生態系が残る小網代の森の散策をはじめ、湾内にはマリーナもあり、三浦市の自然を体験できる物件だ。
三浦市の太陽のような外観(提供:三浦市役所)
リビングから小網代の森と海の絶景を独り占めできる(提供:三浦市役所)
2階にリビングやベランダもある(提供:三浦市役所)
のんびりできる和室もある(提供:三浦市役所)
このほかにも物件はあるが、どの家にトライアルステイするかは、自分では選べず決定段階で伝えられる。古民家から別荘まで物件の様式は千差万別だが、共通しているのは、どの家でも三浦市でのトライアルステイを堪能できることだ。
東京R不動産の松田さんによると、40件以上の応募は、反響としては悪くない。
ちょっと頑張れば都内まで通勤できるし、環境も良い。こういった点が今回の手ごたえにつながっており、受け入れ態勢が整えば継続することも可能だという。
三浦市としても今回の結果を分析したうえで、継続するかどうか検討したいといっている。三浦市で初めて行われるトライアルステイの結果に期待したい。
取材を終えて
筆者が三浦市で生を受けて〇十年。地元の問題点と魅力を再認識させてもらった取材だった。
トライアルステイ後、移住を決意した場合、三浦市では相談に乗ってくれるという。
応募の締め切りは、10月20日。
貴重なこの機会を、ぜひ、生かしてほしいと思う。
―終わりー
トライアルステイ応募先
東京R不動産HP
http://www.realtokyoestate.co.jp/column/topics/miura-trialstay-2015/
ページ下部に「三浦でトライアルステイ アンケート」という項目があり、アンケートに回答し応募できる。
問い合わせ
三浦市役所・政策部市長室
電話番号 046-882-1111
saさん
2015年12月10日 10時59分
三浦市が消滅しても三浦が無くなる訳ではない。横須賀に合併すれば行革にもなり無駄な税金が節約できる。土地等居住コストが低下すれば(50年前の地価の坪1万円等)良い所なので需給関係が逆転、住む人が増えるかもしれない。
まゆーんさん
2015年11月15日 16時28分
人口減少傾向の磯子区に住む人間としては、「雇用がない」「鉄道がない」の一言で片付く話とは思えません。仕事があっても他に住む場所を求められたら人口は増えませんから、産官学連携での草の根運動で「住みやすい街」イメージ作りは大事だと思いますよ。三崎口から伸ばす計画は小網代の森を開発するものでしたし、高度経済成長期のようなシンプルな方法は既にやり尽くされたと考え、地域の良さを活かす細やかな取り組みをすべきと思います。
∵さん
2015年10月24日 08時40分
京急が三崎口止まりというのがね…三浦市の中核まで鉄道が来ていない状況を、何とかしないと。今更になって三浦市が発展しない、消滅可能性都市に挙げられた…と被害者ぶったところで、後の祭り。当時、京急を口汚く罵り開発阻止に奔走していた人々は、今いずこ…(おそらく既に居ない、最初から三浦市民ではなかった可能性も…?)