ちょっとややこしい!? 中区の根岸町と港北区の岸根町の由来とは?
ココがキニナル!
港北区にある「岸根公園」、中区にある「根岸」ちょっと慣れない頃はややこしかったです。この地名の由来を知りたいです。(かなさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
根岸町は“山の麓にある”から。岸根町は“沼のたもとにある”から。どちらも、対象物の岸辺、根元にあることから付けられた名前だった!
ライター:田中 大輔
ちょっとだけ山登り
(つづき)
ところで、根岸が“山の麓”を意味しているとすると、ちょっと不思議な地名が近くにある。
それが、根岸台だ。
根岸の台地だから根岸台なんだろうが、根岸が山の麓なわけだから、その台地こそが山に当たるはず。
お不動さんの近くにあった案内板。「根岸台」はさらに上の方
なんだか順番がおかしくなっているが、調べてみると案の定、根岸台は1933(昭和8)年に新設された比較的新しい地名だった。
根岸のいわれを考慮せずに地名を付けた結果ということなのかもしれない。
公園の町は沼の町?
さて、お次は港北区の岸根町。
こちらは、岸根公園で知られている。最寄り駅も市営地下鉄の岸根公園駅だ。
地下鉄の出口のすぐそばに岸根公園がある
岸根公園は、戦後アメリカ軍に接収されていた土地が返還された後に造られたもの。
現在では市民の憩いの場として、多くの人が思い思いに時間を過ごしている。
平日だったが、お年寄りから子ども連れまで多くの利用者がいた
さて、肝心の地名の由来は『新編武蔵風土記稿』に記されていた。
そこには、“古は、この辺すべて沼なるにしかりと云。当所は、その沼の岸にそひたる根なりしゆへ、この名を得たる(※分かりやすいように原文とは多少変えてあります)”と書かれている。
つまり、こちらは沼地のそばだったことから岸根となったというのだ。
沼地だったころの面影はあるのか
とはいえ、1800年代前半に書かれた新編武蔵風土記稿で“古”とされているほど昔の話。
辺りを歩き回ってみても、沼地だったころの様子はまるで分からない。
ただ、岸根公園の辺りは高台になっていて、県道12号(横浜上麻生道路)に向かって下っていく。
岸根公園側から。見下ろすように住宅街が広がる
そして、道路の向こう側は再び高台になっている。
つまり、県道12号の辺りは谷状になっているというわけだ。
端的に両側が高いことを意味する歩道橋。下が12号線
その県道12号沿いには、岸根谷戸というバス停がある。
市営バスが通る県道12号に設置されたバス停
谷戸は、平たく言うと谷間の土地を指す言葉で、そこにある集落の名前に付けられていることがよくある。ここにもそういった集落があったのだろう。
こうした土地は、山からの水が集まりやすく稲作に向いているが、その反面、水はけが悪いと湿地、つまり沼地にもなりやすい。
もしかしたら、この辺りもそういった理由で沼が広がっていたのかもしれない。
あくまで推測ではあるが、この辺りの地形からかつての面影が見え隠れしているような感じもする。
取材を終えて
そんなわけで、根岸は山の麓、岸根は沼のたもと、という似ているようで似ていない、似てないようで似ている由来を持っているようだ。
自然の地形があって、それに対しての位置関係が地名になったという点では共通しているということもできる。
慣れてしまえばなんてことはないが、混乱してしまうようなら“山の根岸、沼の岸根”と覚えるといいだろう。
離れた場所でたまたま似た名前になった二つの町。こんなちょっと不思議なキニナル地名がほかにもあるかもしれない。見つけた方は、ぜひ投稿を。
―終わり―
ふくちゃん2さん
2017年07月25日 22時45分
ネタ切れ?こじつけ?
何でも有りですか?
yummyzさん
2017年07月23日 10時22分
岸根といえば篠原池。そして篠原池が今より大きかったことを記憶する人はまだ多いので、そのへんもちょっとあたってみても面白かったかなと思います。
ダボスさん
2017年07月23日 00時59分
坂登って製油所しか見えへんのは興覚めやね。○○ヶ丘とか△△台って名前に変えた方が地価が上がるで。海と山が近いんはこういうのを指すんやで。http://www.city.kobe.lg.jp/information/project/urban/scene/view/50.10.html