市営バスの黒字ナンバーワン路線はどこだ!?
ココがキニナル!
横浜市営バスの最長路線記事、大変面白かったです。年間赤字が1億とのこと。ならば市営バスの黒字路線No.1はどの路線でしょう?かなりキニナル(ヨコさん、タッカーさん)
はまれぽ調査結果!
一番の黒字路線は、営業係数で見ると75系統、金額だと1億6500万円の黒字を記録した45系統だった
ライター:田中 大輔
市営バスの黒字ナンバーワンは!?
そうして廃止になる路線もある中、儲かっている路線も当然ある。
ここで本題。果たして、一番黒字を挙げている路線はどの路線なのか。こちらも2012(平成24)年度の数字でご説明しよう。
三村課長によれば「路線の特性を反映しやすい営業係数で見るのがいいと思います。となると、一番係数の小さい75系統でしょう」とのこと。
営業係数で見るとナンバーワンは75系統。この日も多くのお客さんが
この鶴ケ峰駅南口とくぬぎ台団地を結ぶ路線の営業係数は47.7。50円かけずに100円を稼ぐのだからたいしたものだ。金額でいうと7700万円を超える黒字を出している。
もちろんそうなるにはちゃんとした理由というものがある。
「75系統というのは、すごく短いんです」と三村課長は話す。
こちらが75系統の路線図。確かに短い路線のようだ
つまり、「距離が短いということは、少ない資源で多くの運行本数を持てる」というわけだ。
例えば、2キロの路線であれば、10キロの路線を往復するバスに比べ、単純計算だと同じ時間、燃料、人件費で5往復できることになるということ。
加えて、駅と団地を行き来する路線だから利用者も少なくない。
また、朝の時間帯では団地から駅に向かう利用が増えるわけだが、駅から団地に戻る利用者の少ないバス、つまり儲けの出にくい状態のバスも走るのは短距離で済むので、これまた効率的と言える。
逆に、赤字の大きな109系統は市内最長路線で、かつ大黒ふ頭で働く人が利用者の大半と限られた層に向けられたバス。こう見ると、見事なまでに真逆というわけだ。
とにかく距離が長い109系統の路線図。利用者も限られた層だ
しかし、長い路線だからといって全部が全部赤字路線というわけでもない。
「上永谷駅と港南台駅の間を走る45系統は、長くても成績のいい路線です」と三村課長が言う通り、営業係数が67.8、金額にして1億6500万円もの黒字をたたき出している。この額は市営バス全体の中でも1位となる金額だ。
こちらも成績優秀な45系統。長いからダメというわけではない
これは「2つの駅をつなぎ、京急ニュータウンや野庭団地など複数の住宅街を通るため」とのことで、長くても両方向に向けて需要があることで利益が出るというわけだ。
距離には差がある75系統と45系統だが、どちらも空っぽのバスを走らせる時間が少ないという共通点がある。
やはりいかに無駄をなくすかが、黒字を大きくするポイントになっているということが言えるようだ。
取材を終えて
路線の数だけで言うと、実は赤字路線の方が多い市営バス。
しかし、トータルで黒字なのだから、しっかりとバランスが取れているということだ。
「赤字だから即やめる、ということではないんです」と話す三村課長は、「赤字でも地域の方に必要とされる路線を維持するために、赤字・黒字にかかわらず路線を効率化して、市営バス全体としてバランスが取れるようにしている」と続ける。
現に廃止となった系統より大きな赤字額を抱えていても、利用者数の多い路線は運行が続いている。
その上でいかにプラスを出していくか。
それが補助金に頼らず自主自立経営を行う市営バスの理念であり、腕の見せ所でもあるというわけだ。
―終わり―
Michさん
2016年05月01日 17時30分
ご自分の利用しているバスの「営業係数」が気になる方。横浜交通局がすべての系統をWeb上で年度別に公表しています。”横浜市交通局 バス路線別収支”で検索。(PDF形式)
無類のパグ好き☆彡さん
2015年08月11日 13時18分
じぶんがよく使う路線は黒字なのか赤字なのか気になりました(o^^o) こういう身近な話題は面白いですね
ももたろうさん
2014年10月11日 11時23分
横浜市営バス、大好きです。私は中区在住ですので、官公庁街は本数も多く超超便利です。上永谷駅~港南台駅の45系統は以前住んでいたので、よく使いましたが、距離、乗客数とも優秀収益は納得ですす。市民の足として、トータルバランスを考慮して企業局経営頑張って欲しいです。余談ですが、サービスの一環としての、最近の乳母車対策、ちょっと甘やかせ過ぎではないですか?(苦笑)