横浜市が風疹予防のワクチン接種と検査に助成費2200万円! 詳細は?
ココがキニナル!
横浜市が2015年度から新たに風疹予防対策に乗り出すらしいけど、その詳細は?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
2015年度から19歳以上の女性とパートナーを対象に風疹の予防接種や検査を助成。ワクチン接種費用負担は現在の約1万円から3000円台になる見通し
ライター:はまれぽ編集部
なぜこのタイミング?
なぜ今のタイミングで新規事業として助成を始めるのか。さらにお二人に聞いた。
山本係長によると、風疹対策は国の方針として1977(昭和52)年に女子中学生のみを対象にした予防接種が行われたのが始まり。以降は幼少期の男女に風疹と麻疹(ましん=はしか)の予防接種をそれぞれ1回ずつ、無料で行われていたが、抗体は十分とは言えなかった。
国の施策として始まった風疹対策(フリー素材より)
その後、2006(平成18)年度に厚生労働省が予防接種法に基づいて「麻疹・風疹ワクチン(MRワクチン)接種制度」を変更。以降、従来の1回接種から1歳(第1期)と小学校入学前(第2期)の2回のうちいずれか1回、すべての男女が無料でワクチン接種できるよう変更された。
さらに横浜市では2008(平成20)年度から2012(平成24)年度までの5ヶ年で中学1年(第3期)と高校3年(第4期)のいずれかで1回、すべての男女が無料で接種できる仕組みを独自に整えた。 このため、2014(平成26)年の段階で大学生以下の男女は全員が計4回のうち2度、無料でワクチン接種をできる環境となった。
しかし、前述した2013(平成25)年に流行した風疹は患者の多くが大学生以上だったため、国も新たな予防指針を策定。2014年度から運用を開始。横浜市も国の新しい指針に基づいて対策を検討。大学生以上の年齢の市民に対しても風疹を流行させないようにするため、2015年度から19歳以上を対象にした助成事業を始めることとした。
2013年に流行した風疹は大学生以上の患者が多かった
岩田課長は「国だけでなく、市としても独自に風疹を排除できるよう、さまざまな施策を取りたい」と話していた。
出産を控える女性はどう思っている?
では実際に妊娠を考えている、もしくは現在妊娠中の女性はどのように感じているのか聞いてみた。
第1子を妊娠中という30代女性は「ワクチン接種に1万円以上かかった。そういう助成がもっと早くあればよかった」と残念そうな様子。
1児の母で、第2子を妊娠中という20代女性は「いい制度だとは思うが、自分は子どものころに一度(接種を)受けたから大丈夫だと思う。妊娠前に接種をしなかったが不安はない」と話してくれた。
反応はさまざま
今後、結婚の予定があり、子どももほしいという20代女性は「今までの1人分の負担(1万円程度)が3000円台になるなら、パートナーにも受けてほしいと思うかもしれない」と語った。
取材を終えて
風疹を予防するのはワクチン接種が一番の近道だ。生まれて来る子どもに危険性があると聞けば、まず女性の接種と考えがちだが、それを支えるパートナーから罹患(りかん)する可能性があることも忘れてはならない。
男女限らず、自分のため、生まれて来る子どもたちのためにもワクチン接種を行うきっかけとなるような制度であると感じた。
―終わり―
犬山しんのすけさん
2015年02月07日 23時02分
もっと広く知って欲しい案件。