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横浜を舞台にした小説を書いている山崎洋子さんってどんな人?

ココがキニナル!

横浜を舞台にした小説を多く書いている山崎洋子さんを取材して欲しいです。(クロニスタさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

山崎洋子さんは、小説などで横浜を描き、たくさんの出会いの中で横浜に深くかかわってきた人。ディープな部分も含めて横浜を愛する横浜の住人だった!

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ライター:大和田 敏子

変化の激しい横浜はミステリアス!



次に、小説を離れて、山崎さんと横浜とのかかわりについて伺う。

山崎さんには、中学校の修学旅行で横浜を初めて訪れた時、「大人になったら、きっとここに戻ってこよう!」というほどの強い思い入れがあった。なぜなら、子どものころから、翻訳ミステリーばかり読んで、外国に憧れていた彼女にとって、横浜は特別な場所だったからだ。港があって、外国に一番近い街、それが横浜だと感じていた。

そして、今、横浜で暮らすようになって40年余り。
横浜に関わるノンフィクション執筆のための取材などを通じて、多くの個性的な人に出会った。また、自ら飛び込んで、野毛の大道芝居にも出演する。古くからの横浜の住人、とりわけ野毛の人達と親交を深める中で、彼女にとっての横浜のイメージは大きく変わっていった。
 


「船に乗って外国へ」が山崎さんの横浜への憧れの原点
 

山手の洋館が、山崎さんの最初のころの横浜のイメージだったという


―横浜に深くかかわるようになって、イメージは変わりましたか。
野毛に馴染んでから変わりましたね。横浜ってこんなに隠されたことがいっぱいあるんだ、おもしろい所だなと思うようになりました。京都だと2千年の歴史を証明するものが残っていますが、横浜にはそれがないし、好んで移り変わっているところもあります。

歴史がわかる地図本が欲しいと思って、開港150周年の時に、歴史好きの友人たちと共著で「横浜タイムトリップガイド」を作ったんですが、その後も横浜はどんどん変わってきています。変化が激しい分、横浜は謎が多くミステリアスです。その歴史に興味を持たないのはもったいないですね。
 


横浜中心部について、開港~震災、震災後~終戦、戦後の3つの時代に分けて解説


―「横浜の時を旅する~ホテルニューグランドの魔法」も歴史に関わる本ですね。
横浜の歴史の基礎を楽しく知ってもらうのに、どこかを拠点として書くのがいいと考えた時、誰もが知っていて入ることができる所、私にとっても憧れだったニューグランドがいいと思いました。ニューグランドは、横浜で歴史を背負ったホテルですから。
 


「ニューグランドでお茶を飲んで、横浜の歴史を知ってもらえたら」と山崎さん
 

ホテルニューグランドは、関東大震災の復興のシンボルとして建築された




横浜の楽しみは奥が深い! 街はさまざまな顔を持つ



山崎さんは、横浜市の行政や市民活動にも積極的にかかわってきた。
さまざまな委員やY150市民参加の委員長などを務め、今は、みなとみらいに関する委員会などに携わっている。

どんどん大きなものを造って華やかな都会にというような当初の目標は、時代とともに見直すべきという風潮になり、特に東日本大震災以降はそれが顕著になった。みなとみらいのエコやエネルギー問題、緑化、災害時の避難などが課題だという。
 


「横浜には弱者にも優しい都会になってほしい」と山崎さん


さまざまな視点から横浜を見てきた山崎さんに、さらに質問してみた。

―横浜で好きな場所はどこですか?
好きな場所はいっぱいありますけれど、スーッといい気持ちになるのは、開港広場です。にぎやかな通りに面して車が行き交っているのに、そこにだけ、ぽかっと静寂があるような気がするんです。逆に怪しげでディープな場所も好きですね。私の横浜のイメージは、何が入っているか、何が出てくるかわからない闇鍋でしょうか。
 


開港広場。「開港資料館の住人になりたい」と言うほどの歴史好き


―横浜の楽しみ方を教えてください。 
観光名所のど真ん中で、あまり人に知られてない「いいもの」を見つけると自慢できます。 横浜公園やフランス山、水町通り(山下公園前通りの一本裏の通り)の舗道にさりげなく刻まれているハート、みなとみらいのホテル「ナビオス」の裏(水際)にある巨大なトランプカード(これに横浜三塔と呼ばれるキング、ジャック、クィーンをあわせると、見事トランプがそろう)など、いろいろあります。また、普段、にぎわっている場所、例えば中華街などを早朝歩いてみると、また全然違った街の顔が見えてきます。

最後に、こんな質問を。

―山崎さんから見て横浜市民はどんなイメージですか?
開放的、自由、いいかげん、あたらしもの好き、飽きっぽい、といった感じです。



取材を終えて



横浜の街や歴史のおもしろさ、行政に関心を持つことの大切さを再認識させられる取材でもあった。
 


「もっと歴史に興味を持って街をよく見て歩いてみたら、発見があるはず!」


少女時代に憧れた横浜でたくさんの人々とかかわり続け、そのディープな部分にも関心を向けられる山崎さん。その好奇心の強さが創作活動を支えているに違いない。今後の小説にも、ぜひ期待したい!


―終わり―
 

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  • 山﨑葉子さんは、本当に横浜を愛している作家だと思います。「季刊横濱」で連載されている「横浜の底力」は楽しみにしています。

  • 今回紹介されていた作品は全て読みました。大変面白かったです。山崎さんのミステリー小説は、歴史的な背景も踏まえて展開していくので、面白いだけでなく、勉強にもなります。市政や市民活動に積極的に関わってこられていたことは知りませんでした。次回作も期待して待っています。

  • 横浜って同じ道を通っても、朝と昼と夜で違う顔を見せてくれます。そういったところも含めて怪しくて、楽しいところだと思います。

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