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横浜発の陶磁器「横浜焼」って、どんな陶磁器?

ココがキニナル!

横浜産の陶磁器「横浜焼」って、どんな陶磁器ですか? また、現在でも製造されてるんですか? 取材してください。キニナル(にゃんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

和と洋が融合した、横浜で作られた焼き物。「形がない」のが横浜焼の特徴。現在も、かつての繁栄を継ぐべく複数の窯元が活動をしている。

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ライター:細野 誠治

では増田窯って?

そして現在の増田窯。先代から窯を受け継ぎ、精力的に新しいことに取り組んでいる。
 


かつてと同様、海外からも高い評価を得る横浜焼


ティファニーなどのデザイナーであったアメリカのアーティスト、リン・チェイスから陶器の制作を承ったり、海外セレブや映画のワンシーンに用いられたりと、かつての横浜焼同様に海外で高い評価を受けている。

もちろん国内での評価も高い。市の依頼で、地元開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力)で使用された皿や記念プレートを制作した。
 


各国首脳に渡されたプレート


また、横浜開港150周年博覧会・Y150で現代美術家の日比野克彦氏とコラボレーション作品を制作。
 


限定150個の貴重な品


さらには、新しくなった歌舞伎座を記念してのメモリアルプレートを制作。
 


歴代の歌舞伎座をモチーフに


我らがベイスターズの優勝記念プレートも。
 


これ以来、作られてない・・・


筆者が伺った時に開催されていた絵付け教室も、“何か新しいことをしたい”と思ってのことだそうだ。
「先代が亡くなって、守っていくばかりじゃ駄目だ、と」

横浜焼を知ってもらうために始められた教室。よくある絵付け教室とちょっと違い、出来上がった皿に横浜フレンチの老舗・元町霧笛桜のシェフが料理をサーブしてくれる。

自ら作った皿に、一流の料理が載る。器が生きる瞬間が味わえるのだ。
 


教室で体験できるお皿の一例


よく旅先で皿の絵付けを体験するけど、仕上がってきたお皿は、どこか気恥ずかしさがあって家のどこかにしまわれてしまうことが多い。でも、これなら楽しそうだ。
 


先ほどの生徒さんたちの作品。ごく一部


ギャラリー内を見れば“ヨコハマブルー”と呼ばれる染付や南蛮絵図、江戸文様といったものから、モダンなもの、金箔付きの高級なものまでさまざまなバリエーションを見ることができる。

さらにギャラリーのすぐ近くには「ANT SHOP」と名付けられたお店があり、POPで前衛的な品が数多く並んでいる。
 


ANT SHOPは“常にアンテナを張り、情報を得ようとしている”「アリ」に由来。
先代はその姿勢が好きだったそうだ
 

幅広い年齢層に支持される器




取材を終えて

「横浜らしさって何だろう?」。そして「伝統って何だろう?」と考えさせられた取材だった。

「絶えてしまった当時の横浜焼の窯元だって次々に新しいもの、もっとすごいものを作ってやろうと研鑽(けんさん)していたはずなんです。伝統を守っていくことも大事だけど、当時の陶工の方たちだって、どん欲に物を作っていたはずなので・・・」

これこそが増田窯の“横浜焼の精神性”なのだろう。“伝統と革新”という相容れない命題の、ひとつの答えではないか。

そしてなにより、どん欲に変わり続けるのが横浜らしさじゃないか? そんな感想を持った取材だった・・・と、ペリーの通った道を下る、梅雨の日の午後だった。
 



―終わり―


代官坂元町アントギャラリー 横濱増田窯本店
所在地/中区元町2-108
電話/045-663-2228
ブログ→http://blog.livedoor.jp/masudaart/
twitter→http://twitter.com/masudaart/

 

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  • 増田さんのお父様のような方がいらっしゃるから、日本の伝統技術は途絶えたに見えても復活するんですね。師匠と弟子みたいな構造が師匠が亡くなっても多くの弟子達によって未来に繋がって行く。素敵な事ですね。横浜焼きと聞いて食べ物を想像しちゃう自分が虚しい(笑)

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