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大正ロマンの香り漂う老舗、「ホテルニューカマクラ」ってどんなところ?

ココがキニナル!

ホテルニューカマクラ(旧山縣ホテル)ってどんなホテル? かつて、芥川龍之介さんや、岡本かの子さんも利用した老舗だそうです。是非、突撃取材してください。キニナル。(にゃんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

1924(大正13)年に建てられた鎌倉初のホテル!この地で京都の料亭「平野屋」支店の貸別荘時代に芥川龍之介と岡本かの子の偶然の出会いがあった

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ライター:大和田 敏子

なんと、新館に「平野屋」の名残りが!



次は、新館に案内していただく。
新館は、外国人のお客様を中心に「バス・トイレ付の部屋に泊まりたい」という要望があったことから、2003(平成15)年に建てられた。
 


新しいながら、本館と同じ雰囲気の外観
 

壁画のデザインは本館の屋根看板と同じデザイナーによるもの
  

おしゃれで清潔感のあるエントランス

 
本館と比べると、建物としての重厚さはないが、新しい建物ならではの爽やかな雰囲気がある。
 


2間を1つにつなげて改装した「稲村」。清掃中だったけどおじゃまさせていただいた

 
開け放たれた窓からは気持ちの良い風が入ってくる。1階にあるほかの3室の名前は「1号室」「2号室」「3号室」。このこだわりのなさ、やはりこのホテルの部屋のネーミング、ちょっと面白い!
 


トイレの照明は、アール・デコ以前の「アーツアンドクラフツ」時代を意識したもの
 

2階和室の「唐傘(からかさ)」の照明

 
ここには、平野屋時代の茶室にあった傘が照明に使われている。この茶室では、明治天皇と二位の局(大正天皇の生母)も、お茶を召し上がられたという。
 


平野屋の茶室の屋根にあった鬼瓦が壁に飾られている

 
新しい建物の中に、古い時代のモノを違和感なく残しているところが、ホテルニューカマクラらしいところだと思う。新旧がミックスし、細かいこだわりなしに、心地よい空間を造っている。そんなゆったりとした雰囲気が、何とも落ち着く。

最後に、西村さんに近隣でおすすめのお食事処を教えていただいた。
ホテルから線路沿いを北鎌倉方向に1分ほど歩いて、踏切を渡ってすぐの小さなビル2階にある「日和(ひより)」。こじんまりした和食店でリピーターも多いとか。
 


地の野菜や魚を使った身体に優しい和食の店。席数が少ないので予約がおすすめ 




取材を終えて



このまま泊まりたくなった! でも、できれば、満開の桜が見える「さくら」の間がいいかな・・・。歴史ある貴重な建物を大切に守っていこうとする西村さんをはじめとした関係者の方々の強い思いを感じる。けれども、何だかとっても柔軟で、いい感じに統一感がなく、ゆる~い感じ。それが、かえって魅力的だ。
 
何もかも整った一流ホテルとは違う気軽さ、歴史ある建物に支えられる重厚さ、その両方を兼ね備えたホテルニューカマクラ。
酔いつぶれて泊まるには、もったいな過ぎます!
 


取材から10日後、満開の桜を見てきました!



―終わり―
 

ホテルニューカマクラ
住所/神奈川県鎌倉市御成町13-2
電話/0467-22-2230

日和
住所/神奈川県鎌倉市小町1-6-2 田口ビル 2F
電話/0467-24-4499
定休日/毎週水曜日・第2火曜日
営業時間/ お昼時のご予約は2部制(11:30~と13:30~)(14:30 L.O)。それ以外の時間でも席が空いていればOK。夜の食事は17:30~20:30(L.O)

〈参考文献〉
「鶴は病みき」岡本かの子(「岡本かの子全集 第2巻」〈ちくま文庫〉より)
「かの子撩乱」瀬戸内晴美(講談社)
「湘南スタイル」第21号(枻出版)
 

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  • 駅のホームからホテルの外観を見た時に「最近流行りの昭和レトロな旅館風に作った観光客向けの新しい建物だろう」と思ってました(失礼!)が…ここは素敵! 鎌倉は昼の顔しか知らないのですが、たまにはこのような歴史ある宿を利用して、夜の鎌倉も見てみるのも楽しそう。

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