秋なのに桜が開花? 横浜の「狂い咲きスポット」でお花見!
ココがキニナル!
台風による塩害の余波で、太平洋沿岸部で桜が開花しているらしい。横浜市内で狂い咲きが起きている場所は?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
桜が「狂い咲き」している場所を捜索し、青葉区の公園で開花を確認。秋だけどお花見ができた!
ライター:はまれぽ編集部
条件を変えて再捜索!
なかなか咲いている桜が見つからないので、塩害による「狂い咲き」のメカニズムをおさらいしてみる。
狂い咲きは、そもそも桜が「春が来た!」と勘違いすることで起きる。そのポイントとなるのが、葉の有無と気温の上昇だ。
桜は「葉」が開花のカギになっている
桜の葉には、花が咲くのを抑制する役割がある。その葉が台風24号の風や塩害で落ちたことで、桜の木が「もう葉が落ちる冬になった」と勘違いしてしまい、花が咲くスイッチを押せる状況になってしまった。その後、少し暖かい日が続いたことでスイッチが押され、春が来たと思った桜が花を咲かせるのだ。
調査したソメイヨシノは、葉がなくても花をつけていなかった。花が咲くには気温が足りなかった可能性がある。
ならば、少しのあたたかさでも花を咲かせる品種、つまり早咲きの桜は、横浜でも開花しているのではないだろうか。
そんな推測を元に、早咲きの桜に焦点を絞って再び捜索を進めると、横浜市内の公園で「河津桜」が咲いているという情報が!
早速、公園に近い東急田園都市線市が尾駅へ
向かうのは、青葉区の「谷本公園(やもとこうえん)」。
横浜青葉インターチェンジのすぐ近く
慌てず、まずはお花見の準備をする。公園のすぐ近くにあるコッペパン屋さんがおいしそうだったのでパンを購入する。
秋に横浜の桜を見るために、北海道のコッペパンを買う
情報量を増やすことで、更に季節感を失わせようという作戦だ。
もちろん秋限定メニューをチョイスした
もう後戻りはできない。果たして桜は咲いているのだろうか。
いよいよ桜と対面!
こちらが谷本公園。秋らしいススキの存在感が目立つが・・・
おおっ?
咲いてる!
公園の北側に植えられた河津桜が、確かに咲いている。早咲きとはいえ、本来は3月はじめごろまでに満開を迎える品種なので、10月の秋口に咲くのはありえない早さだ。
花の数は多くないが、それだけに感慨もひとしお
ピンクの花が河津桜の特徴だ
公園北側にはずらっと河津桜があるのだが、どうやら咲いているのは谷本川に近い東寄りの木のみのよう。水辺で風にさらされやすいことなども関係しているのかもしれない。
西寄り(奥の方)ほど葉が残り、花もほとんど咲いていない
秋限定「イタリアンマロンホイップ(380円・税込み)」と河津桜。距離がありピンボケに
こちらの桜は園内のバスケットコートと道路の間に植えられており、近づくのは難しいので、歩きながらのお花見になった。
小春日和の気候も相まって、秋の味覚を楽しみながら桜を眺めていると季節感が失われていく。
しかし、今はまぎれもなく秋である。
公園東側のソメイヨシノは、花咲く気配ナシ
「桜の返礼」として有名なハナミズキは真っ赤な実をつけていた
何とも物珍しい「狂い咲き」だが、秋に咲いてしまった桜の花は、来年の春に繰り返し咲くことはないらしい。花を咲かせるという大仕事は、年にそう何回もできることではないということか。
咲いている数はごくわずかなので大きな影響はなさそうだが、塩害によるダメージがもたらした現象には違いない。
花に浮かれてしまったが、来年の春もきれいな花を見せてくれるよう、回復を願おうと思う。
取材を終えて
実は、先日塩害の被害状況を取材するために三渓園を訪れた時に、10月なのに咲いている桜を発見した。
その名も「ジュウガツザクラ」。白い花びらが美しい
これはもともと春と秋口に年2回咲く品種のようだが、花を見つけた時には「一年中お花見ができる!」と嬉しくなった。
今回のように塩害で狂い咲きしてしまう桜はダメージを受けている。決して嬉しいだけの現象ではない。
けれど、咲いてしまったものは仕方ない。もしご近所で見掛けたら、樹勢の回復を祈りながら季節外れのお花見を楽しんでみてはいかがだろう。
仕事中なのでソフトドリンクを飲んだ。お酒は再訪して楽しみます
ー終わりー
きこりになりたいさん
2018年10月27日 09時44分
うちの脇の山桜は少しですが咲いてますよ、逗子市小坪です。
ホトリコさん
2018年10月25日 12時27分
最初にこのニュースの見出しを見たとき、あジュウガツザクラね、と危うくスルーしてしまうところでした。下手の横好き丸出しでちょっと恥ずかしかった。
三日坊主さん
2018年10月24日 12時55分
大岡川の大江橋と都橋の間の、川へ下りる階段の間から生えてる桜には花が咲いてたよ。
時間があれば、これも取材してみて。