横浜市営バスが無車検で3日間335km走行! なぜこのようなことが起きた?
ココがキニナル!
横浜市営バスの車両が車検切れのまま運行していたそうです。運行の際は、乗務員&車両にはどのようなチェックがあるのか。再発防止の為の取り組みを知りたいです(ヤングさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
乗務員は運行前に日常点検を行うが、車検満了日は整備担当が確認を行うことになっており、運転士はチェックしない。交通局は確認体制の変更も検討
ライター:はまれぽ編集部
3日335kmを無車検走行
横浜市交通局は浅間町営業所の市営バス1台が自動車検査証(車検)の有効期間が切れた状態で3日間約335kmを運行していたと発表した。運行中、事故やけが人はなかった。
無車検走行をしていた横浜市営バス(写真はイメージ)
なぜこのようなことが起きたのか。横浜市交通局自動車本部運輸課の小島健治(こじま・けんじ)課長に聞いた。
取材に応じてくれた運輸課
無車検走行していたのは2002(平成14)年2月5日に車検登録をしたバス。バスなどの大型車両は年に1回車検の義務があり、今年度の満了日は2015(平成27)年2月4日(水)だった。
小島課長によると、このバスは同月9日(月)に整備担当が運輸支局で廃車手続きの予定だった。
通常、交通局では車検満了日の数日前に廃車手続きを行うという。その際、整備担当がナンバープレートを外すなどして公道に出られないようにした後に、運行管理システムに廃車予定であることを入力する。
廃車の際はナンバープレートを取り外す
運輸課の調べでは、廃車手続きを車検満了日の後に設定していたことに加え、整備担当が適切な作業を行わなかったこと、浅間町営業所の内部で廃車手続きを行う日にちなどの連絡が不十分だったことが大きな原因だという。
運転士は乗車前にハンドルやタイヤなど、運行に関する日常点検を行うが、車検の期日については確認項目に入っていなかった。
このため、同営業所では車検が切れていることに気付かずに営業を継続。8日(日)午後1時45分ごろ、車両整備職員がナンバープレートの取り外しを行おうとしたところ、営業所に車両がなく、運行していることに気付いた。バスは午後2時8分に営業所に戻った。
その間の2月5日(木)、6日(金)、8日(日)の3日間、36系統、44系統、59系統、201系統、202系統で約335km運行した。
交通局は道路運送車両法に違反する行為として神奈川県警戸部警察署と国土交通省関東運輸局神奈川運輸支局に届け出た。
監督官庁への届出も行った
国土交通省の基準によると、無車検走行で処分された場合は60営業日の「輸送施設停止処分(1日1台休むと『1営業日停止』となるため、数日間で計60台の稼働を停止する処分)」が科せられる。
小島課長は「このような事態を発生させたことを深く反省し、再発防止に努める。運転士が運行前に車検期限を確認するよう、体制改善も視野に入れる」と述べた。
取材を終えて
事故もけが人もなかったのは不幸中の幸いではあるが、利用者の安全安心を守る以上、無車検というのは許されない。
二度とこのような事態が起きないよう、早急な改善に期待したい。
早急な改善が求められる
―終わり―
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もぎゃさん
2015年02月11日 14時16分
お客様カウンターのバス停サインが素敵です。
ホトリコさん
2015年02月10日 12時32分
資格や最終学歴(学閥)などで、雇う側としては厳選したつもりらしいが、こんな初歩的な失敗をする職員を雇うなんて、正直、失望してます。
あまえびさん
2015年02月10日 09時57分
3日程度の無車検状態で事故を起こす可能性が高まるとは思えませんが。