検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

  • 36年ぶりに完全復活「横浜銀蝿 40th」。オリジナルメンバーで再結成!
  • 神奈川県内の横浜家系ラーメン店がどこにあるか地図からすぐわかる!横浜の観光情報「よこはまっぷ」
  • イベント開催、店舗オープン、新商品発売などリリース情報を配信したい方へ
  • はまれぽ.comにあなたのお店・会社を無料で掲載しませんか?

「ハマのアメ横」洪福寺松原商店街はなぜ賑わう?

ココがキニナル!

「ハマのアメ横」と言われる洪福寺松原商店街ってなんであんなに混んでるんですか?(XYZさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

様々な努力をしているが、なんといっても「良いモノが安い」からである。

  • LINE
  • はてな

ライター:杉村 洋一郎

「何でも揃い、買い物が楽しい商店街」

(続き)
 


空のダンボールを屋根に放り上げる「外川商店」

 
屋根にダンボールを積み上げた光景がおなじみの「外川商店」。

ダンボールを畳むヒマもスペースもない!という理由でこういうスタイルになったとか。
どうやって片付けるのか質問すると「トラックを横付けにして一気にドサっと落とす」とのこと。
 


納豆(3コ入り×3)180円、キムチ瓶100円という激安ぶり…

 
野菜だけでなく漬物や加工食品も扱っているが、値段は破格という他ない。

試しに「油揚げ10枚セット特価100円」を買ってみたのだが、1枚10円の油揚げは大変美味しかった。
価格だけでなく品質もきっちり吟味してあるようだ。

 
 

お客さんにインタビューしてみよう



では、実際のお客さんの声を聞いてみよう。何人かのお客さんにインタビューしてみた。

「権太坂(保土ヶ谷区)からいつも来ている」というお母さん。
「ちょっと遠いけど、一度ここにくるとやめられなくなるわよ。2、3千円あれば十分買い物できるんだもの」
 


自転車の前後に山積みの買い物。こういうお客さんが多い
 


ネギと苺。これで1,000円だったそうだ
 

通りかかるお客さんに片っぱしから「どこから来たのですか?」と尋ねてゆくと、「磯子から」「横須賀から」「東京から」「大和から」などなど、大変広域なのに驚く。もちろん半分は地元の人で、「通」は特定の店を贔屓にせず、ローテーションでいろいろな店を廻り、日頃から顔なじみになっておくのだそうだ。
 
「やっぱり顔なじみだと『もうちょっとおまけしちゃお!』ってことになるし、夕方には品物をさばくためにタダ同然で売ってくれるし…」というチャッカリした意見も多かった。

  
 
「商店主にも聞いてみた」

さて、今回の取材前の調査で、商店街の中の八百屋「新倉高造商店」のブログを見つけた。

頻繁に更新されている熱心なブログだ。「商店街の店主なら賑わいの理由を知っているに違いない」と考え、店主の新倉忠さんに取材を申し入れた。
 


取材中もひっきりなしにお客さんが訪れる「新倉高造商店」


ストレートに「この商店街が賑わっている秘密は?」と尋ねたところ、「良いものを安く売っているから」というあっさりした答えが返ってきた。

単に無理な値引きをしているわけではなく、長年たくさんの商品を売ってきたから市場の卸に対して信用が厚い。限られた「高品質で値段が安い」商品を優先的に卸してもらえるのだそうだ。
 
取材中もひっきりなしにお客が訪れ、雑談がてら買物をしてゆく。親子にわたっての常連さんも多い。
商店街を知り尽くしているお客相手に手抜きは通用しないので、日々の仕入れは真剣勝負だという。

このように、商店街の各店が「良いものを安く」「お客様本位で」をモットーに努力しているのはわかった。

では、「商店街全体」としてはどんな努力をしているのか?
商店街の取りまとめ役である「洪福寺松原商店街振興組合」を訪ね、田中理事長にお話を伺った。

 
  

「未来の商店街を目指す」と語る理事長
 

 


楽しげに商店街の未来を語る田中理事長
 

―まず商店街の歴史をお尋ねします
「昭和27年頃、この近辺に7~8軒のお店があって『松原安売り市場』として知られたのが最初です。当時は市電が近くて交通の便もよかったんです」

―この商店街の魅力と強みは?
「コンパクトに多彩なお店がまとまっているから買物しやすい。共通カートの貸出で買い廻りも楽だし、宅配サービスもしています。これは高齢のお客様にご好評です。昭和のレトロな雰囲気も残しつつ、防犯カメラ、休憩所、医師に連絡できる体制づくりなど客層やニーズの変化には敏感に対応しています。こうしたインフラ整備は大変ですが、非常に重要だと思います」

―他になにか独自の活性策はありますか?
「横浜国立大学とのコラボもやっています。商店街活性化は日本の大きなテーマですから、この洪福寺松原商店街をモデルに『未来の商店街像』を一緒にいろんな角度から模索しているところです」
 


横浜国立大学工学部が制作した「未来の洪福寺松原商店街」立体モデル

 
―大規模スーパーとの競合は厳しいですか?
「近辺にもどんどん出店していて確かに脅威ですが、人の流れが分断されない限り共存共栄は可能ですよ。今までもそうしてきたし、これからも大丈夫だと確信しています」

  
 

まとめ ~ 賑わいの秘訣とは ~



結局、洪福寺松原商店街が賑わう理由は「良いモノが安い」という小売の原点を貫き続けていることに尽きる。
さらに、インフラ整備や大学とのコラボといった長期計画が着実に進行し、大規模スーパーにも対抗できている。一般的な商店街の重要課題は後継者不足だが、この地域には若い世代もしっかり根づいていて、世代交代も順調に進んでいるという。

震災の被害もほとんどなく、物資不足の時も豊富な品ぞろえで地域に貢献し、さらに客足を伸ばしたという洪福寺松原商店街。しかしその繁栄の陰には振興組合をはじめ一軒一軒の商店の地道な努力の歴史があることを忘れてはならない。


― 終わり―
 

この記事どうだった?

  • LINE
  • はてな
コメントする
  • 庶民的で利用しやすい商店街だとは思いますが、残念なのはテレビでも取り上げられた鮮魚店の直ぐ近くにある、某洋品店のババアは陰険そのもので客を追い返す接客しか出来ないんですよね。あれでは客から怒りを買うか、商店会から最低の店として退去勧告を受けて路頭に迷う日も遠くはないでしょう。

  • 混んでいる理由に追加、歩行者天国の道路が店舗の商品の陳列場と化し、通行に支障がある。歩いてみればすぐわかる。なぜか行政・警察の指導もないみたい。

  • こないだ桜木町からトンネル抜けて保土ヶ谷まで歩いて、その後ちょいと寄ってみよっかと…これもハマレポのおかげです。びっくりしました。天王町の駅前ではないのに異空間。びっくりだったのがサカナ屋とオーパーヘッドダンボールの八百屋ですね。持って帰らないとという足枷のおかげで、町田小田急でサカナ買って家に戻ったときの残念感はハンパでなかった。あそこ、サザエさんがきたらとんでもないことになりそうな!桜新町から引っ越しますよ。一家まるごと。

もっと見る

おすすめ記事

敷居が高い?松原商店街の飲食店ってどんな感じ?

法律のプロ(将棋も?)三浦修弁護士に、知っておくと便利な法律を教えてもらった

  • PR

年末の洪福寺松原商店街はどう賑わう?

腐りにくいウッドデッキが大人気。快適さは実績と安心が保証。ウッドデッキ専門会社「ウッディ企画」

  • PR

都筑区の巨大なゴリラは一体なんなの?

増改築からメンテナンスまで、住まいのことならなんでもおまかせ「システムショップはぎわら 金沢文庫店」

  • PR

【震災れぽ19】横浜で義捐金詐欺の被害は出ているの?

人間力を重視し将来に役立つ力を育てる年中~小学生のサッカースクール。仲間と楽しみながら基礎技術向上!

  • PR

こんな記事も読まれてます

JR鶴見駅に中距離電車のホームが新設される可能性は?

横浜市営墓地、現在の空き状況や今後の建設予定は?

女性専用車両の利用状況ってどんな感じ?

横浜市内でデング熱拡大の可能性? 金沢区の「海の公園」で二次被害を確認!

東神奈川駅で始まった「鉄道業界初のカラー照明による発車案内」とは?

馬車道の「六道の辻通り」は仏教と関係あるの?

暴れ川と呼ばれた鶴見川の氾濫の歴史と治水対策の成果とは?

都筑区の巨大なゴリラは一体なんなの?

新着記事