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小田急線百合ヶ丘駅近くの360度道路に囲まれた飲食店「みねや」ってどんなとこ?

小田急線百合ヶ丘駅近くの360度道路に囲まれた飲食店「みねや」ってどんなとこ?

ココがキニナル!

川崎・百合ヶ丘駅北側の「みねや食堂」の立地なんですが、店舗周囲360度が路面です。取材してください。(マッサンさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

みねやは百合ヶ丘駅近くで営業している料理屋さん。開店当初から周囲は道路に囲まれていた。元芸能人の店主は地元では有名な人物だったとのこと

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ライター:松崎 辰彦

三方が道路に囲まれている



さて、投稿にある店の位置だがたしかに道路に囲まれており、三方が道路である。お店正面の大きな道路が世田谷町田線、地元では津久井道と呼ばれている。

 

ほぼ三角形の土地(Googlemapより)
 

昔からこのような場所なのか。
「この店は伯父が、ある女性から買ったそうです。その女性もここで料理店を営んでいました」

「みねや」の建物と道路がいつから現在のような位置関係になったのか、古い写真などで確認しても判然とせず、不明である。

 

1963(昭和38)年の写真。赤丸が「みねや」の場所(国土地理院より)
 

こちらは1955(昭和30)年の地図(川崎市立中原図書館所蔵資料より)
 

1930(昭和5)年の地図でも確認できた(『都筑郡柿生岡上組合村 地番反別入地図』より)
 

1930年の地図では、「みねや」が誕生する前からこの場所は道路に囲まれていたかに見えるが、それ以前の地図ではどのような土地状況だったのか、確認することができなかった。

一さんの記憶では最初からこのように建物が道路に囲まれていたというから、一さんの伯父が買い取った時点ですでにこのようにほかの家々と道路一本隔てていたのではと思われる。

「昔はここで交通事故が頻発していました。両側から同時に車が入ると相手が見えず、衝突してしまうわけです。それで住民が頼んで、一方通行の道路にしてもらいました」

たしかに2台の車が同時に進入したら衝突する可能性が高い。何らかの措置が必要である。

 

車一台分ぐらいの道路幅
 

視覚的に遮られた道
 

一方通行にしてもらった(Googlemapより)
 

「この家は入手してから、何度も手を入れています。最初は建物が傾いているような状態でした」
色も塗り替えたようだ。ただし基礎の部分は変わっていない。
改築はずっとしています、とのこと。ベランダなどをつけているようである。

「駅に近いし、店として立地条件はいいと思います」

肝心の料理はどうだろう。ここは酒の肴のようなものを出している。
居合わせた常連の女性客、羽田野真由美(はたの・まゆみ)さんに伺うと「煮物でも煮魚でもなんでもおいしいですよ。そういうものの味付けが上手なんです」と話す。

 

羽田野さん(右)と
 

 

料理を注文する
 

スパム(700円/税込み・以下同)
 

ピータン(400円)
 

「でも漬け物はおばあちゃん(千代子さん)に適わない。おばあちゃんの漬け物は天下一品でした。私あれ以上おいしい糠(ぬか)味噌を食べたことがありません」と羽田野さんは話してくれた。

千代子さんは中国大使館で料理を作っていたというから、腕は本物だったのだろう。

 

千代子さんは川崎市技能功労賞に輝き、銀杯を手にした
 

「この店は昭和の店です。お客さんから『ホッとする。今どきこんな店ないよ』と言われます」
このあたりで“みねや”と言えばほとんどの人が知っていますから、と一さん。親から受け継いだ店を守っている。



百合ヶ丘駅周辺は新興開発地だった



そもそも百合ヶ丘駅周辺はどのような地域なのか。
もとは農村であり、緑豊かな土地だったが1960年代、およそ一さんの叔父さんが「みねや」を始めたぐらいのころ、住宅公団による開発の対象となり、団地の並ぶベッドタウンになった。

 

 

 

百合丘には現在も団地が並んでいる
 

さらに長年にわたり駅の誘致も行われて、1960(昭和35)年には百合ヶ丘駅が開業した。
このあたりの顛末(てんまつ)は、東宝映画『喜劇駅前団地』に描かれている。農業主体の田舎町に団地が建設され、駅が誕生する中で右往左往する人間模様を、森繁久弥(もりしげ・ひさや)、伴淳三郎(ばん・じゅんざぶろう)、フランキー堺(さかい)といった芸達者たちが演じている。

 

『喜劇 駅前団地』DVD発売中 4500円+税 発売・販売元:東宝
 

この映画は百合丘でロケが行われ、実際に百合ヶ丘駅が誕生した時点で幕を閉じている。旧住民と新住民の軋轢(あつれき)、農業の将来性への疑問、さらには思いがけぬ土地成金の誕生など当時の新興開発地域ならではの諸相が明るい笑いの中に描き出されており、興味深い。

 

百合ヶ丘駅から世田谷街道を見る。1961年の写真
(写真集『わがまち麻生』 麻生区写真集発行委員会より)
 

現在の世田谷街道。毎日新聞の看板がほぼ同じ位置にある
 

このような地域の移り変わりの中で、「みねや」も多くの常連さんに愛されつづけたのだろう。
そんな百合丘は行政から見てどのような区域なのだろうか。



落ち着きある百合丘の街



「川崎市では麻生区を含む全区で都市計画マスタープランが作成されております。それによると百ヶ合丘駅周辺では、丘陵部に団地が存在し、団地住民の高齢化も見られることから、土地に起伏が多いことが課題とされています。また団地以外の周辺住宅地の駅へのアクセスなども、考えるべきことと認識されています」

こう語るのは川崎市麻生区役所まちづくり推進部企画課担当係長、山中優子(やまなか・ゆうこ)さん。新百合ヶ丘駅近くにある麻生区役所でお話を伺った。

 

山中さん(左)と同部地域振興課まちづくり推進係長の岡村弘幸(おかむら・ひろゆき)さん
 

「こうした課題はありますけれど、川崎市総合計画の第2期実施計画によれば、少なくとも今後4年間は百合丘には大きな動き、再開発はありません。駅前には商店街もありますが、そうした集積を生かしたにぎわいを生み出すような段階的な街づくりを進めていきたいと考えております」と百合丘の今後について説明いただいた。

また、みねやの立地についても伺ったが、数十年前の細かい道路事情、土地事情に関わる情報であり、行政として特別な記録は残されていないようで、詳細は分からなかった。

 

百合ヶ丘駅南口前の様子
 

地味だが落ち着きある百合丘の街。人々の息づかいの中で、「みねや」も共に歴史を歩んできたのだった。



取材を終えて



百合ヶ丘駅周辺の地を歩いたのは初めてである。高石神社や弘法松公園などもあり、歴史を感じさせる街だった。

 

弘法松公園
 

高石神社
 

そうした中で「みねや」は静かに営業していた。みねやを「昭和の店です」というご主人が元芸能人というのも驚いたが、かつての華やかな世界の裏話から当時のご本人の“目立ちたがり”ぶり、そして現在の日常など興味深い取材となった。

派手さはないが疲れたときのとまり木のような店、みねや。これからも土地の人々に愛され続けるのだろう。


-終わり―


取材協力
みねや
住所/川崎市麻生区高石1-22-11
電話/044-955-1344
営業時間/夕方から深夜まで
定休日/不定休

川崎市麻生区役所
http://www.city.kawasaki.jp/asao/

東宝株式会社 映像事業部
https://www.toho.co.jp/movie/

参考文献
『写真集「わがまち麻生」』麻生区写真集制作委員会発行
 
 

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  • ご主人の若い頃のお写真、時代ですね~(笑)なかなかのヤンチャ青年だったのですね~!すてきです。

  • ありゃま!私の大学時代の後輩の住まいすぐそば!こりゃあ、行かねば!(笑)ちなみに百合が丘や生田はいい店があるらしいですね!投稿されたマッサンさんやはまれぽの取材班の皆様に脱帽しました!ありがとうございました!楽しみだな!百合が丘に行くのが!(笑)後輩家族や後輩のママ友にも教えます!

  • キニナル投稿、今回取り上げていただきありがとうございます。いつも思うんですが、はまれぽ編集部の取材力はとても秀でてると思います。目から鱗です。流石だなと思います。。。

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