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打撃投手とは? ベイスターズを陰で支える吉見祐治さんの仕事に迫る!

打撃投手とは? ベイスターズを陰で支える吉見祐治さんの仕事に迫る!

ココがキニナル!

横浜DeNAベイスターズにはどんなスタッフがいる?どのようにしてチームの力になっているの?裏方さんの仕事がキニナル(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

打撃練習のピッチャーを務め、チームを支える吉見祐治さん。チームサポーター(打撃投手、ブルペン捕手)のリーダーとして、選手やスタッフとのコミュニケーションを欠かさず、熱い思いで投げ込んでいた

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ライター:山口 愛愛

試合がある日の1日の流れ

試合がある日の流れについて伺った。午後6時からのナイターの試合。吉見さんが球場入りするのは午後12時だ。体力勝負の仕事は30分の走り込みから始まる。「体重が増えやすいので維持するためにやっているだけなんですけどね」と笑うが、現役時代より多くの球を投じるので肩のストレッチや腹筋、背筋などの筋力トレーニングも欠かさない。
 


自らのランニングとストレッチから仕事が始まる
 

キャッチボールで肩を作るのも大事な準備

 
チーム全体のバッティング練習は午後2時30分に始まるが、試合開始の6時間前に入るのは、午後1時ころから始まる早出のバッティング練習をサポートするからだ。

午後4時ころまで打撃練習のサポートをし、それから食事を摂る。

試合経過などを記録するアナリストと兼務している吉見さんは、試合前、試合中にデータ作成をこなす。そのデータを把握し、「その日の対戦相手の先発投手を克服することを考えます。控え選手は中継ぎ投手、抑え投手など対戦相手を想定して選手とともに打撃練習に臨んでいる」という。
相手の先発が左投手の場合、「真似まではできないが、相手投手の情報は頭に入れて投げる」という仕事人だ。
 


今シーズンは左投手に連敗した試合もあり、その克服が打線の鍵を握る

 
試合が終わればお役御免というわけでもない。試合後にバッティング練習をする選手もいるため、「付き合ってください、といわれればいつでも喜んでやる」という。帰宅時間は午前0時を回ることもしばしば。「球場でお風呂に入ってから帰り、家でビールを飲むのが至福のとき(笑)」だそうだ。



選手からのサプライズに全力サポートで応える

吉見さんに仕事の中で最も大切にしていることを聞いてみた。「まずはコミュニケーション」。
 


取材中のコミュニケーションも抜群

 
ふだんから選手の会話や表情から気持ちを読み取ることはもちろん、選手が活躍したときなどに、裏方さんから選手へささやかなものをプレゼントすることもあるという。そういった裏方さんの気遣いなどを粋に感じた選手から、嬉しいサプライズもあったそうだ。

9月に行われた横浜スタジアムでの試合前、チームサポーター10人に新しいグローブが届けられた。事前に希望の形や色を聞かれ、選手がグローブを発注してくれたのだ。粋な計らいをしてくれたのはキャプテンの筒香選手だった。

「裏方1人1人に対して作ってくれたんですよ。ちょうどミットがほしかったので、僕は左用の赤いミットを作ってもらった。ありがたいですよね。大切に使わせてもらっています」。筒香選手は食事に誘ってくれることもあり、「ふだんはいっしょにフザけている(笑)」のだとか。
 


選手やコーチと積極的に会話している吉見さん
 

筒香選手だけでなく、「冗談でも、『吉見さんのおかげで打てました!』とか、そういうひとことを言ってくれるのですごくやりがいを感じますし、それが絆になっていくのかなと思います。お互い感謝できる関係性でいられることが大切」との吉見さんの言葉は、選手との密な信頼関係でより強いチームへ導いているようだった。
 


何気ない会話から絆が生まれチームの力になっていく

 
吉見さんは選手とのコミュニケーションばかりではなく、チームサポーターのリーダーとして裏方同士の絆も深めている。
「裏方の中で、チームが勝つため、選手が活躍するためにできることをもっと明確にしようという思いで、今年からリーダーをやらせてもらっています」と高い意識を持っている。

「裏方は選手と違い目標を持ちにくい場ですし、まとまりにくい職でもあるので、勝つための意識を持って裏方から一致団結してやっていこうと。一緒に食事をしたり、集まれる会を作ったりしてコミュニケーションを取っているので、これからもチームのためにみんなでがんばっていきます」。
 


ブルペンキャッチャーなどとも密に連携

 
やはり最大の目標は、「チームの優勝。優勝に貢献したいという個人の思いもあります」。

「野球界に身を置いているので、営業や広報などのほかの角度から野球に携わったり、いままで経験した“野球”とは違う側面もいろいろ勉強したいと思っています。いい野球人でありたい、いい人間になっていきたい」と吉見さんの言葉の端々に高い志が垣間見られた。

チームのために尽くす吉見さんから、最後にファンにメッセージをいただいた。
「選手と同様にチームサポーターも優勝したいという強い思いを持ってやっています。
選手にはもちろんがんばってもらって、陰で支えている人たちの思いもみんなで共有しファンのみなさんも一緒になって優勝を目指しましょう!」。
 


投げ終わった後は満足した表情を浮かべていた

 


取材を終えて

取材中、通りがかった筒香選手に冷やかされ冗談を言い合う姿に同志の絆が感じられた。与えられたことを精一杯やるだけでなく、多くの引き出しを持とうと高みを目指す姿勢に頭が下がる思いだ。
打者に快打された後の吉見さんは清々しい表情で額の汗をぬぐっていた。そんな姿と合わせて「いい野球人でありたい」という言葉が染みた。


-終わり-

 

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  • 吉見さんにはバッティングでも思い出深い試合が結構ありました。これからも頑張ってほしいです。

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