横浜市内のバリアフリーの現状は? 阪東橋・黄金町エリアで着手開始!
ココがキニナル!
横浜市が南区の横浜市営地下鉄阪東橋駅や京浜急行線黄金町駅周辺のバリアフリー化工事をするらしいけど、いつまでに、どこをどうするの?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
市バリアフリー基本構想に基づき、2019年度までにエリア周辺計約68haで横断歩道の移設や視覚障害者誘導用の点字ブロックの改修などを行う
ライター:はまれぽ編集部
誘導ブロックなどを改修
では、具体的にはどのようなことを行うのか。さらに守谷担当係長に伺う。
横浜市の基本構想では鉄道駅などの「旅客施設」と建物や道路といった「施設」および旅客施設から施設までの「経路」の3つを重点的かつ一体的に整備することと定めている。
構想に基づき、新しい区総合庁舎や医療センターまでの経路にある歩道を平たんにしたり、横断歩道の移設、歩行者用信号を音の出る信号機に変更するなどの改善を行う。
「南吉田小学校」交差点の横断歩道は移設する
「よこはまばし入口」交差点の信号機は音の出るタイプに変更する
このほか、阪東橋駅では洋便器を増設、黄金町駅でもホームの平たん性を改善する。
特に多いのは「視覚障害者誘導ブロックの改善」だ。
途中で途切れていたり
歩道と同一色で、交差点まで誘導できていないものも
誘導ブロックの改善は計画段階でも10ヶ所以上の改修が予定されている。
市民はどう思う?
この基本構想について、市民、特に周辺に住む人たちはどう思っているかを聞いた。
黄金町駅近くに住む70代女性は、普段は車いすで生活している。女性は「(黄金町)駅の近くには普段の買い物ができる場所がないから、娘に連れられて横浜橋通商店街まで来る。歩道は狭いし、でこぼこしているから一人では買い物にも行けない」と話し、早期の改善を望んでいた。
歩道が狭くて車道を車いすで通ることもあるという
80代男性は少し視力に不安を覚えて、つえを使いながら阪東橋駅から医療センターに向かっていた。男性は「つえで誘導ブロックをたどっていたが、途中で途切れて困ったことがある。雨の日に滑りそうになったこともあった」とし「直してくれるなら、5年と言わずなるべく早くお願いしたい」と話していた。
横浜市では南区の後は2020年度までに東急田園都市線市が尾駅周辺(青葉区)、2021年度までにJR十日市場駅周辺(緑区)のバリアフリー化を進める。
また、バリアフリー化が終わった区でも別の拠点駅周辺の工事を行ったり、既に工事が終わっている場所の修繕などにも取り組んでいく考えだ。
取材を終えて
その場所に住む人はもちろん、訪れる人すべてが安全安心だけでなく、不自由なく快適に過ごせる空間を作り出すことがバリアフリーだと思う。
そのためには、市の言うように、既に終わった工事や未整備の箇所の改善を同時に進めるスパイラルアップ(改善が奏功しあって継続的な改良に結びつくこと)も必要だろう。
取材中に話を聞いた人の中からは「できるだけ早期に」という声しか聞こえなかった。
こういった市民の声を生かしてほしいと願う。
―終わり―
s-ヤックさん
2015年03月19日 18時30分
多目的トイレの前に段差がある施設があった。ただ設置するのではなく、計画や設計の場に当事者もいれば良いと思う。