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ライター・細野が河口から源流まで42.5kmを踏破! 鶴見川の源流ってどうなってる?

ココがキニナル!

鶴見川の源流はどういうところでしょうか?やはり湧水から始まるのでしょうか?(時の氏神さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

町田市上小山田町にある「鶴見川源泉の泉」より湧いている水が原点。周辺には牧歌的な風景が広がっている。

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ライター:細野 誠治

せせらぎ、うねる鶴見川。そして源流へ


 


調査3日目。町田市鶴川駅からスタート
 

駅近く。この辺り(大正橋付近)でアユが確認されたそう


昨日の夕方とは、また川の表情が違う。そして改めて思う、またずいぶんと川幅が狭くなったものだ(代わりに水はどんどんキレイになっていく)。
 


大蔵橋。ここで分岐。写真奥の右が小野路(おのじ)川
 

鶴川駅から3kmほど。鎌倉街道を越えた


鎌倉街道を越えてすぐ、新袋橋でじっとカメラのファインダーを覗いていた方と出会った。すいませーん、何してるんですか~?
 


アマチュアカメラマンの伊藤忍さん「僕は撮る専門なので・・・」と


現在62歳の伊藤さんはカワセミの美しさに魅せられ、鶴見川上流域に生息しているカワセミの写真を撮っているそうだ。
 


見せていただいた写真
 

筆者も狙ってみる・・・


伊藤さんによるとこの付近の山にカワセミの巣があり、餌を求めて鶴見川に来ているそうだ。本来なら川岸の土壁に穴を掘って巣を作るのだが、この辺りの川岸は護岸工事によってコンクリートで塗り固められている。仕方のないことだが、ちょっぴり淋しくもある。
 




治水と自然保護



「錆びた自転車のブレーキ音みたいな泣き声で飛ぶんです。あと縄張りには白いフンの跡がありますよ」
カワセミを見つけるコツを聞くと、そう教えていただいた。

伊藤さんに別れを告げて道を行く。微かにカワセミの声。振り返ると、さっと伊藤さんが動く。筆者には見えなかったけど、シャッターチャンスだったみたいだ。
 


しばらく進むとこんな標識が。よし! もう少しだ


源流まで3~4km。新鎧橋付近でのこと。


橋の工事を行っており、川から離れて大きく迂回することに・・・


鶴見川を見失わないよう、地図と首っ引きで進む。ナンダカンダで2kmくらい余分に歩く(マジかよ東京都)。


山の斜面を進む。これも立派な鶴見川だ


写真の通り、東京湾に流れ込んでいた河口とは環境が雲泥の差の鶴見川。上流付近は川筋が大きくうねっており川の音、せせらぎも耳に届くものが変わってくる。
 


日大三高入口交差点を越えると・・・
 

さらにグネグネする鶴見川
 

川と並走する155号線を歩く。見失わないよう注意して進む


日大三高入口から1km。こんな趣きあるバス停を発見。
 


映画のセットのような「大泉寺」バス停。これも東京の一風景
 

大泉寺バス停から500メートルほど。上小山田みつやせせらぎ公園
 

蛇行が収まってきた。進路に若干の勾配を感じる
 

さらに500メートル。神奈川中央のバス停に到着


「小山田」というバスの終点。鶴見川の源泉に向かうにあたって公共の乗り物で行ける限界点。ついにここまで来たかと感慨深い・・・。
 


案内表示に「鶴見川源流の泉」と書いてある!


バス停右手の道に入る。ちょっとしたハイキングっぽい道程だ。
 


こんな風景を20分ほど
 

左側にバイオトイレがある。ここを目印に


トイレの斜め向かいに源流の泉はあった。
 


ほら、看板が!
 

これが「鶴見川源流の泉」
 

さらさらと、生まれたての鶴見川
 

現在、施設改修のため立ち入り禁止だった(マジかよ東京都・・・)


長かった、脚が痛い、寒い、疲れた。でも充実感でいっぱいだ。
近所の方に話を聞いてみよう。
 


泉のすぐ側にお住まいの田中進典(しんすけ)さん。72歳


農業を営む田中さんいわく、昔は山の方々の沢から水が出ていて、その流れが集まって鶴見川を形成していたそうだ。

―昔は違ったんですか?
「戦時中、軍事物資を造る川崎で大量の水が必要になってね。この山から川崎まで地下を流れる『川崎水道』を引いたせいで水が少なくなったんだよ」

へぇ~! そうなんだ。今より水が豊富だったとは。
「この辺は米農家ばっかりだったけど、水が少なくなったんで畑にしたんだ」

今でも山にいくつもある沢筋からは水が染み出ているそうだが、それらが集まり地表に溢れているのが写真で紹介した源泉。
(一部、ネットの情報では「源泉はもっと山の上にある」という記述をしているところもあるが、いくつもある沢筋のひとつを指しているためこの場所が「源泉」と言って差し支えないだろう)
 


はじまりの泉




取材を終えて



足かけ3日をかけて鶴見川を遡ったわけだが、踏破してみて出る言葉は・・・

「鶴見川って、キレイな川なんだなぁ」

・・・だ。

沢から染み出た水が集まって源泉になる。さらさらと流れて下方へ。途中、いくつもの川が合流しやがて大河に。人がいて、水を使ってまた川に戻す。大きくなるにつれて透明度が落ちる。仕方がない。
 


当たり前だが、水は大切にせねば


日常の鶴見川が、読者の皆さまの目にどう映っているかは任せるとして、それでも鶴見川って、キレイな川でした。

こんな言葉が、そんな感想が出たキニナル調査でした。
では、途中のバス停まで鶴見川とともに下っていきたいと思います。

自分に、お疲れ様でした。
 


清流、鶴見川



 ―終わり―
 
今回歩いた場所(※クリックして拡大

1~2日目(神奈川県内)
 

今回歩いた場所2(※クリックして拡大

2~3日目(神奈川県~東京都)
  
 

この記事どうだった?

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  • 先日ロードバイクで早渕川から市ヶ尾高校近くまで走りました。源流がどこにあるのか気になっていましたがブログを拝見してスッキリしました。機会があれば源流付近まで実際に行ってみたいと思います。(歩きは無理ですが。。。)

  • 何と素晴らしい歩行記でしょうか。適当に写真もあり、私もチャレンジしましたので大変思いで深く、楽しく読ませてもらいました。有難うございました。でも源流付近は分流が多く、これ等も一つ一つ踏破してみたいものです。この泉が一日1300トンの水を湧き出すとは一寸信じられません。以上

  • 「源流の和泉」のさらに上流の谷戸(田中谷戸など)を訪ねて絞り水と言われる「本当の源流」まで辿っていただければ、と思いました。まだ健在です。

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