真夜中の激走42.195km、横浜マラソンのコースを試走! 編集長・吉田とライター・山口は完走できるのか?
ココがキニナル!
来年行われる横浜マラソンのコースが先日発表されました。下見を兼ね試走し、コースレポートてみませんか?(vicheさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
復路は歩くも、8時間51分をかけて横浜マラソンコースを制覇。精神的にもダメージを受ける後半に、見えてくるみなとみらいの景色の感動は大きい!
ライター:山口 愛愛
みなとみらいまでが果てしなく遠い、地獄の復路(つづき)
20分休憩をとり、休む度に重くなっていく両足を前に出して進む。本牧市民プール前を通過するころは24時25分。6時間が経過。
足に錘をつけているようだ
「どうする、やめる?」「おいてきます」
国道357号線を歩き、「本牧ふ頭」出口を確認。ここから海側に大きくせり出したシンボルタワーへと向かう。
大会当日、ここが高速道路の降り口となる
工場地帯は単調な道
シンボルタワーで約35km地点だ。体力的にも最も辛いところ。コースについて取材したときに、ここの往復が「意外と長く感じられ、踏ん張りどころ」と言っていた意味がわかった。
シンボルタワーまで行けないので、少し迂回して距離を合わせる
ここで時計を見て、驚く。午前1時20分。すでに電車が走っていないことに気付く。気にしなければいけないリミットが終電の方ではなかったか・・・。
万葉倶楽部で始発電車が動くまでゆっくりすればいい、と言い聞かせ、歩き出す。
元に道に戻り、山下公園方面を目指す。第10関門の38km地点のリミットは5時間48分なのだが、この時点で筆者らは8時間に迫ろうというところ。横浜マラソン制限時間の6時間半もとっくに越えている。走るよりも長時間歩く方が、返って辛いのではないかと思えてくる。
信号待ちの間も真っ直ぐ立っていられないほど限界に近い
精神的にも限界に近付き、しばらく無言に。沈んだ空気を一新させようと、山岸が1人高いテンションで話かけてくる。
「ねぇ、ねぇ、人間、限界が近付くと、脳内で歌がリピートするって言うじゃないですかぁ。今のわたしはアナと雪の女王のテーマソングですよ! ♪レリゴォ~レリゴォ~」
さすがはKY(香織・山岸)女王。
山岸の歌で、歩く気力がうせてくるが負けてられない。ゴールまで後少しだ。
深夜に山岸の声が響く
なぜか半笑い。どこか意識は他の世界へ
午前2時20分、睡魔にも襲われ、何がなんだかわからなくなっていたが、山下公園が見えてくると、急に正気に戻り、モチベーションが上がった。
これでもテンションが上がっているのである
そして午前2時42分、港周辺の灯りが目に入ると、愛しさが込み上げてくる。
横浜らしい景色に涙ぐみそうだ
老夫婦の散歩のような速度だが、自分的には全力疾走(本当です)
たった100メートルがとてつもなく長く感じる
観覧車が「2:51」を表示。真夜中も良いところだ
あと少し、あと少し! 午前3時ちょうど、パシフィコを視界に捉えた。
帰ってきたぞー!
あと100メートルでゴールの臨港パークだ
ついに・・・スタートからなんと8時間51分が経過。
午前3時7分に、42.195kmフルマラソン、臨港パークでゴーーーール!!
やりきったぞー!!
ズッサー
しばし、呆然。何もしたくない
嘘みたいな話なのだが、ゴールしたら立ち上がることもままならず、42.195km歩いてきたというのに、万葉倶楽部までの600メートルがまったく歩けず、タクシーで移動したのだった。(乗車前に運転手さんに事情を説明)
驚きながらも、あたたかく迎えてくれた万葉倶楽部
念願の万葉の倶楽部へ。食べたい、呑みたい、温泉に浸かりたい、寝たい! の前に吉田の体重測定。数字を見たら疲れが吹っ飛ぶかも、と期待したのだが。
まさか、まさか、79.4グラムで体重が増量していた。疲れがよけいに増した。
え・・・水飲みすぎたかな
予想よりも大幅に時間がかかり、午前3時半からの大浴場の掃除時間と重なってしまった。しかし、スタッフの方が特別に個室風呂を用意してくれ、労ってくれた。温泉がよりあたたかく感じる。
プライベート空間がリッチな気分にさせる個室風呂
窓の外にみなとみらいの景色が広がる
順番に入り、誰にも気兼ねすることなくゆったりと浸る。みなとみらいの夜景と湯河原温泉が目にも心にも染みる。さっぱりしたところで、軽くお疲れ様会!
念願のエクストラコールドとウーロン茶でカンパーイ!
磯の香りに包まれる海女海苔そば(870円税別)を味わう
横浜マラソンの後も、万葉倶楽部で疲れを癒すことをおすすめしたい。
外はもう明るい
着替えて、長い、長い旅を終えた。朝、6時。スタートから12時間の大仕事であった。
外はすっかり明るい。42.195kmを完走(完歩)し、横浜フルマラソンが晴れ晴れとする新しい朝を連れてきてくれた。
気持ち良い朝。試走であるが、横浜マラソンありがとう!
取材を終えて
とくに復路の35km付近では精神的ダメージも大きかったが、ゴールが近付でみなとみらいの景色が広がったときの感動は疲労に勝るものだった。なんとかゴールし、学生時代の青春が蘇るような達成感が沸いてきた。
練習不足で臨むと、心肺機能への負担や関節痛などのケガのリスクも大きい。気軽に参加できる大会とはいえ、ある程度の練習をしてから臨むべきと痛感。反省。
吉田も筆者も横浜マラソンに申し込んだので、抽選で当選した際は、もちろん時間制限内のゴールでリベンジを果たしたい! 参加申し込みをした方、この感動を大会当日に共有できればと思う。
―終わり―
t_moeさん
2014年09月10日 23時20分
一般参加で当選したので、物凄くためになる記事でした。検証されたみなさん、お疲れ様でした。フルマラソン初の私ですが、第一回の横浜フルマラソンを完走できるように全力で頑張ります(〃^∇^)
majyuさん
2014年08月12日 13時47分
お疲れ様でした(^_−)−☆チャリティ枠でエントリーして居るので夏休みに試走(lLSD)をしようと思っていたのでコースが確認出来て良かったです(^_^)vまだ時間ありますから、試走で無く大会レポートもやって欲しいです〜
のーりおさん
2014年08月10日 22時40分
お疲れ様でした。さすがはまれぽ、ガチの試走でしたね。吉田編集長も根性を見せてくださったので、他のライターにこれからもムチャ振りしても堂々としていられますね。さすがは鬼編集長です。