相模原市淵野辺からJAXA相模原キャンパスが移転するって本当?
ココがキニナル!
神奈川が誇る宇宙航空開発機関のJAXAが神奈川県から移転する噂が出ています。是非調査と、淵野辺に住む街の人の声を取材してきてください。(波に乗れないジョニーさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
移転問題の方向性が示されるのは年内、結果が出るのは年度末!相模原市は全力を挙げて阻止していく方針
ライター:すがた もえ子
地元商店街も活動
JAXA相模原キャンパスが移転するかもしてないという話を受けて、2015(平成27)年11月15日(日)、同キャンパスの最寄りであるJR横浜戦淵野辺駅の地元商店街84店舗で構成する「にこにこ星ふちのべ協同組合」を中心に、移転阻止の署名運動が駅構内で行われた。
淵野辺駅の改札を出ると目の前にJAXA関連の看板が並ぶ
淵野辺は発車ベルに『銀河鉄道999』を使用したり、漫画『宇宙兄弟』の看板を設置するなど、駅を挙げて宇宙をPRしている。
ムッタとヒビトが出迎えてくれる
署名運動は午前11時からの予定だったが、早い人は30分以上前から開始を待っていた。
当日の様子
署名運動にはJAXA移転問題を市議会で取り上げた小野弘(おの・ひろし)議員も参加した。
市議会で初めてJAXA移転問題を取り上げた小野氏
小野氏によると、誘致を目指す秋田や岐阜に比べ、相模原は動きや市民の機運が鈍いという。
「特に岐阜県は航空宇宙科学博物館を中心に、議員も本気で動いている。相模原は『JAXAと桜』の2本柱でシティセールスを進めようという方針なのに、JAXAがなくなってしまったら、まちづくりが成り立たなくなってしまう」と危惧する。
市の方針にも大きく影響する
「来月には相模原市議員46人一丸となって移転阻止の意見書が出せるように、現在動いている」と小野氏。相模原市として、県と連携して国に対して存続を要望していく構えだ。
続いては、相模原市自治会連合会の河本博(かわもと・ひろし)理事に伺う。
相模原市自治会連合会の河本博理事
JAXA移転の話は、実際に聞くまで誰も考えたこともなかったという。
「移転には断固反対です。にこにこ星ふちのべ協同組合、街づくりセンター、自治体連合が三位一体となって、全力で阻止しに行きます」と河本理事。
「移転のニュースが入ってくるのが遅かった」と悔しそうな河本理事は、JAXA相模原キャンパスの地元としては最低でも15万筆の署名を集めたいと語る。
市民はどう思っている?
また、市民の声はどうだろう。署名をした人に話を聞いてみることにした。
市内在住の吉田さんは、生まれた時からJAXAが地元にあった。子どものころ、家族で相模原キャンパスに初代「はやぶさ」を見送りに行ったという。
移転の話は知らなかったという吉田さん(16歳)
「移転の話を聞いて失くしたくないと思いました。署名しなくちゃって」と、誰かに言われたのではなく、自らの意志でここに来ていた。
ご家族連れで来ていた竹村さんファミリー
「長男(左)がJAXAの大ファンなんです」とお母さん。JAXAの一般公開には必ず足を運び、オープンからクローズまでいるほどJAXA好きの長男くんは、将来JAXAの職員になりたいのだという。
「なくなってしまったら、将来の宇宙飛行士がかわいそう」だとお母さん。本人も「JAXAがなくなったら嫌」と言っていて、この日、署名しに来ていた。
このほかにも、小学校の総合の時間の課題として地元の魅力を調査することになった児童も来ており、JAXA移転について調査しているというグループからも話を聞けた。
調査の合間にはしっかり署名
「JAXAについて調べようと思ったのは、世界トップレベルの技術を持っているから」だと、将来はJAXAの研究者になりたいというリーダーの男の子が答えてくれた。
「淵野辺駅だけでなく、もっと市内に看板とかを増やしてアピールしたほうがいいと思う。周りの友達にJAXAの体験の話をするなどして、魅力を広げていきたい」という将来有望な答えが返ってきた。
メーテルも応援している?
国はJAXAを含めた一連の移転問題について2016年1月ごろに、そもそも移転すべきか否かを、同年3月をめどに最終的な判断をするとしている。
児童たちは3学期に発表することになるというが、そのころには移転の話がどうなるか結論が出ているはずだ。
この日行われた署名活動では、約1時間で400筆の署名を集めることができた。今後もさまざまなイベントなどで署名運動を展開していく予定だという。
署名用紙はにこにこ星ふちのべ協同組合のHPからもダウンロードできる
JAXAは?
JAXA広報部へ問い合わせたところ「我々としては他県が政府へこのような提案をしている、ということは把握しておりますが、詳細を承知しておりません。そのため、お答えできる情報を持ち合わせておりません」という回答をいただいた。
取材を終えて
相模原市のほとんどの人にとって今回の移転の話は寝耳に水だったようだ。年内には移転するかどうかの方向性が示され、年度末には結果が出るというスピード感だ。
相模原市は市を挙げて阻止に動いていく方針だ。移転問題が今後どう動いていくのか今後も見守りたいと思う。
―終わり―
akumakunさん
2016年01月17日 18時14分
JAXAより移転させるべきものがあるだろう?米軍基地と米軍住宅だよ!!
Nicksさん
2015年12月06日 03時39分
個人法人や政府諸官庁が移動することは自由経済の中では自由であることが原則だと思います。但し神奈川県も埼玉県も千葉県も地方県ですから、首都圏というひとくくりで地方移転や分散を推奨するのは的を得てないでしょう。ただ自治体側も実際に移転話しがでてきてから対応するのは遅すぎで、日頃のお付き合いや情報収集も大切な業務だと思います。いま国政では企業移転優遇策が「東京圏」というくくりで移転先が神奈川県であると対象外になったり、地方法人税が一部国税化されたりと、神奈川県にとっては企業流出やベッドタウン化がますます進む素地になってきているように見えます。横浜市はとくに神奈川県庁所在地ですから昼間人口維持のためにも企業誘致の為に更なる施策や国政との関係強化が求められると思います。
ぎっぷちンさん
2015年12月05日 01時37分
岐阜や秋田の方からすれば、「JAXAはウチにあったほうが活かせる!」ってことなんでしょうね。これといった名物の無い相模原市民としては、「JAXAの代わりに飛騨牛を全部ウチにくれ!」「JAXAと引き換えに、きりたんぽ鍋は相模原の名物とする!」とイイたいところですわ……ならば、神奈川・相模原は、JAXAを活かして、何をしているのか・何ができるのか?……ってのを一生懸命に考える、その「考え方」が、各地の地方創生にも活かせるのかもしれません。