横浜市の公立学校に置かれたままの放射性廃棄物の行方は?
ココがキニナル!
福島第1原発事故で放射性物質に汚染された「指定廃棄物」が市立小中学校など17校に合計約3トン置かれたままになっているってどういうこと?何で置くんですか?(山下公園のカモメさん)
はまれぽ調査結果!
2012年に横浜市が「指定廃棄物」などは発生した場所で保管する方針を決めたため、公立学校で保管している。2016年度中に鶴見区の施設に移転予定
ライター:はまれぽ編集部
基準値内の線量
では、保管の現状はどうなっているのだろうか。「指定廃棄物」を保管している学校に様子を見せてもらった。
撮影させてもらった学校では、地下1階にある機械室で「指定廃棄物」をドラム缶1缶、と放射線量が1kgあたり8000ベクレル未満の雨水貯留槽汚泥を2缶保管していた。
施錠されている扉を開けて地下室へ
30段ほどの階段を下りて、さらに施錠した扉をくぐる
制御室のさらに奥
3つ目の扉を抜けると
3本のドラム缶が並ぶ。奥の壁際が「指定廃棄物」
実際に放射線量を計測してみると、1時間あたり0.09μ(マイクロ)シーベルトという値が出た。
「指定廃棄物」のドラム缶の目の前で測定
国際放射線防護委員会(ICRP)は、自然放射線や医療による被曝(ひばく)を除いた平常時の一般住民の被曝限度を年間1ミリシーベルトとしており、1時間当たりに換算すると0.23μシーベルトという数字になる。
横浜市放射線対策本部を管轄する市健康福祉局健康安全対策課によると、平均的な空間線量は1時間あたり0.05~0.07μシーベルトといい、平均値と大差がない結果だった。
校内で0.09μシーベルトを超える場所はなかった
市教委では「最終処分については国の判断を待つしかない。市としては関係局と協力して、新たな保管場所であるセンターでの安全な保管を実現する」とした。
ただ、新たな保管場所が決まっても近隣住民の不安は消えないようで、保管している学校の近くに住む30代女性や60代男性からは「(放射線量の)数字が基準値内といっても、身近に放射性物質があるのは不安。移転はもちろんだが、国が早く処分してほしい」といった声があった。
「早期の最終処分を」(写真と保管している学校は直接関係ありません)
取材を終えて
学校施設から移転するといっても、あくまで「保管」のため。放射性物質の最終処分者は国となる。
震災から5年。「責任を持って処分する」時期はいつになるのか。これ以上の先延ばしは、国民の納得を得られるものではないということを、国には理解してほしいと思う。
―終わり―
tenruさん
2016年09月10日 09時50分
いかれてる。。。
イエイ系さん
2016年09月05日 00時34分
国が引き取らない、と国のせいにしているが放射性廃棄物の処理に困難さを考えるとそもそも国が引き取らないのは想定内であったと言えるのでは?その上で全国唯一の学校保管を決定したのは横浜市であり、学校に5年放置したのも横浜市、正直、行政の後手後手感に怒りを禁じ得ません。どんなに影響が小さかろうとも、やはり誰しも自宅からは遠ざけたいもものなので、市としては置きやすいところに置いたのかなと深読みしてしまいます。ニュータウンは転勤族が多いし、平均年齢が若いから、票田としては魅力ないのかなとか、、、
ホトリコさん
2016年09月03日 20時20分
誰かが原発推進の言い訳てして「日本人、失敗しませんから」と言いふらしていたが、持論の間違いを認めないように、現実の放射性廃棄物も自分の豪邸からいかに遠ざけるかに没頭するから、理不尽な現在にいたるんだな。