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「禁止」を減らして自由に遊ぶ! 横浜で行われる「プレイパーク」の取り組みとは?

「禁止」を減らして自由に遊ぶ! 横浜で行われる「プレイパーク」の取り組みとは?

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禁止事項をできるだけなくし子供たちに公園を開放する『生き生きプレイパーク』は、火起こしや水遊びなどやりたい放題。今どき素晴らしい試みだと思うので取り組みへの経緯や苦労などが知りたい(Dr.胡椒さん)

はまれぽ調査結果!

プレイパークは、子どもたちが日頃禁止されることも含め、さまざまな経験を積める場所。遊びを通じて子どもたちの「自分で考える力」を育む取り組みだった

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ライター:田中 大輔

プレイパークは子どもたちの社交場!?


 
よその公園では禁止されるような遊びができる、という部分に目が行きがちなプレイパークだが、魅力はそれだけではないようだ。
開催頻度が高い「港南台生き生きプレイパーク」の場合、毎日のように足を運ぶ親子もいて、子どもたちはもちろん、親にとってもリラックスできる居場所、交流の場所になっているそうだ。ボランティアゆえの人手不足に悩まされることがある岡野さんも、「最近は常連のお母さんたちが手伝ってくれる」と笑顔。
 


たき火を囲んで談笑する岡野さんと常連の参加者

 
プレイパークは地域の日常に溶け込み始めているようで、園内には連帯感を感じることがある。
小さな子どもから中学生までが一緒になって、一つの遊びをやっているのも当たり前の光景だし、10歳に満たないような子がよその赤ちゃんを抱っこして一緒に遊んでいたりもする。

年齢だけでなく、さまざまな事情を持った参加者もいるが、ここでは誰もが同じように受け入れられているようだ。
年齢や境遇の違う人と触れ合う機会にもなっていて、単なる遊び場を越えた“子どもたちの社交場”といった側面もあるように感じられた。
 


寒空の下でも水遊び中の子どもたち。みんな年齢はバラバラ

 
ある常連のお母さんは、「子どもに裸足で遊ばせてやりたくて」とプレイパークに通う理由を教えてくれる。お話を聞いている間に子ども同士でちょっとしたケンカが起きても、「知っている子同士だから大丈夫」と達観。なんだかおおらかな雰囲気で、子どもたちが大人の管理に縛られずに人付き合いをしている様子だ。
 
 
 

成功したり、失敗したり


 
プレイパークの取り組みの理想は「プレイパークがなくても同じように屋外で遊べる世の中になること」だと岡野さんは話す。現段階での目標としては、「中学校の学区内に1つずつくらいプレイパークができるといい」と考えているそうで、「外遊びの大切さや、子どもが自由に遊べることの大切さを地域に発信する基地のようになれれば」と話してくれた。
 


近隣の小学校などにチラシを配るプレイパークも多いそうだ

 
3歳の子どもを遊ばせるあるお母さんに、プレイパークを通じて子どもにどうなってもらいたいかを聞くと、「どうなりたいかは子どもが決めればいい。決めるときにココでの経験がその材料になってくれれば」と答えてくれた。
家でテレビゲームに興じるのが必ずしも悪いことではないが、そればかりになってしまうと「経験」のバリエーションが偏ってしまうのは事実。これはゲームに限った話ではないけれど、ココでしかできないことがあるというのは、それだけで価値があるはずだ。
 


普段は立入禁止の竹林も遊び場に。ココならではの遊びができそう

 
岡野さんは、かつてプレイパークで遊んでいた子どもたちに「ここがあったから今の自分がある」と言ってもらったこともあるそうで、「やってて良かったと思えますね」と笑顔を見せてくれた。

ただ単に“何をやっても許される場所”というのではなく、大人に「あれはダメ、これもダメ」と言われず、自分で成功したり失敗したりしながら成長していける場所。それがプレイパークという取り組みの肝になっているようだ。
 
 
 

取材を終えて


 
常設に近い「港南台生き生きプレイパーク」の場合、平日は顔も名前も見知った地元の子どもたちが多く訪れるそうだ。ところが、土日の開催日になると、少し離れた場所から家族で電車に乗って訪れる人も多く、ちょっと違った雰囲気になるとのこと。
もちろん、近所の人でなくても参加はできるから、地元にプレイパークがない人は、そういった機会に行ってみるといいだろう。

何でもかんでも「禁止!」となることが増えた世の中。
それによって、さまざまな経験を得る場が減り、自分で考えることや想像する機会が減っているようにも思える。
「徹底した安全・安心」と引き換えにしぼんでいたものが、プレイパークには今もあるようだ。夕方になっても笑い声の絶えない公園を見ていたら、そんな風に思えてきた。
 
 
-終わり-
 
 

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  • 必ず大怪我する子が出てくる、その時の対応を見てみたい、個人的には大賛成。

  • ちょっと前にTVKのハマナビだったかな?で放送していたけど、その後で他にはまだないところを見ると、なかなか理解が進んでいないみたいで寂しい。

  • クレーマーはどこにでもいる。トラブルを避けたいがためにすぐ要求に応じる役所も問題

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