横浜駅東口の道路上に孤立している、誰も使わない階段の正体は?
ココがキニナル!
横浜駅東口の首都高速横羽線入口付近にある道路に挟まれた階段が気になります。ポルタの施設なんでしょうか(ティアさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
ポルタの地下街から地上に避難するための非常階段。横浜駅東口に全部で4箇所あり、大規模火災などの災害の時に使われる可能性がある
ライター:はまれぽ編集部
非常階段の役割
非常階段ということで、ポルタの来場者が地上に避難するための階段であるが、ポルタ側としては極めて重大な災害で使われることを想定しているという。
「災害が発生しても、まずは非常口を使わなくても地下街の通路を通って外に避難できる設計になっています。ただし、大規模火災が発生し、煙で通路が遮断されるなどして避難が困難になった時に、扉を開けて地上に避難することを想定しています」と蔦木さん。
4箇所ある非常階段を使わなければならないのは本当に危機が迫っている状況に限られるようだ。緊急時に備え、錠のカバーを外せば簡単な操作で解錠できるようになってはいるが、もちろんみだりにカバーを外したりすれば防災センターで警報が鳴るのでイタズラは絶対ダメ。
イタズラ厳禁!
ポルタは毎日平均17万人の人が利用するという横浜有数の地下街。安全のために二重三重の防災体制が敷かれており、謎の非常階段もその一翼を担っていた。
実際に歩いてみた
今回、特別に許可をいただいて、非常階段から地上に出ることができた。
写真撮影はNGとのことだが、扉の向こうへ
階段を二十段ほど進むと、国道1号線の上下線に挟まれた地上部に出る。階段は万が一に備えて防災センターに勤める人の手で定期的に清掃やメンテナンスがなされていて、照明も点いており歩きやすい。道路に挟まれた避難スペースは外から眺めた印象よりも広く、数百人くらいは滞留できそうだ。
細長く広がる避難スペース
首都高横羽線の出入口付近まで広がっている
ただ前述のように非常に道路の交通量が多いため、「ここから移動するには警察や消防と協力して、避難者を誘導することになると思います」と江成さんは説明してくれた。
開業から38年、大きな事故や災害に見舞われることなく営業してきたポルタに備えられた非常階段。一見何のためにあるのか分からない謎の階段だったが、これが役に立つ日が今後も来ないことを祈りたい。
ある意味、使われないことに意義がある階段だ
取材を終えて
筆者は最初にこの階段を見たとき、トマソンのようなシュールさを感じたが、ポルタを訪れる人々の生命を守る重要な役割を担っていることが分かった。
横浜駅の喧騒の中でひっそりとたたずむ4つの非常階段。38年間無言で「万が一」に備えてきたその姿に、頼もしさすら覚える取材だった。
―終わり―
ふ じ たさん
2018年04月23日 12時45分
通路内部の写真がないのは残念…
ティアさん
2018年04月21日 22時49分
この階段を使わないことを祈りたいですね ただ防災訓練で必要であればメンテンスも行き届いて安全かな
たけむらさん
2018年04月21日 20時46分
改札口前のバス停はよく使うけど、目の前の避難階段は気に留めたことがなかったな。キニナル投稿者さん、よくこれに気付いた。