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戸塚区原宿に24時間八百屋がある!?

ココがキニナル!

戸塚区原宿にある「野崎商店」という八百屋さんが気になります。早朝や深夜など、いつでも店が開いてます。(しゃさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

深夜食堂ならぬ深夜八百屋は存在しました。店主と常連客とのコミュニケーションから自然と営業時間が伸びていったようです。

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ライター:ほしば あずみ

24時間八百屋は存在するのか?(続き)

手描きの宣伝文句に若干の個性を感じながら店主に直撃。
このお店がいつでも開いてるというのは、本当なのか?
 


店主の野嵜さん。照れ笑いしながら語ってくれた


「24時間というかね、夏なんかだとかなり遅くまで開けてるけどね、今は寒いから22時とか23時くらいで閉めちゃう日が多いよ。夏でも毎日というわけじゃないし…ずっと開けとこうと思って開けてるわけでもないんだけど、まあでも開いてるかなあ」
それはつまりどういう事になるのだろうか。
なぜそんな時間まで開けているのか、もう少し詳しく聞いてみる。



いつでも開いているその理由



「まあ一つには、一応一日の来客の目標みたいなのがあってね、そこに達しないとなんとなく閉められないんだよね。生活がかかってるわけだし。それにお客さんがね、古くからの人なんだけど深夜1時くらいに買いにくるから」

深夜1時の常連客。それはいったいどんな人なのか。

「ここをバイクで通るんだよね。住んでいるのは大和なんだけど金沢まで通ってて、その途中にうちに立ち寄ってくれるの。来た時はお茶を出すんだけど、いつのまにかこっちがお茶をごちそうになってたりして、話をしてると3時とかになっちゃう。片付けなんかしてると5時でしょ、そこから寝ちゃうと今度は起きられないからそのまま市場(横浜中央卸市場)に行って、結局ずっと店が開いてるって事になるんだよね」

市場に行っている間は店が閉まっているが、市場が休みになる日曜などはまさに24時間、いつでも開いている事になるようだ。

漫画やドラマの『深夜食堂』は深夜に開店する食堂の物語だが、この深夜八百屋でも不思議な人間模様があるようだ。
 


レジ脇の炊飯器の中ではサトイモをふかしていた


「サトイモ以外にもかぼちゃとかサツマイモとかもね、こうして味見してもらって、おいしかったら買ってくださいね、とやってるわけ」

さきほどの女性客には、炊飯器でふかし野菜を作るコツを伝授していたそうだ。
他にも独自の野菜ジュースレシピを考案し、健康を気にするお客さんたちに紹介する事もあるという。



店の歴史とともに



野嵜商店の店舗左半分は「野嵜フルーツ」という野嵜さんのお兄さんが経営する果物部門で、こちらは19時前には閉店する。
 


インタビュー中、気がつくと野嵜フルーツは閉店していた


「兄貴はこのビルのオーナーで家賃収入があるから閉めちゃうの。こっちは生活かかってるから開けてるけどね」と野嵜さんは冗談めかして笑っていたが、実際は高齢という理由もあるようだ。

なお野嵜さんご本人の年齢は「60歳過ぎてからは年がだんだん若くなっていってる気がするから今はたぶん53歳(笑)」との事。
 


店の奥には弁当屋がはいっているが、経営者が違うのでこちらも夜は閉店


「昭和43年からここで八百屋をやってるんだよ。昔は店の前がバス停だったしドリームハイツとか住宅地が次々できたから良かったけどね。そこに目をつけて大型スーパーが近くに進出してきたりして、住人の数は増えないのに店は増えるもんだからだんだん売上は悪くなっていったね。でも雇われて働いたり売らなきゃと言われたりすると大変かもしれないけど、疲れた時は座って休んだり、自分のペースでできるからね」

夜通し営業した場合は昼間に居眠りして過ごすこともあるそうだ。

そういえば計画停電の間も電気がついていたと消防隊員の証言があったが、と聞いてみたところ、「発電機をまわして店を開けたの。あの時はおもしろいように売れたなあ。まわりの店がみんなやってないもんだからね」との事だった。



取材をおえて



戸塚区原宿にいつでも開いている八百屋は実在した。
店主は「生活がかかっているから」とはにかみながら語っていたが、それ以上に店を訪れるお客とのつながりを大切にし、それを楽しんでいる様子が伝わってきた。

確かに店の周囲にはAコープやヨークマートといったスーパーマーケットがあり、個人商店の経営は決して楽ではないだろう。
だが、深夜の八百屋の灯りは訪ねる人にとっては、夜の海の灯台のような心強い光なのかもしれない。
念のため営業時間は決まっているのか確認してみたところ「一応10時から今は22時か23時まで」との事だったが、実際の開店は「市場から戻り次第」だそうで、遅くとも10時前には開いているとのこと。また、常連が来る日は夜通しやっているらしいので、閉店は朝方になることもある。つまり、営業時間は店主のいう「自分のペース」だった。

今後も体に気をつけて店を開け続けていてもらいたい。


―終わり―


野嵜商店
住所 神奈川県横浜市戸塚区原宿4-14-14
電話番号 045-852-0018
営業時間 10時~現在は22時か23時くらい ※店主のペースにより時間は変動
定休日:元旦
 
 

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  • このキニナルを投稿した、しゃです。ずっと気になっていたので、これでスッキリしました。調査していただき、ありがとうございました。

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