横浜公園で行われた「3.11を忘れない」をレポート!
ココがキニナル!
東日本大震災発生から5年を前に、3月5・6日に横浜市内で行われた復興イベント「3.11を忘れない」をレポート!(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
2日間で約18万人が来場。神奈川県・被災地それぞれ30のブースが出店したフードイベントのほか、黙とうが行われた
ライター:大和田 敏子
被災地の思い
被災地から出店されている方々にも話を伺った。
岩手県大船渡市の「番番屋 三陸よしはまラーメン」店長の松川寛幸(まつかわ・ひろゆき)さん(写真中)は「大船渡の漁港は破壊され、漁協にあった海産物も全て失われてしまった。イベントを機に、こちらにいらしてくださる方もいる。多くの方の助けで復活できた。恩返しをしたい」という。
漁師でもある松川さん
松川さんは被災地の現状について「やる気のある若者には、ある意味チャンスがあるが、年配の方にとっては震災前の生活に戻ることが難しく厳しいですね」と話してくれた。
会場で石巻焼きそばを販売していた佐々木孝寿(ささき・たかとし)さんが代表取締役を務める岩手県の「株式会社ヤマサコウショウ」は海沿いだったため、会社は全壊。
今は震災前の8割まで復興
佐々木さんは「震災前は自分中心の考え方だったが、3.11以降、社会の中で支えられていることを実感した。大変なこともあったが、プラスに考え、仕事を通じて社会の役に立ちたいと思っています」と将来を見据えた。
「社会の役に立てることを」
続いては、福島県から出店した「福島りょうぜん漬」森藤食品工業株式会社の大橋正利(おおはし・まさとし)さん。
「福島りょうぜん漬」を販売
大橋さんは「福島は原発関係で風評被害が大きかったが、ここ1~2年で何とか盛り返してきた。昔と変わらず、安心できる良いものを作っていきたい」と復興への意気込みを語る。
株式会社「大地」代表取締役の斎藤雅彦(さいとう・まさひこ)さんは震災直後「福島の野菜は持ってくるなと言われることもあった」と、苦い思い出を振り返る。
当時を語ってくれた斎藤さん
「放射線量数値を管理しているので、かえって安心と言ってくださる方もいるし、応援してくださる方も多い」という斎藤さんのブース。
野菜の販売にたくさんの人が集まっていた
「地元では生産者が減っている。関東だけでなく全国に福島の野菜を評価してもらって高く買ってもらうことで、生産者の生活が成り立つようにしていきたい」と斎藤さんは話す。
「課題は地域によって異なるが、震災は、ある意味団結していくきっかけになったと思う」と話すのは、有限会社「秀吉」の渡邉昌也(わたなべ・まさや)さん。今回は同社が運営する岩手県の食材を中心とした一口オーナー制の販売サイト「Olahono(おらほの)」として出店。
契約生産者が作った農産・海産物を販売
三陸の牡蠣のオーナー募集と
蒸し牡蠣の販売
「生産者がいないと飲食店は商売ができない。現場の雇用が生まれないことが問題。出会いを大切にして、活動を続けていきたい」と渡邉さんは話してくれた。
ステージプログラムもイベントを盛り上げた
2万人に黙とう。神奈川から被災地に祈りを
当日は午後2時30分から、象の鼻パークのほか、横浜公園など3ヶ所で被災地と犠牲になった2万人に哀悼の意を捧げる黙とうセレモニーが行われた。
来賓あいさつの後、駒委員長が復興への祈りを捧げながら三陸遍路みちを歩いた体験と、亡くなった方々のために、今回のような活動を続けていきたいという思いが語られた。
震災が発生した午後2時46分。海に向かって黙とう
一人ひとりが思いを込めて、祈りを捧げた
黙とう後、駒さんが津波による犠牲者を思って作った鎮魂曲を演奏した
2日間のイベント来場者は約18万人。参加者一人ひとりが、あらためて3.11を思うイベントになったのではないだろうか。
取材を終えて
あれから5年。あらためて復興のために何ができるか、災害時に自分が取るべき行動について考える機会になった。
そして、被災地からの参加者の前向きな姿勢に心動かされた。人と人がふれ合い、元気が出るイベントだったように思う。
―終わり―
ホトリコさん
2016年03月13日 18時57分
復興支援イベントに参加するのは良し。毎日食べるお米を福島産にしているのだか、我ながら尚良しと自画自賛。原発反対派だが、推進派が敬遠するのを「意気地無し」と心で横目に見ながら。
のんべえさん
2016年03月12日 23時36分
あれだけの大地震でも、地震は予知予測ができないというのは非常に不思議です。
baywatchさん
2016年03月11日 12時59分
本件イベントの趣旨およびレポートの内容から外れてしまって申し訳なく思いますが、冒頭の「かながわイレブン」の文字を見て、つい「スカスカおせち」事件の方に関心が移ってしまった。