簡単で経済的! 水出し茶のススメ、教えて○○さん! 「お茶屋さん」編
ココがキニナル!
日常生活の疑問やトラブルを、はまれぽがイチオシする専門家が分かりやすく解説! 第11回はお茶屋さんが教える「水出し茶の入れ方」
ライター:はまれぽ編集部
日常生活を送るうえで、さまざまな疑問やトラブルが生じることってありませんか?
「教えて〇〇さん!」は、そんな疑問やトラブルの解決方法について、はまれぽがイチオシする専門家が分かりやすくアドバイスしてくれるコーナーです。
日常の疑問を分かりやすく解説
暑い暑い夏がやってきた。汗だくだく、のどカラカラの季節。
第11回のテーマはそんな「夏」にピッタリの水出し茶の入れ方。
経済的で美味しく、冷たいお茶を自宅でつくる方法とは
暑い夏にお湯は沸かしたくないし、だからといってペットボトルのお茶を毎回買っていると経済的に厳しい。そこで、水出し専用のパックを使っているという方もいらっしゃるのではないだろうか。
でもやっぱり自分の好きな茶葉でいれたお茶を、グビグビっといきたい。そんな方法はないのか。相鉄線天王町駅下車徒歩3分に店を構える、京都の「宇治茶」を専門に扱う「又兵衛」。2014(平成26)年にオープンした同店の店主、堀井恒雄(ほりい・つねお)さんにお話を伺った。
堀井さんは投手として活躍した元プロ野球選手
「誤解している人も多いのですが、お茶はお湯でなければ抽出できないわけではなく、水で美味しいお茶が作れるのです」と堀井さん。
「茶葉は温度によって抽出される成分量が変わります。低温でいれるとうまみ成分であるテアニンはしっかりと抽出され、苦味成分であるカテキンは出にくくなります。だから水出しすると苦味が少なく、甘くてすっきりとした、夏にピッタリのお茶になりますよ」とのこと。
「水出し専用」でなければ薄いお茶になり、美味しくないというのは、どうやらただの先入観らしい。そこでどのような味になるのか、水出し茶の作り方を教えていただいた。
経済的で美味しく、冷たいお茶を自宅でつくる方法とは
まずは、急な来客があったときなど、さっと急須で作れる煎茶の水出し。
湯呑み2杯分、約70ccの水に対して茶葉は5グラム(小さじ約2.5杯)使用。飲む分の水をまず湯呑に入れ、それを急須に移すと分量の失敗がないと話す。
5グラムは意外と多く見える?
使用する急須は注ぎ口の付け根に茶こしがあるタイプのものがおすすめだそう。
茶こしを簡単に取り外せるタイプのものは、洗いやすく便利だが、水を満杯に入れなければ抽出できず、適量でいれることが難しい。また、茶葉が水の中を“泳げる”方がより茶葉が開き、抽出しやすいのだという。
茶葉が泳げる急須を使用すると
しっかりと茶葉が開く
水を入れ、5分待ったら完成
渋味がなく、お茶の甘味が際立つ味わい。水出しは味が薄いという先入観は消えた。しっかりと香りも立っている。
「水出しした茶殻は、そのままお湯で抽出することができます」と堀井さん。水出しによって抽出した後の茶葉は味が薄くなるものだと思っていたが、続いてお湯で抽出してみるとしっかりと深みのある、ほどよい渋みを感じられた。これであれば、冷房などで冷えを気にする方がいても、茶葉を取り換える手間が必要なく、温かいお茶でもてなすことができる。
煎茶以外でも水出しは美味しい!
煎茶だけでなく、ほかの種類の茶葉でも水出しで美味しく飲めるという堀井さん。おすすめはほうじ茶だそう。
作り方は煎茶と同じ。水を入れ、5分待つだけで出来上がる。
茶葉も5グラムで煎茶と同じだが、ほうじ茶は軽いので量は多く見える。
黄金色が美しい
ほうじ茶の香ばしい香りはそのままに、水出しであれば苦味が抑えられるので、飲みやすくなる。ほうじ茶の苦味が苦手という方にも、一度試してもらいたい口当たりだった。
ここまで急須で入れる美味しい水出し茶について教えていただいたが、夏場には多めに作っておきたいもの。その場合は水出し用のボトルやペットボトル用のフィルターが便利だという。
水出し用のフィルターインボトルが人気とのこと
注ぎ口付近にフィルターがあるので、ボトルに直接茶葉を入れられる
ネットでも購入可能なペットボトル用フィルターは300円程度とお手頃
もちろん、こうしたグッズがなくても茶殻を取り除くことができれば問題ない。
2リットルのお茶を作る場合、茶葉は20グラムがちょうどいいと教えてくださった。多めに茶葉を入れても苦くなることはなく、また飲んで少なくなっても、ある程度水を足すことで美味しく再抽出ができるそう。
「飲み切ったら終わり」ではなく、水を追加するだけでまたお茶を楽しめるのも嬉しい。
まとめ
最後に、堀井さんが「みなさんにもっと気軽に、自宅でも味わってほしい」と作ってくださったのが、抹茶の水出し。
500mlのペットボトルに2グラム(小さじ約1杯)の抹茶を投入して振るだけ。
抹茶というと少し高価なイメージがあるが、少量でもしっかり味が出るので、普段の飲み物としても活用できる。抽出するお茶とは違い、抹茶は茶葉をそのまま取り入れることができるので、健康効果も抜群のようだ。
水に茶葉を入れるだけと簡単で、経済的。お酒の割りものとしても活躍する水出し茶。
この夏を乗り切るツールの一つとして、試してみてはいかがだろうか。
―おわり―
又兵衛
住所/神奈川県横浜市保土ヶ谷区天王町1-7-2
電話/045-453-8975
営業時間/10:00~18:00
定休日/不定休
http://www.matabay.com/
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よこはまいちばんさん
2016年07月04日 16時36分
水出し用のフィルターインボトルって様々な場面に登場・セット販売されているH社の製品ですよね?自分は2年前に気になったものの売り切れ状態が続いていて、夏真っ盛りを過ぎた頃のようやく入手出来ました。やっぱりペットボトルの緑茶より断然に美味しく出来上がります。翌年には水出しアイスコーヒー用(同一デザイン)も入手して、今では冷蔵庫には冷茶とアイスコーヒーを常備しています。
かげろ~さん
2016年07月04日 15時38分
この堀井さんって、元大洋~ロッテの投手で一昨年までDeNAのスカウト~編成部長だった人じゃない?お茶屋さんに転身してたとは!