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「つるみ園芸」の横断歩道前に立つ、とにかく「邪魔」な煙突は一体何?

ココがキニナル!

駒岡の「つるみ園芸」の交差点の横断歩道にある邪魔な煙突のようなものは何?(山下公園のカモメさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

煙突のような邪魔モノの正体は、下水管の圧縮された空気を逃がす「エアー抜き」と呼ばれるモノで、自然災害から街を守る重要な存在であった

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ライター:クドー・シュンサク

茶色い邪魔モノ

 (つづき)


取材に協力してくれた矢吹さん


「え? あの煙突みたいなのですか? 邪魔と思ったこともないですし、別に気にせず過ごしています」とのこと。
 


「味で言えばチョコレート味だなって思いませんか」「チョコですね」


同僚やお客さんからも、特別「邪魔だ」という話は耳にしないとのこと。

矢吹さんにお礼を言い、空気抜きチョコカラーについて話を伺うため鶴見土木事務所へ向かうことにした。
   

別名「空気抜きチョコカラー」本名「エアー抜き」



京急鶴見駅から徒歩10分、鶴見土木事務所に到着。
 


おじゃまします


取材を受けてくれたのは鶴見土木事務所の下水道・公園係の神山(こうやま)さん。
資料を手にやってきた神山さんは着席と同時に話し始める。

「“エアヌキ”はですねぇ、煙突ではないんです。下水管内の空気を地上に逃がすものでして・・・“エアヌキ”は鶴見区内に何本もありますよ、この近くにもありますし、“エアヌキ”は」
 


エアヌキって言うんやね
 

1972(昭和47)年に竣工されたエアヌキは、横浜市環境創造局管路保全課が設置したもので、鶴見土木事務所の下水道・公園係が管理しているとのこと。正式名称は「エアー抜き」。
 


絵に描いて詳しくエアー抜きの役割を教えてくれる神山さん


神山さんの熱のこもった説明によると「普段下水管のパイプに流れている下水が豪雨で量が増し、パイプが下水でいっぱいになることがある。パイプ内の空気が圧縮されて行き場を失くし、地上へと繋がるマンホールに圧縮された空気が流れ込む。結果、圧縮された空気圧でマンホールが“ボーンッ!”と暴発。それを防ぐための空気の逃げ道がエアー抜き」とのこと。神山さんの熱がコチラ。
 


「マンホールがですね」
 

「ボーンッですよ!」


あまりにもパイプに空気がたまると、逃げ場を失くした空気圧によって地盤が崩れるおそれもあるという。
 


図で見るエアー抜き


なぜ、邪魔かとも思われるような場所にエアー抜きがあるのか、という問いには「立抗(たてこう)という坑道のある場所に設置しなきゃならんですから、こうなったんですよ」との回答。いたしかたない配置だった。

また、竣工時のエアー抜きは交差点の角にあたる位置にあったが、道路の幅が徐々に工事によって変わったため、横断歩道の中ほどという中途半端な場所に存在しているという。
 


「実際鶴見区内に何本ありますか」「30本はありますねぇ、エアー抜き」


そして肝心なエアー抜きの色。あのカカオパウダーをまぶしたような色合い。色は数あれど、なぜあのカカオパウダリングがされたような色にしたのか。
神山さんに尋ねた。
 


 「あれはサビ」


うすうす気づいてはいたが、何年も手入れしていないのでサビているだけとのこと。
 


取材を終えて



邪魔なようでそこまで邪魔ではなく、カカオパウダーをまぶしたようなサビをまとったエアー抜き。大雨、豪雨の後は、街を守るためにエアーがよく抜けているそう。
  

―終わり―
 

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  • 鶴見区駒岡に住んでいたときこのエアー抜きを何本も目にしました。なつかしいです。他の地区では見たことがないですね。

  • 髪の毛を切っておろしてるとオダギリジョー方面の雰囲気でますね。素敵です。 エアー抜きは他の地域でも違う形で存在するのかも気になりますねー。気にしないだけでよく目にしているのかも。

  • エアー抜きっていうものが存在したんですね。それにしてもシニカルな、クドーさんならではの言い回し、やっぱ最高です。ヘアスタイルもいい!お洒落!かっこいい!そう思わないウェルカムだーい。

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