造船メーカー「ジャパン マリンユナイテッド」鶴見工場、どうやって芦ノ湖の山の中まで海賊船を運んでいる?
ココがキニナル!
護衛艦・いずも進水式で話題の、磯子のジャパンマリンユナイテッド横浜工場は芦ノ湖の海賊船をユニット毎に作って陸送し、再度湖畔で組み立てるとか!箱根まで船を運ぶ様子が知りたい!(象の鼻さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
正式には鶴見工場で製造。いったん組み上げた船を10個のブロックに輪切りし、深夜に陸路で芦ノ湖へ。現地の湖畔で約半年をかけて完成した
ライター:河野 哲弥
小型船や特殊船が得意な鶴見工場
大島さんによると、同社は2013(平成25)年1月、2社の造船会社が統合して誕生したのだという。正確には、「IHIの船舶海洋事業」と「住友重機械工業の艦艇部門」が一緒になって出来た「IHIマリンユナイテッド」、「日立造船」と「日本鋼管」の船舶部門」が経営統合した「ユニバーサル造船」の2社。
芦ノ湖の海賊船は、「ユニバーサル造船」時代に受注し、「JMU」が完成させたということになる。
鶴見工場の俯瞰写真、右端には「しらせ」の姿が
さて、投稿にあった護衛艦「いずも」は、JMU横浜事業所の磯子工場で造られているそうだ。タンカーのような大型で鉄製の「鋼船」も同様。主にクレーンの性能から、ある種のすみ分けが行われているらしい。
鶴見工場が得意としているのは比較的小型の船舶。もちろん小型といっても、モーターボートのような規模ではない。同工場では、造船で最大7600トン、修理で2万7300トンまで扱えるドックを保有している。ちなみに「いずも」の排水量は、約3万トンといわれている。
鶴見工場で製造・修理された船舶一例
また、鉄以外のアルミやFRP(繊維強化プラスチック)製の造船では、国内随一の能力を誇っているとのこと。例えば、機雷を処理する掃海艇なら、磁気に反応しないFRPを使用する。不審船を追跡する巡視船なら、スピードの得られる軽いアルミが有利。
「芦ノ湖海賊船は、鉄とアルミのハイブリッド。特殊な艦艇や、技術船・調査船などを手がける鶴見工場の技術が生かされています。歴代の海賊船もすべて、当社の工場で誕生しました」と、大島さんは話す。
今年で半世紀、芦ノ湖で行われるイベントに注目
そんな海賊船だが、初代の就航から今年で50周年を迎えるとのこと。
芦ノ湖では、フォトコンテストやさまざまなイベントが予定されている。
箱根海賊船の公式サイト
運営元の「箱根観光船株式会社」によれば、4月ごろから公式サイト内にて、続々とリリースをしていく予定とのこと。ロワイヤルⅡの「オリジナルチョロQ」発売開始など、すでに始まっている企画もある。
JMUが手がけた一大プロジェクト。G.W.や夏休みを利用して、その目で確認してみては。
―終わり―
ジャパン マリンユナイテッド株式会社
http://www.jmuc.co.jp/
箱根海賊船公式サイト
http://www.hakone-kankosen.co.jp
ポスポスさん
2014年05月13日 21時37分
主人の会社です。他にもいろんな船扱っていますよ!南極観測船の「しらせ」もね!!
雲葉 @since1992さん
2014年04月10日 17時10分
地下鉄の電車じゃありませんが私も疑問に思っていながら、横浜(取材対象地域)とは関係ないと思い投稿しませんでした。実は大いに関係あったんですね。なるほど。ありがとうございます。
うーたんさん
2014年04月10日 11時04分
コンビニの配送をしている関係で、週1ペースで箱根に行っています。ずっと気になっていた悩み、解消できました。ロープーウェーの桃源台駅の横に造船所があるらしく、組み立っていく船にワクワクしました。ありがとうございました。今後の取材にも期待しています。