東日本大震災から4年! 6万人の帰宅困難者が予想される横浜市中区で対策訓練を実施!
ココがキニナル!
きょう3月11日は、東日本大震災から4年。横浜市の中心部で地震が発生した際、帰宅困難者の誘導は適切にできるの?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜市内で最も多い6万人の帰宅困難者が発生すると想定されている中区で約230人が参加して訓練を実施。区は地域と連携強化の決意を新たにした
ライター:はまれぽ編集部
関係機関や地域との連携が鍵
参加者がホールに集まると、中区の三上章彦(みかみ・あきひこ)区長が「復興はまだまだ道半ば。安全安心な中区を実現するため、日ごろから対策に万全を期す。そのために地域とより一層の連携を深めたい」と決意を新たにした。
参加者を前にあいさつする三上区長
中区役所総務部総務課の内田康一(うちだ・こういち)課長も「災害発生時、いかに迅速・確実・安全に避難させることができるのかが課題だが、役所だけでできることでない。商店街や駅、地域住民と連携を重ねていきたい」と話した。
「関係各所と連携を深める」と内田課長
区内でボランティア活動をしているという参加者の女性は「4年経つと震災の記憶が薄れていく。どういう場所に避難所があり、どういう経路を通ればいいのかが確認できてよかった」と話した。
増える避難施設
2011(平成23)年3月11日の東日本大震災発生以前、横浜市内の帰宅困難者を受け入れる公的施設はパシフィコ横浜と横浜アリーナの2ヶ所だけだった。
一時滞在できる施設は限られていた
震災発生の当日は横浜市内で2万5300人が帰宅困難に陥り、民間の協力があったものの一時滞在できる施設は全部で87ヶ所に留まった。
横浜スタジアムでビニール袋をかぶっていた人も(2011<平成23>年3月11日撮影)
多くの帰宅困難者を生み出した横浜市では教訓を踏まえ、種々の対策を講じてきた。
当時民間を含め87ヶ所だった一時滞在可能施設は2015(平成27)年3月11日時点で206ヶ所(公的施設88ヶ所、民間施設118ヶ所)まで増加。
その上で市内主要駅(横浜駅、関内駅、新横浜駅、上大岡駅、鶴見駅、戸塚駅)周辺の徒歩版「帰宅支援マップ」を作成したり、自分が今いる場所を携帯電話やスマートフォンなどで検索できる「一時滞在NAVI(ナビ)」の運用も開始した。
帰宅支援マップ(関内駅版)や
一時滞在NAVI(関内駅周辺)で帰宅困難者を支援
中区をはじめ、横浜市は今後も震災対策のみならず、発災後の対策も充実させていく考えだ。
取材を終えて
震災から早4年というべきか、まだ4年というべきかは分からない。復興庁によると現在も避難生活を続けておられる方は全国で約23万人にものぼるそうだ。
1日も早く、被災された方やご遺族が心から笑ってくれる日を願いつつ、被災地から遠く離れたわれわれももう一度、いつか来るかもしれない地震と向き合う覚悟と準備をしなければならないと思う。
―終わり―
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