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川崎市営地下鉄「川崎縦貫鉄道計画」が休止!? その理由は!?

ココがキニナル!

「川崎縦貫鉄道」が、事業会計を閉鎖し、現時点では計画断念だそう。こうなると、横浜市の地下鉄に興味が両市の計画の取材をお願いします。(狐猫さん、GORIPON29さん)

はまれぽ調査結果!

川崎市は予算の問題などから縦貫鉄道の休止を決定。補完案として南武線の輸送力増強と横浜市営地下鉄の延伸を中心に対応。横浜市は国の試算次第

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ライター:はまれぽ編集部

他路線で補完



川崎縦貫鉄道は、その名の通り、川崎市の南北を結ぶ路線になるはずだった。市の南北を結ぶ大動脈が途切れたことによる、乗客の代替案はあるのか。
 


(1)が川崎縦貫鉄道の予定経路だった(クリックして拡大)
 

縦貫鉄道の計画は中止となったが、市が2013(平成25)年に作成し、将来目指すべき鉄道ネットワークの方向性を示した「川崎市総合都市交通計画」は継続している。

川崎市は今後、交通政策審議会に対して川崎縦貫鉄道を除いて6路線の増・改線や新線設置の提案を行う。その中でも「縦軸の強化」という視点で期待を寄せているのがJR南武線の輸送力向上と、横浜市営地下鉄の、あざみ野~新百合ヶ丘を結ぶ新線だ。
 


現在の6両編成から8両程度への増強などを検討
 

しかし、横浜市営地下鉄だけでなく、新線の延伸については前述のように費用も時間も要する。そのため中上課長は「既存ストックを活用できる南武線の方が現実的」との見方を示す。

これらの案で川崎縦貫鉄道が想定していた乗客をカバーできるかについて、中上課長も「現時点では案であり、どのぐらいカバーできるか、というのは審議会の答申が出た後で2年をめどに詳細を検討する」と話すにとどまった。

今後については「2016年3月に予定されている交通政策審議会の答申を踏まえ、2017年度をめどに地域の特性や市民ニーズを考慮した駅中心の輸送体系を確保できるよう、市の計画を見直す」とした。



横浜市への影響は?



川崎縦貫鉄道の計画休止は横浜市にも影響はあるのか。横浜市都市整備局都市交通部都市交通課の國本直哉(くにもと・なおや)課長と六渡淳一(ろくど・じゅんいち)担当係長に聞いた。
 


(左から)國本課長、六渡担当係長
 

結論から言うと「近隣都県の状況を踏まえて国が実施するシミュレーションを見ない以上、乗客の流れがどう変わるかなど、正確なことは申し上げられない」という。ただ「横浜市の最優先は市営地下鉄の延伸を目指すことに変わりはない」と國本課長。
 


現状と延伸予定区間
 

横浜市では地下鉄延伸によって、あざみ野~新百合ヶ丘間の乗客は1日当たり4万5000~5万3000人と想定。今年度は4000万円の予算を計上し、適正なルートの検討や2014(平成26)年度に撮影した航空写真の図化などを行っている。

そのため、横浜市では川崎市に協力の継続を呼びかけているが、前述のように「新線の横浜市営地下鉄より、既存の南武線増強」に重きを置いているからなのか、現時点で具体化した話し合いまでは至っていないという。

國本課長は「横浜市としては、地下鉄の延伸を最優先に国に要望していく」と再度強調した。



取材を終えて



計画途中でハシゴを外した形になった川崎縦貫鉄道の影響がどれほどか、効果測定は難しいかもしれない。

しかし、休止をして新たな方向性を打ち出した以上、川崎市民のみならず、利用者の利便性を向上させるものであってほしい。

併せて、横浜市営地下鉄延伸については、随時報告していく。


―終わり―
 

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  • やはり川崎らしい決断ですね。今現在もたまプラーザやあざみ野利用者のかなりの割合が川崎市民。なぜ横浜が川崎市民の為にブルーラインの延長を検討しなくてはいけないのか理解に苦しむ。ブルーラインの延長を希望するなら、川崎市側の祈願と多額の出資の上で検討すべき

  • 武蔵小杉の再開発による人口増加の影響で周辺の混雑対策はどうするのか?ラッシュ時の南武線、横須賀線の混雑は本当に酷い。武蔵中原から武蔵小杉に行くのに何本の電車を見送った事か。周辺の人口は更に増えるし今から、対策をしないと数年後には状況は悪化する一方だけどどうするの?

  • ブルーライン延伸は川崎市麻生区エリアを中心に要望の強さに驚く。小田急と田園都市線と新横浜が一路線で繋がることは大きな経済効果だけでなく、交通災害時の代替輸送路を確立するうえで意義が大きい。ただし横浜市域でないだけに横浜市単独事業は困難であろうから、川崎市が事業主体となって建設費負担や用地取得に関する体制確立が早期開通の鍵となるかと思う。横浜市は逆にバス依存度が内陸部を中心にグリーンラインの延伸要望が強いので鶴見~日吉~港北NT~中山~二俣川鶴ヶ峰~東戸塚~上大岡~磯子根岸の環状化を急いでいくべきだろう。幹線道路や環状二号地下などを有効に活用すれば早期開通も可能だろう。

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