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港の見える丘公園にある「ボウリング発祥の地」の正体は?

ココがキニナル!

港の見える丘公園からフランス橋の方へ階段で降りていった時「横浜ボウリング発祥の地」の碑と見つけました。長年気づきませんでしたが、もなぜにあそこがボウリング発祥の地なんでしょうか?(Zoo3さん)

はまれぽ調査結果!

ボウリング発祥の地は長崎。横浜発祥の地は不明確だが、1864年にボウリングサロンができたことにちなみ、居留地だった港の見える丘公園に碑ができた

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ライター:ムラクシサヨコ

英字新聞の広告で判明



ボウリング場の場所は特定できないが、碑にあるように、横浜にボウリングサロンが開場したのが1864(元治元)年ということまでははっきりと分かっている。

これは、同年5月7日付の英字新聞「The Japan Herald(ザ・ジャパン・ヘラルド)」にボウリングサロンの開店広告が掲載されていたことによって判明したのだという。
 


The Japan Herald

 


「ザ・ジャパン・ヘラルド」は
山手公園のヒマラヤスギ植樹にも深い関係が
 

同紙は、1861年11月23日に、イギリス人貿易商のA.W.ハンサードが創刊した週刊紙で、1861年から日刊になった。日本で最初の日刊の新聞だ。

ボウリング場の写真が見たいところだが、時は1864(元治元)年。江戸時代の話なので、さすがに当時の写真は残っていないそうだ。残念。その代わり、1866(慶応2)年ごろの雑誌に「ボウリングを楽しむベアト」いうイラストが残っていた。

このイラストに描かれた「ベアト」は、写真家のフェリーチェ・ベアトのこと。1830(文政13)年ごろ(生年には諸説ある)ベネチアで生まれたイギリス人で、幕末に来日。明治初期までの数年間、横浜を拠点に日本のあちこちを撮影した。美しい風景写真や人々の姿の彩色写真で知られる人物だ。
 


写真家フェリーチェ・ベアト。テニスとボウリングが趣味だったらしい
 


ベアトの撮影した写真。このような彩色写真で知られる写真家だ(フリー画像より)
 

当時のボウリングは、部屋の一角にピンを並べて、それにボールをあてて楽しむというもので、もちろん機械化はされておらず、ピンは人の手で並べられた。

居留地のサロンで、集まった外国人たちがボウリングを楽しんでいたそうだ。残念ながら、これまでたくさんの人が調査をしてきたが、場所は特定できていない。
 


横浜の外国人居留地のどこかにあったらしいが、詳細は謎のまま・・・(同)
 

当時のボウリングの様子は1860(安政6)年にアメリカの雑誌にイラストでも掲載されている。
 


横浜もこんな感じだったのだろうか(フリー画像より)
 



取材を終えて



日本におけるボウリング発祥は横浜ではなく長崎とのことで、なんだ、横浜発祥じゃないのか、と気落ちするも、当時のイラストなどを見せてもらい、ちょっと興奮。あの、彩色写真で有名なベアトがボウリングをしている姿がイラストになっているなんて。

ベアトさん、ボウリングが趣味だったそうで、きっと「やっと日本でボウリングができた!」とうれしかったのではないでしょうか。

当時はサロンでボウリングを楽しむのが一般的だったそうで、今でいう、酒場の一角のダーツのような感じだったのかなぁ、なんて想像をしております。


―終わり―
 

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  • 「ボウリングを楽しむベアト」のイラストがどんなものかキニナル

  • 確か発祥は長崎か神戸だったよな~?と思っていたのでスッキリしました。それでも横浜には江戸時代に来ていたとはちょっとビックリ!!

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